催眠術と催眠心理療法の違い

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催眠術と催眠心理療法の違い

現在、私は催眠心理療法というカウンセリングを行っております。
今回は初めてということもあり、催眠について説明をしていきます。
「催眠」という言葉を聞くとどうしても多くの方は「催眠術」をイメージしてしまいがちです。
「催眠術」と「催眠心理療法」の違いを皆さんはご存知でしょうか?
多分ほとんどの方は「何が違うの??」だと思います。
催眠誘導を行う時の技術の面からすると実はどちらも違いはほとんどありません。
(私はどちらも行うことが出来ますので、自信を持って言えます。)

では「何が違うのか?」というと、目的が違うのです。

「催眠術」は相手に暗示を入れることが目的です。
皆さんもテレビで催眠ショーを行っている場面を一度は観たことがあると思います。
催眠術師がタレントや一般の方をステージに上げ、催眠術師がそれぞれに滑稽な暗示を入れているシーン。
そう音楽が鳴ると「指揮をし出す人」・「踊り出す人」催眠術師が暗示を入れた通りに実行していきます。
まるで催眠術師に操られているように・・・。
(実際は自分が本当にしたくないことは拒否できます。)
では、催眠心理療法の目的は何でしょうか?
簡単に言えば、催眠術は暗示を入れることが目的ですが、全く逆の「暗示を解くこと」なのです。

暗示とは一体何でしょうか?
暗示とは「物事を明確に示さず、手がかりを与えてそれとなく知らせること」。
つまり相手に気付かれず気が付けばその人の意図した通り影響を受けることです。
私はカウンセリングの際に必ず前記述の暗示の説明を行います。
そして笑顔で、
「暗示ということを理解してくれましたか?」
右手を相手の目の前に差し出します。
するとほぼ間違いなくクライアントは、
「ハァ~、何となく。」
と言いながら私の右手を握ります。

実はこれこそが暗示なのです。
私は別に、「握手をしてください。」とは言っていません。
しかし笑顔で、右手を差し出されれば、ほとんどの人は私の右手を放置しておくことができません。
(きっと心の中では「右手を出されると握手をしなければ相手に失礼だ。」と考えていたりするはずです。)

私は相手の心の中にある思い込みを利用し、暗示を入れたのです。
実はこの暗示というのは気が付かないから抵抗出来ないのであって、暗示だと気が付けばその暗示をどうするか判断をすることが出来ます。(その時点で暗示から明示に変わります。)

つまり、「催眠心理療法」とは自分の中に知らず知らずの内に入れている暗示を明示に変えていくことを目的としているのです。
次回からはこの自分の中にある暗示にはどんなものがあるのかを実際にカウンセリングした事例を元に説明を行っていきたいと思います。
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