学会誌の査読者になった経験を語ります

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こんにちは!
心理学研究員の原です。

今回は,日本心理学会が出している「心理学研究」の査読者になったときのことを書きたいと思います。

私は,「心理学研究」に論文を載せることを一つの目標にしていたので何度か投稿していました。博士論文では4つの研究をしたのでそのうちのどれかを載せることができればと思っていました。第一研究では,アメリカの尺度の日本語版を作成してそれを投稿したのですが,最終段階でリジェクトになってしまいました。「心理学研究」が重視する傾向は理解していたのでその形にして第二研究を投稿して無事に採択されました。

指導教員はノータッチで書いた論文だったので「本当に頑張った」とホッとしていたのですが,そのときに心理学研究の編集委員会から「類似研究が投稿されているので査読者として評価をしてください」という依頼が来ました。
私は査読者としての経験はなく,いきなり心理学研究の査読をすることは難しいと思ったのですが,こんな機会はないので引き受けました。

実際に原稿が送られてきてこれに対して査読せよということになったのですが,初めてだったので理論に基づいた研究であるか,これまでにはない論文か(インパクトファクターが高いか)を軸としてコメントを入れていったのですが,他の研究者が書いた論文を本当に真剣に査読者の立場から読むことは勉強になりました。私は第二査読者だったのですが,第一査読者の方のコメントが大変勉強になったので「査読とはこうやっていくんだな」と学びになりました。先行研究の提示が不十分だったら,必要となる論文を探して提示したり,論理的な内容になっているのかを厳密に確認したりと私ができることを様々,やりました。

この経験があるのでその後も投稿論文の査読依頼がきても大丈夫になりました。査読者として最初に本当に論文に向き合うことができたので見る視点がきちんと形成されて,それが今の論文の添削に役立っています。

この経験をして,査読をして厳密に投稿論文をみてほしいと思う方がいましたら少しでも力になれればと思います。学会誌に論文を載せることは研究者としての一つのステータスを示すことにつながりますのでそれを形成する一つのお手伝いができればと思っています。

論文を学会誌に載せるまで審査があるので約1年はかかりますが,載せたいと思う方がいましたら一緒に頑張って掲載を目指していきませんか。

最後まで読んでくださりありがとうございました。

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