心理学系大学院修士課程の修了後の進路の実情

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こんにちは!
心理学研究員の原です。

今回は、心理学系大学院修士課程を修了した後の進路について書いていこうと思います。

私が在籍していた大学院は発達心理学コースと発達臨床心理学コースの2コース制でした。
発達心理学コースは臨床発達心理士、発達臨床心理学コースは臨床心理士(第一種)の受験資格が得られます。
私の代は発達心理学コースが私を含め3名、発達臨床心理学コースは11名おり、修了後は臨床家として働きたいと思って実習をしたり授業を受けている印象でした。

無事、14名で修了できたのですが、私の代は就職先が決まっていない人が多かったです。
よく大学生から「臨床心理士になったら正規で働けるのか」と質問を受けるのですが、正規は難しいです。
病院や教育系、産業系などどの領域でも臨床経験がない人よりもある人を欲しがるのでどうしても正規で臨床家として働ける人は出てこないんです。
なので、修士1年の春から就職できそうなところを絞り、そこでボランティアスタッフやアルバイトをするか非常勤をかけもちして経歴を作っていく必要があります。

私のオススメは、ボランティアスタッフかアルバイトをすることです。これまで正規で就職した人は必ず修士課程に在籍しながらアルバイトやボランティアをしていました。居場所を作っておくことで正規雇用になりやすくなります。
ただ、うまくいかないことを前提としていた方がいいです。

今後、臨床心理士・公認心理師を取りたいと思っている方は心理職の就職状況をきちんと家族に説明していないと「大学院に行ったのに就職できないの?」と思われるので必ず現状を話しておくことをオススメします

私の代で非常勤で決まっている人は、病院と教育系が多かったです。しかし、非常勤なのであまり稼げず、半数は臨床心理士の仕事を辞めていました。
13名(博士課程に進学した私を除く)のうち、今、臨床心理士として働けている人は2名だけになっています。
皆が口をそろえて言うのは、「こんなに就職が厳しいとは思わなかった」「ケースを持っても全然稼げない」ということです。
後輩をみていると一つの学年に正規雇用で働く人が一人いればいい感じかなという印象を受けました。

臨床家を目指したいと思ってチャレンジしてみることは大切ですが、本当に狭き門なのでそれを覚悟する必要があると思います。
大変ですが、やりがいは絶対に感じることができる職種です!

最後まで読んでいただきありがとうございました。
もし進路に悩んだら相談に乗りますのでお気軽にお問い合わせください。


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