心理の資格を取るなら臨床心理士?公認心理師?

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こんにちは!
心理学研究員の原です。

今回は、現場の声も入れながら心理職に就くためには臨床心理士、公認心理師どちらを取ればいいのか書いていこうと思います。
基本的な内容は「公益社団法人 日本公認心理師協会」をご確認ください。

これまでは心理職に就くためには臨床心理士の資格が必要でした。歴史をみると、1988~89年に臨床心理士について議論がなされて資格として認められるようになりました。
なので、心理職と言えば臨床心理士というのが日本のスタンダードだったわけです。

他方で、2017年に公認心理師法が施行され、2018年には公認心理師資格試験が始まりました。
なので、公認心理師は比較的新しい資格です。違いとして、臨床心理士が民間資格なのに対し公認心理師は国家資格であることが挙げられます。

臨床家・研究者から「臨床心理士には歴史があるが、公認心理師はまだ歴史がないため今後、どのようになるかわからない」「臨床心理士の方が安心感がある」といった声が聞かれました。
私も正直、公認心理師資格も大切ですが、臨床心理士資格の方が安心があります。
というのも、臨床心理士を養成するプロセスはわかっていて問題なく続けられていますが、公認心理師の養成プロセスはなんとか対応している大学が多いのが現状です。公認心理師の受験資格を満たすために非常勤講師を雇う大学は多くあります。また、臨床とは関係のない先生方が入らなければらず、実習指導をしたり、授業を受け持ったりしていて現場はてんやわんやなのが現状です。
今は廃止されましたが、一時期は現場に数年出ていた経験だけで公認心理師の受験資格が得られるのはおかしいのではないかと考えていました。

私の友人で発達障害の支援をする職に就いている人がいるのですが、現場に出ていた年数が基準を満たしていたので実際に公認心理師試験を受験して資格を取っていました。
けど、WISC(ウィスク)などを取ったこともカウンセリングの知識もないので対応できないと言っており、心理師としての力がないにもかかわらず、公認心理師を持っていて本当に大丈夫かなと思っていました。

今は臨床心理士・公認心理師として働く後輩と公認心理師の資格制度が始まる頃に飲みながらいろいろとお話していたのですが、「やっぱり臨床家として必要最低限のことを大学院で学ぶべきだし自覚を持つ必要がある」「心理職はそう簡単なものではないので簡単に公認心理師について考えてほしくない」「心理職の質が下がる」など期待よりも不安の方が大きかったみたいです。

今では様々な公認心理師試験の対策テキスト出されています。現時点の詳細までは把握できていないのですが、対策テキストが散見されるようになった頃は、誤字脱字や問題の正解が間違っていたり結構散々でした。

それで、結局、臨床心理士と公認心理師どちらを取ればいいのかということですが、結論を言いますと心理職で働きたいなら両方取りましょうというのが答えになります。
今は臨床心理士と公認心理師の違いが認識されていません。
今後、どのようにわかれていくかがわからないので臨床心理士と公認心理師の両方を持っておくことが心理職で働きたい人にとってベストな選択になります。心理職で働いている人は皆、2つの資格を持っています。

心理の資格で「認定心理士」「学校心理士」「健康心理士」「応用心理士」などがあります。学校の教育支援の際に「学校心理士」が資格要件に入っている場合がありますが、それ以外ではどれもあくまで資格の一つであって臨床心理士と公認心理師とは大きく異なります。なので、将来心理職に就きたいならこれらの資格ではなく、臨床心理士と公認心理師の資格取得を目指しましょう。

一般では「メンタルケアカウンセラー」「メンタルケア心理士」「チャイルドカウンセラー」「キャリアカウンセラー」「上級心理カウンセラー」などがありますが、信頼性が低いです。試しに「メンタルケアカウンセラー」を受講してみたのですが、答えがテキスト上に載っているのでそれを写すだけで資格が取れました。あまり信用できないのでオススメではないです。

最後まで読んでいただきありがとうございました。
進路で悩んだとき、相談に乗りますのでご連絡ください。


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