好きなことより興味あることを仕事にする

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コラム
好きなことを仕事にしよう。
そんな言葉よく耳にします。

好きなことだから頑張りもきくし、もっと高めようとモチベーション維持にも効果的。
やりがいも感じられるし、仕事がより一層楽しくなってストレスゼロ。
あなたの良さを最大限活かしてハッピーライフを!
好きなことで生きていく喜びを実現しよう!

そんなうたい文句はいくらでも目にしたことがあるはずです。

多様性の中での仕事


どうぜ仕事するなら少しでも楽しいと思うことを仕事にしたい。
やりがいを求めて一念発起して起業しよう。

一昔に比べて、自分の求めるビジネス像をより実現化しやすくなった今。
組織に属さず、「個」を前面に出して仕事をする人たちが増えてきました。

自分のスキルを活かした仕事してみませんか?
そういった言葉もよく見かけます。

昔なら、いい大学を出ていい会社に入って、定年まで安定した仕事につく。
年功序列に従い、定年まで勤め上げる頃にはある程度上の立場に進むようなシステムが一般的でした。
それが一つの目指す人生パターンであり、定年後も年金生活だけで普通に暮らしていける時代でもありました。

その時代が流れて、今。
定年は延びる、年金支給も延びる、その年金もこれからの世代はますますわずかばかりでとてもそれだけでは暮らしていけない。
生涯現役。
働ける人はどんどん働こう。
今のシニアは元気活発、健康維持にも適度な労働は効果的。
聞こえはいいけど、国の社会保障も社会福祉制度ももはやあてにはできない時代です。
行政サービスも渋くなるし、税金の徴収だけはせっせと行い、物価はなんでも上がるし、人口もどんどん減っていく。
景気も本当のところいいんだが悪いんだかよくわからないし、変な事件は確実に増えているし、世界では戦いも終わりと始まりを繰り返し、日本は先進国とは名ばかりになっちゃったし、明るい話ってあんまりないなあの世の中で、国は自分たちの既得権益だけはがっちり守って、今まで面倒を見ていた部分をみんなそれぞれで頑張ってやりくりしてくれ、と半分丸投げ状態。

これまでの支え合い色が薄まり、個々の努力で結果を出せる人が生き残る時代。
資本主義は本来そういうものかもしれませんが、さて、その中でどうやって生き抜いていくか。

安定企業と思われた会社もいつどうなるかわからない。

安定が期待できないならやりがいだ!

世の中の価値観や概念の変換期ということもあり、なかなか世知辛い時代ではありますが、多様性の受け入れへの理解が進み、いろんなことが「アリ」の中で、生き方そのものも実にいろいろな手法が出てきました。

同じ仕事をするなら、効率よく高給を手にできるやり方を。
非効率的なことは除外され、自己プロデュース力に長けた人が掴む栄光。
それを実現し、そういったビジネスモデルが構築され、それに乗っかって起業する人たちもたくさんいます。

何においても両極端な色合いが強い時代。
雇用される側も経営する側も、のほほんとはしていられない、群雄割拠な時代ともいえます。

中途半端は生き残れない。
だからこそ自分のカラーを明確に。
そうして作り上げていったいくつもの成功例を追いかけて、今自分にできることは何だろうかと考えてみる。

起業も今でこそ簡単にできるイメージになっていますが、やはり実際そんな簡単なわけはありません。
勢いやノリで成功するほど世の中甘くないし、一時調子がよくても安定した持続力を保つためには付け焼き刃の心意気では厳しさに直面します。
見えない足の引っ張り合いもあるでしょう。
だましだまされの繰り返しもあるでしょう。
人を見る目を常に研ぎ澄まして、戦いと防御を駆使して進んでいかねばなりません。

好きなことを失う覚悟はありますか?


それでも自分の力で頑張ってみたい。
これを仕事にやっていきたい。

そう思う時、好きなことを仕事にしたらうまくいく。
そういうワードに心引かれる人もいると思います。

好きなことはたいがい熱心に取り組めるので、仕事に成り代わるのであればこれは一番理想の形。

とはいえそれはうまくかみあった時の話です。

仕事なので趣味とは違います。
好きなことは趣味だから良かったのであって、それを生活のための手段となれば嫌でも毎日その趣味をしていかねばなりません。
そして確実にお金に換えていかねば仕事とは言えない。
趣味の範囲であれば、自分や身近な人たちが楽しむスタンスで十分ですが、今度は楽しむだけでは立ち行かない領域に入っていくわけです。

お客様に喜ばれ、お金として戻ってくるように視点を変えねばなりません。
自分の生活はその成果にかかってくる。
趣味から仕事に切り替えることができるかどうか、趣味を客観的に見られるかどうか。

趣味と仕事をうまく融合させて成功している方もたくさんいます。
そういう方々は創意工夫とマネジメントはもちろん、ブランディング能力も高いはずです。
それでも見えないところではそれぞれご苦労はあります。
ただ好きなだけで仕事になるならみんなやってます。
例えばその分野で腕が立つからお客様が呼べるのか?
といったら、そうでもない。
それだけじゃない何かをプラスして、売り出すための戦略を練って、それがはまったときにようやく仕事につながります。

それができなかったとき。

お金をかけて仕事にするためにお店を構えたけれど、大変なだけでちっとも売上につながらない。
売上はわずかで経費ばかりかかって、一体何のためにやってるのか。
それでも仕事だからやらなきゃいけない。
そんなことが続いてくると、どんどん気持ちもふさぎこむ。
自信がなくなっていく。
こんなはずじゃなかったな。
楽しく好きなことだったのに。
好きなように好きなことができないジレンマ。
売上にもつながらず、好きだったその「仕事」もだんだん嫌気がさしてきて、最終的には手放してしまう。

好きで自信があることを全否定されたときのような絶望感。

そんな思いの後に残ったものは、後悔かもしれません。

好きなことは恋人、興味があるは戦友。


対して、興味のあることを仕事にすること。
好きを仕事にするのと似ているようで違います。

「好きなこと」はすでに自分の中である程度の形ができあがって身についているものですが、「興味のあること」はこれからやってみたいことも含めて、まだ未体験のことも多いものです。

「やってみたい」
「おもしろそう」

少なくとも関心があるので、嫌いではない。
でも好きかどうかといわれたらまだわからない。

興味があるは、好きなことよりもう少し自分との距離があるので、第三者的な立ち位置で見ることが出来ると思います。

客観的に見れるということは、いろんな角度から仕事として成り立つのかどうか。
そういった部分を冷静に見ることが出来る。

好きなことは「自分が好きだから」が一番の重要ポイントなので、自信と誇りをもっているがゆえに過信や楽観視してしまう部分もありがちです。

それより主観的な立場から一歩下がって広く視野を持てるのが、興味があるのメリットのように思います。

興味があるを仕事にできるなら、まずは率先して前向きに取り組めます。
一つ一つを身につけながらもっと上手にやろう、もっと効率のいい方法を探そう、もっと工夫できることはないかな。
好きなことよりも仕事として見ている分、余計な感情を入れずに結果を出すために意識を集中しやすいこともあると思います。
自分の中で取り組む事柄とうまくマッチしたと感じたら、さらにステップアップを目指してどんどんいいパフォーマンスも生まれやすい。
アイデアがアイデアを呼び、自然といい循環が生まれ、それが仕事のいい雰囲気となり、その気がお客様を呼び、売上につながる。

もちろん興味があることだって当然うまくいかない、失敗したと感じることも多々あります。

ですが、最初のとっかかりとして興味があることに対しては、そうじゃないことよりも前向きに行動しやすく、形にしようとする意識が高い分、取り組み方への情熱度合いの差で結果を出しやすいのではないかと思うのです。

「いやいや、それだったら好きなことを仕事にしたって同じだよ」
って言う方もいると思います。

確かに好きなことを仕事にしても、結果は同じということもあります。
入り口の違いなだけで歩む道筋は同じかもしれません。
ただ、前述したように好きなことはいわゆる諸刃の剣でもあるということです。

興味があるは、あくまで「仕事」目線でのモチベーションを高く保てる対象分野なので、わりきった関係性でやっていけるビジネスパートナーみたいなもの。
対して好きなことは、元々好きな感情があってそこから発展した形なので、いってみれば恋人のような感じでしょうか。

ビジネスパートナーは戦友みたいな感じで、苦楽を共に一つの目的に向かって邁進できる間柄。
恋人は目的に向かう間にどうしても公私混同しやすく、私的な感情が入り込みやすいので、方向性に迷いがでる。
もしこの状態で進んだらどちらが結果が出やすいか。

もう一つ大きな違いは、仮に興味のある分野がうまくいかなかったとしても、好きな趣味を失うことはありません。
人間関係の例えなら恋人までは失わずにすむということですね。

さらにそういう中で「興味がある=戦友」が「好きなこと=恋人」に変わることもあるかもしれません。

そういった観点から、興味があるを仕事にした方が、可能性や発展性が高いのはないかと思うのです。

興味は無限大の源泉


興味って無限大の源泉です。
素の自分を色鮮やかにしてくれる一つです。
その源泉をどういう風に形作って、周りにお披露目するかは自分が自由に創造することができます。

自分の情熱はエネルギーとなって行動力に反映され、動きが出ることによって新しい風が生まれます。

ささいな興味が、もしかしたら大きなうねりを起こすかもしれません。

今やってみたいこと、気になる分野、ありませんか?

もし近い将来もしくは現在において、お仕事の一環でその趣味を活かせているならば、考えただけでワクワクしますね。

生きていく上で大事な仕事というカテゴリーにおいて、興味というカラーはとても大きな意味を持っているように思います。

要は気持ちのモチベーションが変わってくるということです。

その気持ちなくしてはその次へと進められません。

興味を形にできる人はどんどんしていけばいいし、その一部だけでも取り入れながら変容できるならば、それも大いにやるべきと思います。

自分が今の環境を考えたとき、その次の手段として新しい環境を望むなら、ぜひ興味あることに注目してみてはいかがでしょうか?

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