保護鳥活動で心がけていること

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鳥さんと生活したいのは長年の夢でした。
そんな中で縁ができた「ことりのおうち」さんで、お家の無い鳥さんが自分の想像を遙かに超えて保護されていて、安心した居場所を求めていることを知った事が、保護鳥を引き取る活動に参加したキッカケです。
そういった鳥さんの中でも、私は特に心身に障害がある鳥さんを優先で引き取るように心がけています。
今日のカバー画の文鳥(八光といいます)がその一羽目でした。
彼は見た目は普通の白文鳥ですが、右趾の第Ⅰ肢が正しく対向して居らず、脚が不自由な状態でした。それで最初は、ただただ彼が大変だろうと思って引き取ったのです。

なお「対向」というのは、手脚の指が他の指と違う方向を向いている状態のことで、人間で言うと手の平の親指がそうですね。
鳥さんの場合、インコ類のように二本ずつ対向しているのが「二趾対向」、スズメや文鳥のように前に三後ろに一で対向しているのが「三趾対向」で、鳥さんの生活スタイルによって、どの趾が対向しているか決まります。

ところが八光は、趾以上に荒鳥であったのが問題でした。
懐くとか懐かないとか以前に、とにかく攻撃的でろくに体重も測れず、いったんケージから出れば逃げて逃げて、遂に力尽きて落下するところを、人間が慌てて拾いに行く状態でした。
最初はどうして良いのか、人間側の何が悪いのか、本当に悩みました。
けれどもある日からふと、「とにかく淡々と、彼の生活環境を整える」ことだけに専念するようにしたところ、およそ2年後でしょうか・・・「遊べ」「かまえ」と言ってくるようになりました。今ではPCのモニタの上がお気に入りで、そこで人間の仕事を観察しています。

考えてみれば保護鳥というのは、人間で言えば鬱を患ったりしている人達に似ています。保護されている時点で、何らかの形で遺棄されているので、心に傷が有る子達なのです。
自分が鬱と長いこと闘っていることを省みれば、そう言う心境の所に知らない人間が、やたらベタベタしてきて遊ぼうとか撫でようとかしてきても、そんなんイヤに決まっている、と気づいたのです。
そうであるなら人間は、鳥さんの心の傷が少しでも癒えるように、安心できる環境を整え彼らの自由を尊重する。そういう心がけが必要なのです。

けれど、ただ単純に鳥さんの美しさに惹かれ、生活を共にしたいと考えている人に、こういう飼育をしなさいという話は酷でしょう。
実際、保護鳥を引き取ったは良いけれど、慣れないからと結局連れ戻してきた例を聞きます。
一度でも哀しいのに、再度棄てられるなんて目に遭ってほしくない。だから自分は保護鳥の中でも、手がかかりそうな子を優先して引き取ってくるようになりました。

私自身、保護鳥さんとの生活に自信があるとは言いませんが、哀しい目に遭った彼らに寄り添いたいという気持ちは強くあるつもりです。
もちろん、一人でフォローできる羽数には限りが有るので、全体的に見て貢献度は低いかも知れませんが、これからも保護鳥さんを少しずつ引き取っていこうという思いは変わりません。
そしてこの経験が今、実際鳥さんと生活して、困っている方の為に役立てば良いと思い、サービスを登録したところが有ります。
皆様、是非頼ってください。

なお、最初からいちゃいちゃ仲良くしたいんじゃい、という場合
ショップで中雛を譲り受けるのは全然アリです。
中雛というのは、粟玉での食生活から離れて自力で餌を採り始めるようになった雛で、だいたい嘴の一部が黒いです。
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