鳥は哺乳類では無いこと その2

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哺乳類では、身体の大きさと心拍数で寿命が語られることがありますが、鳥類にこれはあまり適合しません。実際、鳥類は全体として非常に長寿の生き物です。オウム類の中には100歳を超えて生きた事例もあります。
反面成長が非常に早く、おおよそ二週間で飛べるようになり、また孵化率と離巣率も高いことから、迂闊にペアを組ませるとネズミ算式に増えてしまうことがあるので、飼育する場合は子孫を増やさせるのかもキチンと検討する必要があります。セキセイインコは特に、このパターンで飼育崩壊を起こしやすいことを覚えておいてください。

それでいて、鳥類は小型種も大型種も常に心拍数が高く、平均体温も42度前後です。
鳥類がこのような生理なのは、彼らが「いつでも飛べるように」、謂わば車のアイドリングのように、身体のエンジンがかかったままであるからです。
鳥さんにとって、怖い物から逃げるとき、または獲物を見つけて捕獲するというときに、寝ていようが休んでいようが、瞬時に飛翔できない状態は命に関わる大問題です。
鳥類はどんな状況でも、とにかく「飛ぶ」という選択肢が直ぐ取れるよう身体を整えています。だから、直ぐに成長して飛べるようになり、生きるための力を得るのです。

そのため食事にしても、常に食べ常に排泄します。人間のように食べ込んで脂肪にエネルギーを貯めることはしません。それも飛ぶための適応で、常に身体が軽くなければ(飛ぶために適した体重で無ければ)ならないからです。
今、自分の身体にあるエネルギーだけで行動する。これが鳥さんの基本です。
※もちろん、犬猫さんでも肥満は大敵と言われるように、鳥さんも人間と暮らしていると餌の心配が無いので、有るだけ食べて太ってしまうことはあります。

ちなみに、鶏肉には脂肪が溜まってるじゃん?というまっとうなご意見が有ると思いますが、あれは人間がワザと「脂肪を溜めやすい鶏」の個体を掛け合わせて、太るように品種改良したということと、鶏がそれほど高高度を飛翔しない生き物である、という事情があることを付け加えておきます。
なお、鶏も本気を出すと結構飛びます。地鶏なんかは普通に樹上生活しているので、迂闊に近づくと蹴り飛ばされますから注意しましょう(苦笑)。

今回記載する「違い」は次のようなモノです。
1.鳥さんは成長が早く、そして長寿である(ヨウムが100年生きた例がある)。そのため、一緒に住んでいる人間の方が先に死んでしまう事例はよくあります。
2.鳥さんは常にアイドリングをして居るので、体温も心拍数も高い。
3.鳥さんは身体を軽くするため、常に食べ常に排泄します。逆に言えば、餌が絶えると直ぐに死んでしまうので、給餌に気をつけなければなりません。
4.鳥さんは子育て上手なので、人間と暮らしているとあっという間に増えてしまいます。繁殖はよく考えましょう。
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