ぐっすりと眠るための12のポイント

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眠りたいのに眠れない、夜中に何度も目が覚めてしまう、寝ても疲れが取れない、睡眠薬を減らしたいなど、睡眠に関することで悩まれている方は少なくないと思います。

『厚生労働省のe-ヘルスネット』によると、一般成人の30〜40%が何らかの不眠症状を有しており、もはや国民病ともいうことができるほど、特殊な病気ではなくなりました。実際、日本では成人の5%が不眠のため睡眠薬を服用しているとのことです。

本稿では私の経験談を基に、ぐっすりと眠り、疲れを取るための12個のポイントを紹介致します。この12個のポイントを実践することで、私は寝付きが良くなり、夜中に目覚める回数も減り、睡眠薬の服用量も最小限まで減り、疲れも取れるので昼寝をすることもなくなりました。

睡眠を改善するのに重要なことは、この12個のポイントを全て実践することです。2つ、3つ、試しただけでは大した効果を感じることは難しいと思います。私自身、散歩が良いとか、お酒は止めたほうが良いと医者に言われて、何となく勧められたことだけを試してみたこともありましたが、効果を感じることがなくすぐにやめてしまいました。

睡眠を改善する12個のポイントは以下の通りです。

(1)朝散歩をする。
朝、目が覚めてから1時間以内に10分程度の散歩をします。

(2)朝食をしっかりととる。
朝散歩から帰ってきたら、朝食をしっかりととります。その際、よく噛んで食べるように心掛けてください。

(3)中強度の運動をする。
週2~3回、45分以上の中強度の運動を行います。有酸素運動と無酸素運動をどちらか一方に偏るのではなく、バランス良く組み合わせるのが効果的です。中強度の運動とは、少し汗ばむくらいの運動量です。

(4)就寝2時間前までに夕食を終える。
就寝の2~3時間前までに夕食を取り終えましょう。消化に悪いものを避けることも大切です。

(5)入浴後、1時間半後を目安に就寝する。
ぬるめのお湯にゆっくりとつかることで、寝る前に体の深部体温がぐっと下がり、眠気が引き起こされます。ぬるめの温度とは39~40℃で、10~15分くらいかけてゆっくりと入浴します。

(6)寝る前に水分を取り過ぎない。
寝る前に水分を取り過ぎると、夜中に尿意をもよおし、目が冷めてしまいます。とはいえ、睡眠中の水分不足を避けなければなりません。そのため、夕食時に水分を十分にとり、寝る直前は水分摂取を必要最小限にとどめましょう。

(7)カフェイン飲料は午後2時までにする。
カフェインの半減期は、5〜8時間です。6時間たっても、体内では半分にしか減っていません。
半減期とは、体内に入った薬などの物質が、代謝や排泄などによって半分に減るまでに要する時間のことです。
そのため、午後10時に就寝するとしたら、逆算して午後2時以降は、コーヒー・緑茶・紅茶・ウーロン茶などのカフェイン飲料を摂ることを避けましょう。
不眠の症状が重いのであれば、摂取後8時間以降もカフェイン成分が体内に半分残っていることを考えると、カフェインは摂らないほうが良いです。

(8)お酒を飲まない。
アルコールは、中途覚醒(夜中に目覚めて再び寝付くのに時間がかかってしまうこと)を増加させます。
また、寝付きを良くするために飲酒する場合、連日アルコールを摂取するとわずか数日で耐性がつき、その効果は消失してしまいます。
身体依存や精神依存がおきるため、アルコールの摂取量が増えていき、悪循環に陥ってしまいます。
睡眠の質を良くしたいのであれば、お酒を飲むのを止めましょう。

(9)寝る前は刺激となることを避ける。
寝る前の2時間は、興奮系の刺激を避けましょう。テレビを観たり、ゲームをしないことはもちろんのこと、読書もジャンルの選択に気をつけなければなりません。例えば、ミステリー小説はストーリー性があり、面白くて脳が活性化してしまうかもしれません。読むのであれば啓蒙書や哲学書などを中心に、自分にとって興味がある内容や軽い筋書のものを選択したほうが良いです。

(10)スマホやPCの画面を見ない。
夜間、少なくとも就寝2時間前からスマホ・PC・テレビなどのブルーライトは見ないようにしましょう。
ブルーライトとは、人の目に見える光である可視光線に含まれている青色光のことです。
太陽光の他、パソコン・スマートフォン・テレビなど、バックライトにLEDが使われている液晶画面からブルーライトが発せられています。
夜にブルーライトを浴びてしまうと体内時計の調節が乱れ、睡眠と覚醒のリズムが崩れてしまうので、スマホやPCなどの画面を見るのはやめましょう。

(11)就寝2時間前からはリラックスできることをする。
ストレッチをしたり、ゆったりとした音楽を聞いて、副交感神経を優位にしましょう。副交感神経が優位になるとリラックス状態となり眠気が生じ休息モードになります。 
また、家族やペットと過ごして、愛情ホルモンと呼ばれるオキシトシンの分泌を増やしましょう。オキシトシンは、ストレスを緩和させ、質の良い眠りをもたらしてくれます。

(12)睡眠薬の服用は医師の指示を必ず守る。
現代の睡眠薬は、オレキシン受容体拮抗薬やメラトニン受容体作動薬など、依存性のリスクが極めて低いと考えられているものもでてきているので、依存が怖い方は、医師にこれらの新薬を相談されると良いと思います。また、効き目は弱いですが、漢方薬にも不眠に効くものがあり、保険適用されるので検討されるのも良いと思います。
また、今まで主流であったベンゾチアゼピン系や非ベンゾチアゼピン系と呼ばれる睡眠薬も、効き目の強さや依存性の高いものから低いものまで色々とあるようなので、相談しやすい医師を探して、その医師の指示を守り、適切に服用していくことが大切です。
私の経験談として自信をもって言えるのですが、いずれにしても、生活改善を土台に、薬物療法や心理療法を行う必要があり、いくら病院で薬やカウンセリングを受けても、生活が改善されなければ、いつまでも根本的に治るということはないと思います。私自身、薬だけを服用していた時は、あまりその効果は現れませんでした。

以上、これらの12のポイントを全て行うことで、劇的に睡眠の質が良くなっていくはずです。
次回のコラムでは、これらのポイントを一つずつ深掘していきたいと考えているので、ご要望があれば、コメントを頂ければと思います。
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