はじめに
さて、今月からまた新規案件に参入し気持ち新たにしているNUMARNです。
今回ひさしぶりにRPAの案件に参画することになったので、
今日はRPAについて語ろうかと思います。
実は私RPAの案件自体は今回が2度目でして、ある程度語れるネタと愚痴(?)
はありますので、直近はこのネタを中心に話していきます。
RPAとは?
ロボティックプロセスオートメーション(Robotic Process Automation)、
通称RPAは簡単に言うと
"業務プロセスをツールに入れ込むことで人間の代わりに様々な事務的作業を自動化できる仕組み"
のことを指します。
例えばエクセルへの入力作業、ブラウザで展開されるWebシステムへの登録作業など、これまで人間が行ってきた単調かつ定期的な作業を人間の代わりに
機械(システム)が実行することで業務負担が軽減される取り組みを指します。
最近だとよくDX(デジタル・トランスフォーメーション)という言葉を聞くかと
思いますが、その代表格としてこのRPAでの自動化が行われています。
どういうツールで作るのか?
RPAで自動化する際には主にWinActorやUiPathなどのRPAのシナリオを作成するための専用のツールで作られることがしばしばです。
WinActor
UiPath
私はこれまで実際の実務にて両方使用したことがありますが、いずれもコードをゴリゴリ書いて作成することは、まぁ稀です。
基本操作(Excel転記やブラウザ入力程度)であれば、ツール内に実装されている動作を組み合わせていけばシナリオの作成はできてしまえます。
勿論、要件によってはRPAツールだけで再現できない部分もあったりするの
ですが、そういった場合は補助的に(バッチ)プログラムを作成してカバーします。
あとコードを書く頻度が少ないのは事実ですが、プログラミングでよく使う条件分岐やら繰り返し処理などの論理的な考え方は必要になるので、いきなりRPAに触れるよりかは何かしらのプログラミング言語に触れてから触るのが
おススメです。
どういった業務がRPAに適しているか?
実際人間の代わりに機械が作業を行うといっても残念ながら何でもかんでも大体できるわけではありません。
ある程度の法則というか基準が存在します。
ざっと以下の3つがその基準になります。
①資料のデータ化が可能
ロボティクスといっても別に鉄製の腕がウィーンと動いて作業するわけでは
なく、あくまでもPCの内部で処理が自動で行われているだけです。
そうなると当然入力元の資料はデータである必要があります。
稼働時に人の手を使ってスキャンを行ってRPAを実行...というのであっても
出来ないことはないですがそれだとRPAにしたところで効果は薄いです。
入力前後の資料、フォーマットは必ずデータ化されている状態で初めてRPA
の効果は最大化されます。
②人間の判断や作業が不要
過去に実際あった例で言うと、申請書の入力の際に医師からのサインが必要
なものもRPAで代替できないかという相談がありました。
結論から言うと、
RPAで行う以上すべての作業が機械の中で完結される必要があります。
途中で人間が入力したものか終始機械が自動入力したものかって
端からみても分かんないですし
偽造防止の観点からしても、途中で人間の作業が絶対必要になるもの
についてはRPAの代替は厳しいです。
③作業内容が明確化されている
作業内容が整理されていない、作業の基準が統一されていない、
あるいは作業の完成の状態が明確でないものについては
仮にRPAで置き換えられるような業務であったとしても
作業のシナリオ(工程)が組めません。
過去の実例で言うと、構築、テストを終えて実装直前の検収という
ユーザー(お客さん)の目視確認による最終チェックの段階で、
もう翌々日には別案件に行くって段階になって起きた話なんですが、
事前に何度も電話や対面で作業フローの確認を行ってきたにもかかわらず
"実はここの作業フローについて伝えそびれた作業工程があって~"って
言われたときはさすがに発狂しかけました(マジの実話です)
体感ですが、上記の3つの基準を満たしていれば大体の作業はRPAに置き換え
が可能といってもいいでしょう。
あとこれは保守、運用の観点で1つ条件として挙げられるのが
・ツールの操作に理解がある人間が最低1人はいること
でしょうか。
入力先のフォーマットの変更や仕様変更などで細かなユーザーサイドで調整を
行おうにもツールの使い方がわかる人間がいないとそれができません。
かといって追加で調整依頼を出そうにも費用対効果が悪いので全部を外注丸投げは正直お勧めしません。
導入の際は必ず、組織内に最低一人はそのツールの使用方法を理解している
人間がいること(最悪派遣でもいいので)を確認してください。