ゼロ円マイホームの土地の探し方(1)

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ゼロ円マイホームの醍醐味は、なんといってもゼロ円でマイホームが持てるところですよね。

そのからくりは、何度もお話しているように
『賃貸部分の家賃収入』で、『自宅と賃貸を合わせた賃貸併用住宅全体の住宅ローンの全額』を支払うことができるからです。

例えば、私の場合で説明しますね。
住宅ローン借入が7900万円。
期間35年。金利0.775%。
月々の住宅ローンの支払いは約22万円。
自宅が90㎡の3SLDK、賃貸部分は1LDK28㎡×3戸。
賃貸1戸の収入は平均7.8万円(共益費込み)なので7.8×3=23.4万円。

入ってくるお金が23.4万円
出ていくお金が22万円

実質の収支は約1.4万円ほどのプラス
こんな感じです!

いや~、もうすぐ3年が経過しようとしていますが、いまだに踏み切ってよかったと実感しています。

このゼロ円マイホームがあるおかげで、生活に余裕ができましたし、妻ともお金のことでもめることが無くなりました。

今はまだ会社員ですが、会社員を辞めて新しい職場に転職したり、自分で起業したりを考えるようになってきました。

では、私がどうやって土地を見つけて、実際にこのような賃貸併用住宅を実現するに至ったのか、それを簡単に説明しますね。


やったことは、とても単純です。

❶最初に融資額がどの程度出るか、適当(本当に買うときめていなくてもよい)な物件を購入すると言って金融機関に仮審査を申し込みます。

自分の融資額を知ることが目的なので、できるだけ自分の想定の中でも最大の金額で申込を出します。直近3年分の源泉徴収票などの書類を銀行さんから要求されるのでそれを提出して1~2週間で仮審査の結果が出てくるイメージだと思います。

(融資額を知った後に、後で考えが変わって別の物件を購入しようと思いますとか、この物件はもう売れてしまったようなので別の物件を探します、と言えば問題ないです)

ここでは、今後ゼロ円マイホームを計画するうえで住宅ローンがいくらまで出してもらえるかを把握することが目的なので、あまり物件選びは深く考えず、少しこれは金額的に大きすぎる、くらいのもので仮審査を申請してみることがポイントですね。


❷(できるだけ自分の条件を緩めて)広いエリアで土地を探します。

なぜできるだけ広いエリアとするのか?

それは、狭いエリアでは対象となる土地が少なくなり、最終検討まで残ることが極めて難しくなるからです。

ですから、自分の許す限りの緩い条件で、できるだけたくさんの土地を検討できるようにエリアは広げておきます。

ここで、建築のイメージをざっくりつかんでおきましょう。
『建蔽率』と『容積率』というのがあります。
スクリーンショット 2023-09-20 081909.jpg

建ぺい率とは、建物の一番広い部分の面積を、その建物が建つ敷地の面積で割り算した値であり、パーセントで表します。
建ぺい率の計算方法
建物の一番広い部分の面積(㎡単位)÷その建物が建つ敷地の面積(㎡単位)×100=建ぺい率(%)

容積率とは、建物の床面積の合計を、その建物が建つ敷地の面積で割り算した値であり、建ぺい率と同じくパーセントで表します。
容積率の計算方法
建物の床面積の合計(㎡単位)÷その建物が建つ敷地の面積(㎡単位)×100=容積率(%)

例えば、土地の敷地面積150㎡の上に、3F建ての建物が建っているとします。
1F:90㎡
2F:50㎡
3F:50㎡
という建物だとします。

このとき、
建ぺい率=90/150=60%となります。
容積率=(90+50+50)/150=126.7%となります。

自分の建てたいと思っている賃貸併用住宅の階数、面積等をイメージしながら建ぺい率、容積率がどの程度必要かイメージを掴んでいきます。
ここまでは、建ぺい率、容積率の勉強でした。



ここから、自分のゼロ円マイホームのための土地探しをしていると想像しながら読んでみてください。

たとえば、自宅部分が90㎡、賃貸部分が30㎡×3だったとしましょう。
(ちなみに、多くの金融機関で全体に対する自宅部分の床面積が50%を超える、というのが条件なので、この点にも注意しましょう。一部、この制限が緩い金融機関もあるようですが、自分が売る時を考えた時に、次の買主さんが住宅ローンを組めないと値崩れすることになりますので、この条件は外さないようにしましょう!)

全体の床面積は180㎡ですね。

1階建て(平屋)の場合。建ぺい率100%だとしても土地は180㎡必要になります。土地が広すぎ、高くなるでしょうからNGですね。

次に、2階建ての場合。1階と2階が全く同じ面積だとして、それぞれの階の床面積は90㎡ずつ。1階に3戸の賃貸、2階に自宅(1階と2階は逆でもいいかもしれません)。

次に、3階建ての場合。いろんな組み合わせがあるでしょう。
(1)1階:90㎡、2階:50㎡、3階:40㎡ (合計)180㎡)
(2)1階:60㎡、2階:60㎡、3階:60㎡ (合計)180㎡)

あなたが建築士でもない限りこれ以上の詳細な設計を考える必要はありません。

こんな感じで、ざっくりとしたイメージを持ちます。



ここで、こんな土地が見つかったとします。
(例1)
金額2000万円。土地面積120㎡。建ぺい率50%。容積率100%。

はい、ここから検討スタートです。

自分の希望が1階建て、2階建て、3階建ての場合で建ぺい率、容積率の範囲内に収まるかどうかというのを確認します。それぞれの数値をオーバーしていた場合、建築許可が下りないので建築できません。

■1階建ての場合、180㎡以上の土地が必要になりますが、120㎡しかないのでNG!

■2階建ての場合、建ぺい率は90/120=75%。例題では建ぺい率は50%以下に抑える必要があるので、これもNG!容積率は180/120=150%になりますが、これは100%に抑える必要があるのでこれもNG!

■3階建ての場合
(1)建ぺい率は、90/120=75%でNG!(50%をオーバーしているため)、容積率も180/120=150%でNG!(100%をオーバーしているため)
(2)建ぺい率は、60/120=50%でOK!(50%以内に収まっているため)、容積率は180/120=150%でNG!(100%をオーバーしているため)

ここで、もう少し広い土地で、もう少し建ぺい率が大きくて、容積率が大きい土地でないと、自分の建てたい家(自宅90㎡、賃貸30*3=90㎡、延べ床面積180㎡)は建たないな、と分かるわけです。


(例2)
金額5000万円。土地面積150㎡。建ぺい率80%。容積率150%。
はい、続いてこちらの土地を見つけました。検討していきます。

■1階建ての場合、180㎡以上の土地が必要になりますが、150㎡しかないのでNG!

■2階建ての場合、建ぺい率は90/150=60%。例題では建ぺい率は80%以下に抑える必要があるので、満たしているのでOK!容積率は180/150=120%になりますが、これは150%以下となっているのでOK!

■3階建ての場合
(1)建ぺい率は、90/150=60%でOK!(80%以内に収まっているため)、容積率も180/120=150%でOK!(150%以下で収まっているため)
(2)建ぺい率は、60/150=40%でOK!(80%以内に収まっているため)、容積率は180/120=150%でOK!(150%以下で収まっているため)

この2つ目の例では、1階建て(平屋)は無理でしたが、2階、3階のプランであれば建ぺい率、容積率の制限に収まることが分かりました。

もちろん、詳細な建築のための設計・計画が必要ですが、ここでは最初のふるいわけ(スクリーニング)ということでざっくり計算します。

上記の2つの例では賃貸は単身者を想定していましたが、ファミリー向きのエ
リアであれば、2世帯住宅のような形でファミリータイプを2つ作る(玄関二つ)というのでもいい場合があるかもしれません。


❸融資額の範囲内で、土地と建物大体の金額を決めて探し始めます。

次は、融資金額の範囲内に収まるかどうかですよね。
それに、収支バランスも見ないといけません。
長くなってきたので今回はこのあたりで。
次回、❸について詳細を説明しますね。
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