キノコの治癒力

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皆さまこんにちは。
3月もあと数日となりましたが、お子様の入学・卒業、仕事では年度末、そして最も季節の変わり目という事で、体調を崩していらっしゃる方も多いのではないでしょうか。お大事になさってください。
私は先日、山沿いの桜を見に散策してきました。
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芽吹く季節はとても賑やかで、鳥のさえずりさえもいつもより高らかに楽しげに聞こえます。
動物・植物たちの新しい命が感じられて、空気全体が活き活きと活動している、そんな一日でした。
とはいえ温かい日差しであったのに風が冷たく、油断して軽い風邪をひいてしまいました。
こういう時、私はキノコの味噌汁にキノコ炒め…沢山摂って早めに身体を休ませます。
※画像はあくまでもイメージです^^
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日本はキノコを多く消費する国で、古来よりキノコの効用を一番身をもって経験している国の一つです。
せっかくそんな国に住んでいるのですから、たとえ栽培されたものだとしても、自然の中で育ったキノコ、食べない理由があるでしょうか。
しかも身体にとっても良い効果があります。
今回は不思議な話から少し離れて、健康維持に役立つキノコの効用を紹介していきたいと思います。
お付き合いくださいませ。^^

霊芝、椎茸、舞茸、冬虫夏草(虫に寄生するもの)などのキノコは、素晴らしい治癒力を持ち、古代チベット・古代中国の医療において大きな役割を担ってきました。
またキノコは、陰陽の両方の性質を等しく持っていると考えられています。

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多くのキノコが持つ抗ウイルス作用や抗炎症作用は、ガン、糖尿病、自己免疫疾患、神経系不均衡に至るまで、健康問題の多くに対処できる可能性があります。

現在の研究では、これらキノコには、がん細胞の成長を抑制し、アロマターゼを介してエストロゲンなど過剰なホルモンのバランスをとり、免疫システムを回復、ストレスレベルを下げて慢性疲労を軽減し、
身体、感情、精神の不調を治す特性があることが明らかになっています。

昨今の氾濫した健康情報の裏で、私達は一部の毒性キノコを除き、キノコがスーパーフードであることを忘れていたように思います。

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キノコ種は150万以上の種類があり、植物の92%はキノコの菌糸(根系)に依存して生きています。
人間や動物と同様、キノコも栄養を得るために他の生物に依存しています。
キノコ類は、森の掃除屋とも言われており、植物の死骸を吸収し、植物の栄養分を再分配することで、植物の生命を本質的に再生させる、森の健康も管理していると言えます。

その根系は酵素を放出し、主に植物の遺骸を分解し水や他の植物の養分となる栄養素を生成します。
また、植物同士のコミュニケーションを助け、病原体や侵入者と戦うために毒素を放出するなど、インテリジェントなネットワークを作るとも言われています。

驚く事に、キノコの自然防衛システムは、農薬のDDTやプラスチック、VXやサリンガスなどの合成汚染物質を分解する能力を持っていると言われています。

もしこのように深刻な化学物質の影響を本当に無くすことができるとすれば、日々私達は様々な毒素から体を守ることができるようになるという事です。

また、キノコ類は人間と同じリボソームRNAを約85%、DNAを約50%共有しており、人間の体にとって非常に効率的に働くとも言えます。またビタミンD、ビオチン、パントテン酸、セレン、銅、リボフラビンなどの栄養素の優れた供給源でもあります。
さらに、キノコ類はペニシリン、免疫抑制剤、市場で最も処方されている抗コレステロール薬など、現在市販されている医薬品の40%以上に使用されています。

すべての菌類がキノコであるわけではありませんが、キノコは菌類です。チーズに含まれるようなカビや、ペニシリンのような抗生物質として使用されるものも、真菌の傘の下、つまりキノコの一種である事が分かります。

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いくつかのキノコは、スーパーフードとして個別に強力な特徴を持っています。
まず、多くのキノコがアダプトゲン(適応物質)であることです。
アダプトゲンとは、心理的機能を安定させ最適化することで、ストレスから身体を守る働きがあることを意味します。
身体全体のバランスを整え、病気から守るために、身体が必要とするものに合わせて治癒特性を適応させながら、不特定多数の人々に利用できます。
また、多くのキノコは免疫調節物質でもあり、アダプトゲンと同様の機能を持ちながら、免疫系に関連した働きをします。

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免疫調節物質として作用するキノコに含まれる複雑な多糖類は、β-グルカンと呼ばれています。
これらの複合多糖類は細胞に燃料を供給し、身体が最適なレベルで機能するために必要な持続的エネルギーを提供します。

β-グルカンは、マクロファージ、ナチュラルキラー(NK)、その他の白血球と結合して、適切な免疫反応を引き起こすことにより、免疫システムを調整するのに役立ちます。
また、骨髄で免疫幹細胞の生成を促し、他の白血球を刺激して全身に抗がん剤分子を放出させ、体内に侵入したがん細胞を減少させる働きがあります。
β-グルカンはヒトの体内で自力で生成することができないため、エキス状のキノコは高濃度でバイオアベイラビリティ(生物学的利用能)を発揮します。それぞれのキノコは、特定の治癒特性を持つβ-グルカンのオリジナル系統を保持しています。
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また、キノコにはテルペノイド(テルペンとも呼ばれる)が含まれています。これは脂溶性の化学化合物で、体内に侵入した細菌やウイルスの破壊を促し、免疫システムの過剰な働きを防ぐことで、抗菌薬として機能します。
また、抗炎症作用が強く、ホルモンバランスの調整にも強力な役割を果たします。
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食用になるのは果実体、つまり地上に生えている部分です。
この部分は、人間にとって料理や健康維持に最も有益な部分です。
健康食品業界や漢方等では、健康効果を最大限に引き出すため、アルコール抽出で脂溶性成分を抽出し、熱水抽出で水溶性成分(多糖類)を抽出し、煎じ薬にするという二重の抽出工程をとっているらしいです。


菌糸体のパウダーは、スムージー、エリキシル、ソース、ディップなどに混ぜることができます。野生のキノコはお茶やスープに最適です。

薬用キノコのアルコールチンキ(酒に漬ける事でエキスが出ます)は、直接、エリキシル(水薬)として飲んだり、熱いお茶に入れて飲むことができます。
薬用・食用になる身近なキノコをご紹介して今日のブログを終わります。

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<しいたけ>
効能:透明感のある輝く肌、肝臓をサポート、コレステロールを下げ、ビタミンDを増加させます。
古来より上気道疾患の治療と予防、血行促進、エネルギー増加、疲労軽減、そして「氣」を高める万能薬として、老化の兆候に対処し予防するために使用されていたことに由来します。

9種類の必須アミノ酸のうち7種類、消化を助ける酵素、マグネシウムやカリウムなどのミネラル、BやDなどの必須ビタミンを含んでいます。シイタケに含まれる多糖類のひとつであるレンチナンは、感染症に対抗するさまざまな種類の白血球を刺激して活性化させます。

特にHIVや肝疾患に効果があるとされ、あらゆるデトックス(美肌効果も含む)に効果的です。シイタケには、血管の内膜に物質が結合するのを防ぐ働きがあり、例えば、生理活性物質の一つであるエリタデニンは、血中への吸収を抑制することでコレステロールを下げる効果があることが繰り返し示されています。

ほか、血液の循環を良くする作用があるため、関節リウマチに悩む方にもおすすめです。
干しシイタケは、ビタミンDの必要量を食事から摂取できる重要な食材と言えます。 
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<マイタケ>
効能:体重を自然に管理し、血糖値を安定させ、消化を良くする。特にβ-グルカン多糖体による強力な免疫調整作用があります。

他の薬用キノコと異なる点は、高血糖、高コレステロール、高血圧、過剰脂肪など、健康に悪影響を及ぼす危険因子群を指すメタボリックシンドロームの影響を打ち消す、SXフラクションを含んでいることです。糖尿病や肥満でお悩みの方にも効果的です

SX-フラクションはアダプトゲンとしても機能するため、低血糖症の方の糖分レベルを安定させることができます。
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<えのき茸>
効能:肌質改善・若返り、免疫機能の最適化、関節痛の改善。
多くの抗酸化物質と、その抗酸化物質の生成を促進するレクチンを含み、抗ウイルス、抗菌、そして最適な健康状態を達成するための総合的な免疫調整剤となります。

特にエルゴチオネインという抗酸化物質は、体内のフリーラジカル(活性酸素のようなもの)を除去するだけでなく、特に肌の光ダメージを軽減する効果があることが証明されています。

また、エルゴチオネインが細胞間を刺激してATPを作り出すことから、エノキは抗がん剤としての可能性も秘めており、リンパ腫や前立腺がんに効果があるとの研究結果もあります。

エノキの多糖類であるプロフラニンやフラムリンも、がん細胞の活性化や除去に絶大な効果を発揮することが分かっています。
エノキにはビタミンB3が多く含まれており、関節の痛みやこわばりを緩和し、関節炎を緩和する効果が期待できます。
キャベツの2倍の食物繊維があるので、血糖値の管理や消化を助ける効果があり、チアミン、葉酸、リボフラビンを含むので、甲状腺のサポートが必要な方におすすめです。

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<ヒラタケ>
効能:リラックスでき気分を良くする、肌質を良くして若々しく見える、コレステロールを下げる。
ヒラタケには、コレステロールを低下させる天然由来の化学物質であるロバスタチンが含まれています。

他のものと同様、免疫調節力を持つ強力なβ-グルカンを含み、特に大腸がんや乳がんに効果があることが証明されています。
亜鉛、鉄、ビタミンB群を多く含み、特にビタミンB6は体を落ち着かせ、セロトニンの生成を促す働きがあるので、夜の食卓におすすめです。

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<冬虫夏草>
効能:運動能力向上、性欲増進、精力増強、喘息や気管支炎の緩和など。
冬虫夏草に含まれるβ-グルカンが細胞レベルで酸素を送り込み、気力・体力の増強や疲労の軽減をサポートします。

体内のATPレベル(体の主要なエネルギー供給源)を大幅に高めることができるため、冬虫夏草は呼吸器系の疾患にも大きな効能があり、
喘息や気管支炎の緩和に効果が期待できます。
加齢による無気力対策、また、最高のパフォーマンスを発揮したいアスリートにもおすすめです。

抗炎症作用があり、コルジセプ酸という化合物を含み、腫瘍を縮小させ、リンパ球の生成を直接刺激し、免疫系で異物を殺すことが知られています。
コルジセプ酸やデオキシアデノシンは、テストステロン値を高め、血流を増加させることで勃起不全を改善するため、性的能力だけでなく、肉体的なスタミナも高める可能性があります。
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