司書のつぶやき:ネットと本の良い関係

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「最近はネットでみんな調べるでしょ?本、必要ですか?」
時々こんなことを言われます。

実際私も毎日のようにスマホを見ていますし、このように情報発信もしています。今回はちょっと私の思いをつぶやいてみます。

いつでも気軽に検索できて、たくさんの情報にアクセスできるインターネット。でも、ネットで得られる情報は玉石混合。たまにフェイクニュースなんかもあったりします。
そのネットの海の中でおぼれそうになると、どうしても自分の都合のいい情報だけを採用しがちです。
何らかの情報を得ようとする時には、それがどこからの情報なのか、出典がはっきりしているものを選ぶようにすること。
そもそも、その出典が正しい情報であるのかも重要ですが。
(たまに出典がニュースサイトでフェイクの引用だったりしますものね)

特にレポートを書く大学生のみなさん。
Wikipediaは参考にしてもいいけれど、データの出所にしちゃだめですよ。
Wikipediaは誰でも書き込み・書き換えができます。
もちろん専門知識を持っている方が善意で書かれていることもあります。
一方で、明らかに悪意を持って変更されたりすることもあります。
良い記事は出典がはっきり書かれていますので、その本などを当たると良いでしょう。

本は情報が多少古くなります。
情報の鮮度で言うと、インターネット、新聞、雑誌、本の順番になります。

本は出版されるまでにたくさんの人の手を通ってきます。
その分ミスが少なくなるのが定説ですが、最近は子ども向け百科事典最新版の大量修正が問題になりました。
これもインターネットに慣れた現代の問題点なのではないかと思います。
たくさんの項目を専門の方に書いてもらい、それをまとめて百科事典にするわけですが、他の人が書いたものに対してのチェックの甘さが出たのではないかと思っています。
書いて頂いたものの確認が甘くなってしまっていたのではないのかな・・・と感じました。専門家が書いたので大丈夫だろう・・・という安心感とでもいうのでしょうか。
・・・にしては、「ぷ」が「ぶ」になってるなど、しっかり読めばわかりそうなものもありましたが。

子どもが小学生の頃の夏休み自由研究のお話です。
簡単にネットで検索させたくなかったので、まず本人が調べたいことを一覧にしてもらいました。
その中から、これは本に載っているはずだから図書館でしらべなさい、これは新しい情報や画像が必要なのでお母さんが帰ってきてからインターネットで調べましょう・・・というように分けました。
歴史、しくみなどの類は本でも調べられます。わかりやすい図があったりもしますよね。本を見ながら書き写すことで頭にも入ります。

本は感覚に訴えるものが増えます。
重さ。厚さ。インクのにおい。目に飛び込む見開きのイラスト。
それが内容と一緒に記憶されます。
あなたの好きな本、思い出の本はどうでしょうか?

ネットと本、どちらも一長一短があります。
必要に応じて上手に使い分けていきましょう。

図書館で本を探すのに知っておくと有利なポイントをまとめています。
是非ご購入ください。

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