わたしには幼馴染がいる
いつも一緒にいて、
周りからも付き合えだの結婚しろだのよく言われるが、実際は仲の良い幼馴染とお互い断言していた。
実際は本当に仲の良い幼馴染という関係だった。
彼だけは・・・
ある日、知らない人も含めて大人数で遊ぶ事があった。
その中で私たち2人に凄く懐いてきた子がいた、とても良い子で私たちは普段3人で遊ぶ日が増えていった。
私も天真爛漫で、見た目もとても可愛いこの子と凄く気が合い、毎日が楽しかったのだ
が
少し嫌な予感がした。
いやもうわかってる、
彼は私があなたのことが好きなことも知らずに、あなたは彼女に惹かれていっている事を。
あなたはとても楽しそうにいつも笑っている。私の気も知らないで、、、
今日は久しぶりに彼と2人で会う日だ。
ちょっと気合い入れて、昨日美容室で彼の好きな女優と同じ髪型にしてきたのだ!
彼に会い、食事をしながら話していると彼女の話題になった。
楽しそうに笑いながら彼女の失敗してた話しや、天然の話し、こういうとこ直して欲しいよな!とか
楽しそうに話していた彼が急に真顔になった。
私はハッとした、顔に出てたかな、、、
彼は終電の時間大丈夫かと心配してくれた。
2人の時に彼女の話を彼の口から聞きたくなかった。
私のことを話して欲しかった。
悔しかった。
そして私は満面の笑みで、今日は何時まででも付き合ってやる!と言った。
もう時間がないのはわかってた。終電ではない私たちの時間。
だからもう少しだけでいい
もう少しだけで良いから
あなたの隣にいたかった。
数日後彼から連絡が来た。
相談があるらしく、会って話をすることになった。
夜の公園のベンチで隣り合って座った。
なんの相談かはわかっている。
ずっと会いたかったはずなのに、今はここから逃げ出したいくらい辛い
なんでこうなったんだろう、、、
こうならないで済む方法はきっとあった。
彼は彼女が好きだと語り始めた、彼らしくとても熱心に
彼は彼女が本当に大好きなんだなと気持ちが伝わって来た
私が彼のことを思っているほどに
わたしはあなたが幸せならそれでいい
ほんとうは悔しかった、私と一緒になって欲しかった。
涙が溢れそうになって、私は上を向いた
「私の方が先に好きになったのにな・・・」
つい呟いてしまった。
彼は一生懸命話していたので聞こえずに聞き返してきた。
私は涙を堪え満面の笑みで彼の背中を叩いた
「彼女のこと絶対幸せにするんだよ」
back number【幸せ】