皆に好かれる必要はない

記事
コラム
『とらわれない、かたよらない、こだわらない』
人と人との関係というのは、厄介なものです。万人に対して心を開くことなど、いくら努力しても困難ですし、禅寺で修行をしていても、すべての僧侶たちが仲良くなるとは限りません。
私が高校3年生の時、担任だった数学のH先生という恩師から言われた事を思い出します。
進路指導の際に、当時の私は教職を目指したいと相談しました。
その際に言われた内容は次のとおりでした。
H先生の言葉
「教職を目指すなら、この事だけは忘れないで欲しい。教師は、一度に数百人の生徒に授業をおこなうが、その生徒全員が私(H先生)の授業をまじめに受けることもなければ、本当に伝えたい授術を理解することもない。」
「生徒も一人の人間であって、一人一人に感じ方や勉強に対しての取り組み方が違う。」
「だから、将来教員になった時、担当する生徒全員に理解して貰おうと努力する気持ちは必要だが、それは不可能だと理解しなくてはいけない。」
「教える人間(教師)はひとり。その一人の人間が、本当の意味で理解して真剣に授業に取り組む生徒は百人中、2~3人いれば良いと、割り切る心が必要になる。」
「これは、教職という職業に限られた事ではない。日常の人付き合いにおいても、一般企業に就職しても、人と人との関係は同じだと私(H先生)は思う。」
「だから、大学で学ぶべきことは、学問だけではなく、友達や仲間を通じて人間関係も学びなさい。」
「この人とはうまくやっていこう」
「この人とは仲良くなろう」
そんなことを考える必要はありません。うまくやることに執着し、仲よくしなければと自分を縛ってしまう。嫌われたくないという気持ちばかりが先走ってしまう。
だから、人間関係のストレスが生じてくるのです。
とらわれない、かたよらない、こだわらない。
つまらない執着を断ち切って、悠々と生きてみませんか?
あえて嫌われる必要はないけれど、同じようにあえて好かれなくてもかまわない。
修行僧や教師でさえ、そうなのですから、力まずにリラックスして自分の生き方を貫きとおす。そんな気持ちを持ってみてはいかがでしょう・・・。
サービス数40万件のスキルマーケット、あなたにぴったりのサービスを探す