分類よりも大事なことがある

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私達の身の回りには、さまざまな事柄があります。そのほとんどの事柄は「正と負」「プラスとマイナス」といった、相対関係が成立しているものです。
今回は、そんな相対関係を「どの様に心でとらえるか」を説く『禅語』を紹介します。
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両忘(りょうぼう)
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生死、貧富、善悪、愛憎。
世の中には対立する事柄があふれています。
貧困は嫌だ、金持ちがいい、この人は好き、あの人は嫌い・・・
こんなふうに色々なことを分けて判断していませんか?
何事に対しても、好き嫌いなどで分けると、それがさらに「心の葛藤」を生み出すこともあります。
「心の葛藤」を感じた時には、一旦ふたつに分けることを忘れて下さい。
「生と死」「貧困と裕福」「善と悪」「愛情と憎悪」
それぞれは、確かに相反する「対立関係」にあると思うでしょう。しかしよく考えてみてください。
「嫌いな人の意見」でも的確なら賛成。「好きな人の意見」でもそれに従えない事もある。
「対立関係」という分類にとらわれることなく、【物事の本質】をとらえて判断する。
この【物事の本質】こそが、最も大切であり重要なことなのだと気が付かなければなりません。
「生と死」の本質とは何なのか?
「貧困と裕福」の境界線は?
「善と悪」の基準は?
「愛情と憎悪」の要因は?
「生と死」の本質。それは、与えられた命に対する感謝。
なぜ「生死」があるのかではなく、そもそも「生きるとは?」「死ぬとは?」という考え方の根本になるもの(本質)とは何なのか・・・
「貧困と裕福」の境界線。それは、心の満足度・幸福度。
なにをもって「貧困」と「裕福」に分ける必要があるのか・・・
「善と悪」の基準。それは、相手を思う気持ちや心の安定。
環境や状況によって変化する「善」と「悪」を自分の価値観で決めて良いのか・・・
「愛情と憎悪」の要因。それは思い込みや虚像。
根本に「自分ありき」の上で成立する「愛情」と「憎悪」を全ての人間関係に当てはめて良いのか・・・
【物事の本質】をとらえることは容易なことではありません。だからこそ【分類】することを辞めてみる。一度、距離をおき、客観的に、平等に、偏見や思い込みを捨て、考えてみてはどうでしょう。
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