vol.16 犬達の晩年の食生活について・振り返り

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以前のブログに書いた通り、私の愛犬達が、2022年の年末と、去年の6月に亡くなりました。

それぞれが亡くなる前、犬達の食生活に様々な変化がありました。
今日はそれについて書きたいと思います。
また、最後に当時を振り返った感想を書いています。


まずは柴犬の美穂から。
今思えば、彼女は亡くなる1年くらい前からお腹を頻繁に壊すようになりました。もっと思い返すと、美穂は小さい頃からお腹が少し繊細だったかな、と思います。
人間もそうですが、みんなそれぞれの弱点があります。美穂の弱点はお腹だったのでしょう。リリーは膀胱かな(何度か膀胱炎をやりました)。

そんなわけで美穂がお腹を壊す回数が増えたり、痩せてきたので、ご飯の見直しが始まりました。ずっとドライのドッグフードをあげていたので、種類を色々変えてみたり、ウェットフードに変えてみたりしましたが、全然効果なし・・・。そこで手作りご飯を試し始めたのですが、レシピ本に書いてあるような色々入れたご飯は消化ができず、最終的には鶏か豚肉をゆでたものと、ウェットフード(なるべくカロリーを取らせるため)を少し乗せたものに落ち着きました。美穂はお腹は壊していても食欲はあったので、食べ物の選び方はもはや「何だったら下痢しないか」でした。
認知症が徐々に出始めて、食欲は以前よりも増していたほどです。ご飯をあげたばかりなのに『朝ごはんまだ?』のように聞いてくることがよくありましたし、食べ物を漁るような行為も増えました(頭をつっこむので、床にバッグを置けなくなった)。

たくさん食べたがるけれど、たくさんあげると下痢をするので、内容だけでなく、量にも神経を使いながら気を遣うようになりました。

胃腸の消化が全然追いつかないようで、美穂はどんどん痩せていきました。
そんな愛犬の様子を見ているだけでも辛いのに、お散歩中に出会った人に「お宅の犬はなんでそんなに痩せてるの?」とか、「まだ12歳なのに」、「だいぶ歳を取ってるね」と言われるのが辛く腹立たしかったです。「余計なお世話です」という言葉が喉まで出かかっていました。

愛犬の様子を他人にわざわざ言われなくても、家族はよく分かっています。深刻に悩んでいることもあります。

「かわいそうに」と言われるのもすごく傷つきました。一生懸命生きているのに?なんでかわいそう?かわいそうなの?とモヤモヤした気持ちで家に帰ることもありました。
病気をしたり、歳を重ねて姿が変わるのは当然です。それを「かわいそう」というのは違うと私は思います。とても失礼な感じがします。
・・・つい思い出し怒りをしてしまいました。。

お年寄りの犬さん、病気の犬さんがお散歩しているところに出会ったら、是非あたたかい目で見守ってほしいです。言葉をくれるのならば、ポジティブな言葉がいいです。
「かわいいですね」「いい子ですね」と言われるのが、私は一番ありがたい嬉しい反応でした。

・・話は戻りますが、
美穂はその後、下痢の頻度が増えて、筋肉も落ち、最終的にはガリガリに痩せている状態になりました。座った状態から立ち上がるのも困難になり、立った状態からお座りの状態になるのも難しそうでした。最後の1、2週間は、丸い台のようなものを作ってそこに胴体部分を乗せて身体を固定させるようにして、ご飯のお皿も台に乗せて高くして、その体勢でご飯を食べてもらっていました。
お散歩はほとんど抱っこのまま。そろそろ排泄したいかな?と草むらにおろすと、ヨロヨロ・・こてん。と頭から倒れこむようになりました。
それから数日後、初めて朝ごはんを食べませんでした。その日の夕方に美穂は亡くなりました。

その3,4か月後。
リリーがドライのドッグフードを残すようになりました。リリーは昔から何でもよく食べる食いしん坊の犬だったので、私はとても焦りました。
初めはドッグフードに好物の納豆や鶏肉などのトッピングをしてあげていましたが、それも残すようになって・・色々試してから・・・、白米にウェットフードを混ぜてあげたりすると、やっと食べるようになりました。

美穂と違ってリリーは、胃腸が消化はできるけれど食欲が無い、という様子でした。
毎日毎食「これなら食べる?あれなら食べる?もう少し食べる?食べられそう?」と色々差し出し、興味のありそうなものを探る食事でした。ホームセンターのドッグフードコーナーで、今まであげたこともないジャンクなおやつも含めて、色んなものを買ってきて試しましたがダメでした。
ヨーグルトをひと舐めして終わり、という時もありました。

食べないので筋力も落ち、だんだんと立ち上がれなくなってきました。
そうしてリリーが全く何も食べなくなり、その1週間後に亡くなりました。
ちなみに水は最後まで飲んでいました。

【振り返り まとめ】

今思うと、美穂にもリリーにもあそこまで必死に何かを食べさせなくても良かったな、、と思いました。私は毎回もう本当に必死の形相で、犬達に無理やり食べさせていたような・・・本当に申し訳ない気持ちでいっぱいです。。

今冷静になってあの当時を思い出すと、
美穂がお腹を頻繁に壊すようになり、痩せてきたことも、
リリーが食欲が無くなってきたことも、
全部単純に『老化現象』だったと思います。。
私はそれを頭のどこかで分かっていながら、「これはもしかしたら病気かもしれない。獣医さんに診せなくては。対処して解決して健康に導かなければ。治さなければ・・」と必死でした。今思えば必要の無い検査もさせてしまいました・・・老化現象が治せるわけないのに。。

また、SNSなどで見かけた長生きをしている他の犬さん達を見て勝手に、うちの犬達もこのくらい生きるはずだ、と信じたい気持ちを持っていました。でも、寿命は皆それぞれ違います。身体の弱い部分も強い部分もそれぞれです。

もっと長生きしてほしい、
自分のせいで寿命を短くさせたくない、
1秒でも長く一緒にいたい、
苦しむところを見たくない、

そんな思いで頭がいっぱいになっていました。

美穂もリリーも、最後の1か月、さらに最後の1週間は、時の流れがどんどん早くなっていくようでした。私の10倍くらい、早送りしているように、みるみる様子が変わっていきました。
私は24時間 気を張っていて、夜中に起きたり起こされたりすることもあり、いつも寝不足で疲れていました。自身の子宮筋腫の症状が一番酷い時でもありました。
そういうこともあり、私は常に動揺していて、不安を抱えていて、冷静に状況を見ることができていなかったと思います。

今振り返ると、犬達の老化現象も、自身の貧血も、慌てても仕方がないのだから、もっと肩の力を抜いて、リラックスして、最後の時間をじっくり味わって過ごせたら良かったと思います。アニマルコミュニケーションも何度かしたり、してもらったりしましたが、「何かしてほしいことはある?」と聞いても、犬達は『一緒にいてほしい』とだけ言っていました。それだけで十分だったのにな、と思います。

でも、この世界で一番大切な存在が苦しんでいる姿を見て、冷静でいられるわけがありません。「もうすぐ旅立ちの時が近づいているのかも」という思いが頭をよぎりますが、自分の弱い部分が出てきて、それを考えないようにしてしまいます。

なので、
あの時の私の対処が最善だったかどうかはわからないですが、私なりの最善を尽くして、一生懸命2匹を見送ったのだと、思うようにしています。
でも、やっぱりもっと・・・

と、想いはあっちに行ったり、こっちに行ったり・・ぐるぐる巡ります・・・



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