家は一生ものではない⑥自分だけの城

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コラム
自分だけの城
というと、とてもマニアックな印象ですが
私の場合もかなりのマニアックでした

今なら妻に反対され
絶対に無理ですが
当時は何も言われませんでした
妻の方にも知識がなかったのと
なんとなく
家を建てるのは
「男の仕事」
みたいな
今では考えられない
封建的な考え方が通用する時代でした

反対されないのなら
この部屋の設計は
私の独壇場であり
最もこだわりたかった
部屋でもあります
「オーディオルーム」です

広さは12畳
「自分の城」にするには
十分です

すでに集めていた
オーディオ機器類を
ひとつの部屋にまとめたかったのです
主に映画を観たり
音楽を聴いたりするので
部屋に採光はいりません
本当はご近所への音漏れ防止のために
窓も必要なかったのですが
それでは審査に通らず

普通の家庭では珍しい
「映写室」という名目での
部屋になりました
審査に通すための
ギリギリの大きさの窓がひとつです

壁には100インチスクリーン
天井には吸音材を貼り付け
防音ドアを設置し
隣の部屋との間は階段の空間を設け
極力、音が他の部屋に漏れない工夫もしました

壁紙は普通の家では絶対に選ばない
極力黒に近い色でした
天井からミラーボールを吊せば
夜の雰囲気漂う
少し異様な空間です

完成したら
部屋に引きこもって
音楽、映画三昧!
大画面での映画は
迫力満点で
大音量で音楽も聴ける

これぞ
「男の城」

しかし
そんな夢のような生活は
ご想像通り
長くは続かず

大画面は
「アンパンマン」や「ジブリ」
に占領されるのでした




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