歌ってみた マスタリングのやり方

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音声・音楽
MIX後のマスタリング編です。
MIX編は↓に。
歌ってみたMIXでのマスタリングということで、
既に完成しているオケがあり、そこにボーカルトラックを混ぜた2MIXのマスタリングとなります。

今回も前置きとして、オケの状況によって手順は変わったりしますというのをご承知おきください。

環境:Logic Pro X

下準備として、マスタリングの前の2MIXの時点で音量が限界にいっているとどうしようもないので(割れます)、上げられる音量の余裕を持っておきます(2MIX作る段階でやることですが)。
だいたい6dbくらいマージンがあるように私はしています。

ではでは、今回の挿入したプラグインはこちら。

1.EQ
2.EQ
3.ステレオイメージャー
4.コンプ
5.エキサイター
6.リミッター(マキシマイザー)
7.メーター

それぞれバラバラのメーカーからのプラグインを使うこともありますが、
最近はOzoneを私は使います。まとまっていて便利です。
AIで話題になったiZotopeの製品ですね。でもAI機能は個人的には使いません。まだ過渡期なのだなあと思います。

では各プラグインの解説を。

1.EQ
毎回必須のものではありませんが、MS処理目的です。
今回はSideの成分をあげてやり、迫力を出す目的のために挿しました。

スクリーンショット 2022-10-15 3.36.59.jpg

個人的にはMS処理はあまり好きではありません。
無理矢理な処理なので。
自分でオケのミックスも合わせてできるのであればそちらで対応します。
ただ歌ってみたの場合はオケは出来物のことが多いので、サイドの迫力を調整するために使うことが多いです。
今回ではサイド成分を2dbほど上げ、またボワつかないようにサイド成分の低域の部分を削りました。

2.EQ
音圧マシマシのための下準備です。
スクリーンショット 2022-10-15 3.42.18.jpg

20Hz以下と20kHzhをカットしてしまいます。
人間の耳には聞こえない範囲なので、余計な部分は削ってしまいます。
高音側のカットはしないときもありす。
バランスを調整することもありますが、MIXの段階で行っているので今回はそれ以外何もしません。

3.ステレオイメージャー
その音楽がどのくらいの広がりで持って演奏されているかをコントロールするためのものです。
こちらも非必須です。やりすぎると違和感が出ます(すべてそうですが)。
またオケの状況にもよります。オケが広すぎれば狭めるし、逆なら広げるし。
オケだけに適用したり、ボーカルも交えた状態で適用したり。。
参考にならないですね;すみません;
ステレオイメージャーは慣れだと思います。
広げると華やかになっていく気がして気持ちいいんですよね。
それでどんどんやり過ぎてしまう。少女の化粧のような感じです。
また慣れないうちは最もとっつきにくいものの一つだと思うので、下手に使わない(頼りすぎない)ようにするのもいいのかなと。
今回はボーカルとオケののリバーブを馴染ませる目的もあり、高音域を少し広げました。
ただし、低音側は基本的に広げません。訳がわからなくなります。

4.コンプ
全体の音量差の均一化、またオケとボーカルとを馴染ませるための目的です。
オケ自体にトータルコンプがかかっている場合もあるので、歌ってみたMIXのときはより慎重になります。
Ratio1.5:1で僅かに潰す程度で納めます。

5.エキサイター
こちらも非必須。
アナログな歪みというか、倍音成分を足すことで艶っぽくなります。
テープや真空管から発生される倍音をシミュレーションします。
個人的にはオールドな音楽が好きなので入れたがりですが、
これもやり過ぎ注意。

6.リミッター(マキシマイザー)
ようやくお待ちかね。音圧上げです。
音の限界を設定してやった上で音量を底上げする、
例えるならお弁当箱に白米をぎゅうぎゅうに詰め込んで無理くり蓋するような作業です。
そんなかんじで、ここで設定を強めれば強めるほど音圧が上がりますが、
繊細さは引き換えになります。
過去に音圧戦争と呼ばれる時代があったのですが、それでもやはりある程度の音圧はないとしょぼく思われてしまうのが現在の実情だと思います。
また、オケで既にマキシマイザーかけれら場合などはすぐ割れ気味になるので慎重にやります。

7.メーター
音量・音圧・全体の周波数帯域などなどを確認するためのものですね。
書き出しの際にはオフにするのを忘れずに。

そうしましたら書き出しですね。
余計なデジタルノイズを出さないようにディザリングも加えて・・今回も力尽きたので割愛します。。

と、MIX編にくらべて随分と雑な内容になってしまいました。
歌ってみたとはいえ、MIXまで戻れる状況なので、基本は2MIXの段階で仕上げてしまうのが自分の理想です。
マスタリングでは微調整と音圧調整のみ。なるべく何も手を加えない、素材の味を変えないというのを理想としています。
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