コンサルタントが身につけるべき事【心構え】

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ビジネス・マーケティング
最近では、コンサルティングファームへの入社を希望する学生が多くなってきています。

就職人気ランキングでは毎年上位に食い込み、新卒からコンサルタントとしてチャレンジしていきたいと考えている方が増えてきています。

高学歴で地頭の良い学生が筆記試験、面接、グループディスカッションなどを通して高い競争率を乗り越えて採用に至っているので、その採用プロセスからも非常に優秀な学生が入社していると感じます。

ただ、入社して実際に仕事をやってみてから、なかなかパフォーマンスが上がらない、ということで悩んでいる若手コンサルタントも多く存在しています。

僕の所感としては、コンサルタントとしての仕事の進め方や物事の考え方、バリューの出し方を理解していないということが根本的な要因だと考えます。

個々の能力を最大限に発揮できるように「型」をまずは身につけるべきです。

地頭の良さだけではコンサルタントとして、クライアントの期待値を超えるバリューを出す仕事はできません。

そこで、若手コンサルタントが身につけるべき事として、最低限抑えるべきテーマについて3回に分けて解説していきたいと思います。



初回は、「心構え」についてです。(第二回は「構造化」、第三回は「論理的思考力」)



コンサルタントとして一人前になるためには、まずクオリティスタンダードを理解する必要があります。

クオリティスタンダードとは、つまりコンサルタントのバリューの出し方です。

広範に深く情報を集めても、相手にとってそれほど価値のない情報であればバリューではありません。

常に、相手の気持ちに立って、第三者だからこそどういったバリューを期待されているのか、見極めることが重要です。


「相手起点」と「バリューの質」がコンサルタントとして最も重要で、新人からシニアメンバーまでクライアントから問われることで、常に追いかけなければならないテーマです。


コンサルタントに依頼がくる仕事は、難易度の高い高度な問題解決がほとんどです。

また、毎回異なるプロジェクトタイプやプロジェクトテーマだと思います。


「相手起点」と「バリューの質」を常に頭に入れながら、足りない知識やスキルを自己研鑽してチャレンジしていくことが、コンサルタントの心構えとして重要です。


バリューの出し方にはいくつかパターンが存在するので、ここでは2つコンサルタントとしての基本的バリューの考え方を紹介します。


シンプルな構造に整理する


プロジェクトを進めていけばいくほど、情報量が増えていき、複雑に情報が入り組んできます。

多すぎる情報に埋もれてしまうこともあると思います。

作業を進めていく途中で何をすればいいのか、ゴールを見失うこともあるかと思います。


コンサルタントには、複雑な情報を整理して、加工して、パターンとして理解すること、または再現性を突き詰めることが求められます。

色々と掴んだ情報やものごとを、すっきりとシンプルに整理していくことが重要です。


若手コンサルタントの特性として、まだ経験が浅いがために、調べたことに満足して、スライド・アウトプットにも調べた情報を詰め込みがちです。


集めた情報をもとに、不要な情報をそぎ落として、相手にとって意味ある整理を進めていくプロセス・考え方が重要になります。

コンサルタントのクオリティスタンダードとして、シンプルな構造に整理することは必須となります。


常に自身の考え方・オピニオンを持つ

クライアントからは、経営の専門家であるコンサルタントに第三者としての意見を求められます。

常に客観的な意見を持ち合わせながらクライアントとコミュニケーションとることが必要です。


プロジェクトを通して、情報収集と集めた情報からの意味合い(コンサルタントとしての意見)を持つことが必要です。

また、インプットが増える新たな情報から意味合いを深めるサイクルをどのくらい回せるかが重要になります。


相手の立場や状況、ポジションに応じて示唆の出し方を変えるということも、コンサルタントのマネージャー以上の上位ポジションになったら工夫が必要となります。


若手コンサルタントは触れている現場の情報量は非常に多いと思います。

情報の整理と合わせて、自分の意見・考えを持ち合わせてコメントを発信していくことはコンサルタントとして重要です。

経験が浅いから、という理由で消極的になる必要はありません。若手コンサルタントからもどんどん発信すべきです。


積極的に自分の意見を伝えて、プレゼンスを高めることがコンサルタントとしてバリューになりますですので、クライアントへの影響力を意識して臨んでみてください。


さいごに

今回は、コンサルタントの心構えとして解説してきました。

さいごに一点、伸びるコンサルタントの特徴について触れておきます。


それは、自分の能力を客観視できるかだと感じます。


おそらく、コンサルタントを続けていくと、担当しているテーマで評価されるシーンも出てくると思います。

経験を蓄積していくと、特定領域で自分のパフォーマンスが上がり、自信がつくこともあると思います。


ただ、そこで満足することは要注意です。

担当している領域は非常に限定的で、ご自身のできている範囲はまだまだ全然足りていないと思います。


一流のコンサルタントを目指したり、将来何か成し遂げようとして挑戦しようとするのであれば、到達するまでにだいぶ遠いと認識したほうがいいでしょう。


加えて、世の中の潮流が変わるたびに、常に新しいトレンドを学び続けることが重要です。

これからの問題解決は、より複雑化・多様化している背景から、過去の成功体験は活かしにくいと思います。


常に自分の能力を高め、周りの変化に合わせてアップデートしていく必要があり、コンサルタントには自己研鑽を繰り返していくことが求められます。

そういった環境の中で、伸びるコンサルタントは、客観的に自分自身に何が不足しているのか見極められるかが成長ドライバーになると考えます。


経験による「自信」と、一流ビジネスパーソンに及ばない「謙虚」を持ち合わせ、成長マインドを失わないコンサルタントは魅力的ですし、クライアントからも信頼を獲得できるはずです。

コンサル力を鍛えるために目線を上げてチャレンジしていきましょう。


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