初めて補助金を申請するときに読むコツ

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ビジネス・マーケティング

◆今回のお悩み◆
補助金って、書類が多いってよく聞くけど、実際どうやって作ればいいの?
必須の事業計画はいつも銀行の担当者任せなので、計画書の書き方を覚えて自ら補助金を活用できるようになりたい! 補助金初心者のワタシでもわかるように解説して欲しい!

そんな悩みを解決します。

✔ 本記事の内容
・そもそも補助金とは?
・補助金の申請書を作る手順3つ
・補助金の申請書をつくる時の注意点3つ

✔ 本記事の信頼性
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本記事を書いている私はコンサルティング歴19年です。補助金だけでなく融資や、人材開発・新規事業開発と様々な事業計画作成をお手伝いしてきました。
でも、そんな私も初めの頃は、なにをどう書いたらいいのかわからず、出来上がった計画書はヒドイものでした。ふだん書き慣れない書類をつくるのって難しいですよね。

今回は、初めて補助金を申請するときに読むコツについてご紹介します。
上記のようなお悩みをお持ちの方は、ぜひ最後まで読んでみてください。

☑ そもそも補助金とは?

・もらえば返す必要のないお金です。とてもw、いい響きですね♪
銀行からの融資と大きく違うのはここです。ただ返す必要がないということは何か裏がありそうです。

・KPOPアイドルグループよろしくオーディション形式です
流行りのKPOPアイドルなら容姿や歌唱力、ダンスなどのレベルが今回編成するグループの目的に合致するか審査されます。
これと同様にそれぞれの補助金には政策的な目的があります。税金の完納要件などの諸条件をクリアしていても、必ずしも採択される訳ではありません。
その目的に合致し、かつ実現可能性の高い申請計画が採用される傾向にあります。主に税金を原資として国等が事業へ投資し、そのリターンとして儲けた利益から税金を回収する。これが返済を不要とする裏の理由です。
つまり政策的な目的に合致していなければ、どれだけ良い内容の取り組みでも採択はされません。

・助成金っていうのもあるけど…
よく似たものに助成金があります。要件が揃っていればほぼ申請が受理され、お金が振り込まれる助成金と比べ、補助金は要件が揃っていても採択されないことがあります。理由は先程述べたオーディション形式だからです。
共に精算払いとなるので、注意が必要です。概ね、自前で事業資金を用意したうえで事業を実施。その後、報告書を書いて申請すればようやくお金が入ってきます。
1,000万円の補助金が採択されて「やった~!」と喜んでも、まずは運転資金として同額を自前で用意する必要があります。経営者の方と話をしていて、いつも「マジで? そんな金ないけどw」と驚かれることが多くあります。


☑ 補助金の申請書を作る手順3つ

・要領や要項書を読んで補助金の目的を確認する
それぞれの補助金の目的は『公募要領』などと呼ばれる書面に書いてあります。どのような成果を目指した補助金なのか、どのような取り組みであれば良いのか、ざっと目を通して確認しておきましょう。

・目的にあっていれば、申請書を作成してみる
公募要領などを読んだところ、今回の取り組みは合致しそうです。そうであれば先ずは申請書の書けるところから埋めてみましょう。
中には「何を言ってるかわからん」という箇所もあると思われます。大半がそうかも知れません。初めて取り組まれるなら尚のことです。皆さんそうですから、安心してくださいね。
会社の名称や住所、従業員数、業種など埋められる箇所を探してみてください。少しずつでも空欄が減っていくと、なんだか出来てきた気分になります。初めはそれでOKです。まずは時間を取って作成に取り掛かりましょう。

・今回の取り組みを誰かに説明してみましょう
次に、今回の取り組みを「自社の現状」←「自社の課題」←「その解決策」と分けます。順番は矢印の通り、逆向きです。
ひとつめの”解決策”は、概ね設備投資する機械で作る新製品であったり、新たしいサービスなどですね。
次の”課題”は、なぜその新製品や新サービスを提供しようと思ったのか。例えば、コロナ禍でお客さんが求めるものが変化した。従来の製品・サービスではその需要に対応できなくなってきた。といったことが挙げられるでしょう。
そして最後に、”現状”です。自社・自店のこれまでを振り返り、どのようなお客さんに、どのような製品サービスを、どうやって提供してきたのか。他の会社や店との違いを明らかにしながら、まとめていくと良いでしょう。
そのようにまとめた今回の取り組み。今度は矢印の向きを変えて、現状→課題→解決策の順で誰かに説明してみましょう。言葉にして発することで、アタマが整理されていきます。流れに淀みがないくらいになればしめたものです。


☑ 補助金の申請書をつくる時の注意点3つ

・提出期限に間に合うようにしましょう
提出には期限、つまり締め切りがあります。昔の郵送から最近ではパソコンによる電子申請が増えてきました。いずれの方法でも期日を過ぎてしまうと、受付されず、これまでの苦労が徒労に終わることにも。余裕を持って提出を心掛けましょう。

・補助金の目的からズレていないか、常にチェックしましょう
書き出してしまうと、つい思いが先走ります。「この機械が入ればドンと儲かる」とか気持ちが入り過ぎてしまうと、当初の目的から大きくズレてしまうこともままあります。
私はいつも、A4のレポート用紙に全体の構想を書いておいて、その紙をみながら都度チェックをしています。ご自身に応じた方法で目的からズレていないかを確認するようにしましょう。

・決定するまで”やる”のは我慢しましょう
見積もりはOK!でも、購入や納品は補助金の交付決定後にしましょう。見積もりを取ると営業マンから「今ならお安くしますよ」なんて甘い言葉が飛んできます。そこはグッと我慢が大切です。
補助金採択決定後の発注・納品でなければ補助対象とならないこともあります。通常の経年劣化に伴う設備投資などとは切り分けて考えた方が得策でしょう。

さて、今回の記事「初めて補助金を申請するときに読むコツ」はいかかでしたでしょうか。皆さんのお役に立てれば幸いです。
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