私の転職歴その1

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シャーロック・ホームズに憧れて

こんにちは!
転職歴が10社以上もある、リュウタです。

今の仕事であるバス運転手に就く前は、けっこう、いろんな仕事を経験しました^^

本当は、私、警察官になりたかったんですよ。
小学生の頃から、シャーロック・ホームズに憧れていて。

「ホームズに会うんだ!」っていう小学生の誓いを忘れず、イギリスにも留学しました。

そして、帰国したら、ルパン3世の銭形警部も所属した、インターポールにも出向するグローバルな警察官になるはずでした(*^^*)

しかし、採用試験の体力測定で不合格に…。あの時ほど、人生に挫折感を感じたことは、なかったかもしれません。

そこから、私の転職遍歴が始まります。

初めて入社した会社がブラックで…


私が社会人になりたての頃は、就職氷河期と呼ばれた時代でした。でも、職種と雇用形態を選ばなければ、仕事はありました。

その中で、はじめて就いた職業が印象的でしたよ。

「英会話スクール専任マネージャー」なんていう、妙に肩書きが立派な職に就いたんですけれど、要は、スクール生徒を勧誘するお仕事。

どこからか、名簿を仕入れて(自分で購入して)、1日中、知らない方にお電話をかけまくっていました。

もともと、営業系統のお仕事は苦手だったんですけれど、社会人はじめでしたし、「がんばれば、なんとかなる!」って思ってました。

しかも、そこは歩合制。生徒を勧誘できなければ、一銭もお金は入ってきません。

雇用形態が正社員だったのにも関わらず、交通費も、自分持ちだったんですよ。「あれ?これって、自営?」っていう、

一抹の疑問が湧いたにも関わらず、その直感を振りはらって、お仕事してました。(後で、思ったんですけれど、この「直感」ってものすごく大事ですねぇ)

生徒がスクールに入ってくれれば、お金が入ってくるんだっていう希望を胸に抱いて…。

現に、上司や先輩たちは、けっこうな数の生徒を勧誘し、稼いでいました。
自分もそうなれるんだって、信じてました。

本性を現したパワハラ上司にブチ切れる!


でも、1ヶ月くらい経ったころ、「あ、これは、ダメだな」と思って、「私、やめます」って言ったら、今まで、優しく指導してくれていた上司の態度が急変しました。

「おい、お前っ!なんの成果も出さずに、逃げるのか!この恩知らず!」っていう、(今思うと)訳のわからない論理で、暴言を吐き始めました。

今でいうパワハラですね。でも、当時、世間にそんな言葉は、まだ、ありません。

社内では、次の日からなんの音沙汰もなしに、会社に来なくなることを「逃亡」という表現を使って、さげすんでいました。

でも、逃げたくなるのは無理もないことです。雇用されているのに、
こんな待遇だったら…。

素直だった私は、「じゃあ、自分はちゃんと、ご挨拶してから…」と思っていました。

そうしたら、こんな修羅場です。

必死に、「ごめんなさい、ごめんなさい」と謝っていましたが、さらに怒りを爆発させた上司は、自分の顎に軽いフックをお見舞いしてきました。

その時、突然、大音声が響きました。

おい、テェめぇっっ!調子に乗ってんじゃねぇぞっっ!

これには、上司どころか、周りにいた他の職場の人たちも、ハッと驚いた様子。いや、なんといっても、自分自身が一番、驚きました。

だって、その声の主は、なんと、自分自身だったので。一瞬ののち、「あれ?俺、何やってんだ?」って感じで、我にかえりました。

すると、今まで「調子に乗っていた」上司が、

「いや、お前、落ち着けよ…。そんな大きな声、出すことないじゃないか。悪かった、俺も言いすぎた…。手を出したのは、許してくれ…。」

と、こちらを警戒しながら、懸命になだめ始めました。
その目は、明らかに、怯えていました。

今までの、胸の高ぶりが収まり、私も、冷静になりました。
晴れて、当日中に退職。

もともと、社員に一銭も出さない会社でしたから、退職手続きなんて、ありませんでした。

今でいう、完全なブラック企業でしたね。

社会人1年目にして、「大人の社会」の陰の部分を衝撃的に経験しました。「自分の身は、自分で守らなくちゃ、いけないんだな…。」と。

叶えられなかった夢を胸に

「はじめぐらい、同僚と和やかに、上司とも仲良くやりたかったな」と思いつつ、「ま、次は、どこか、いいとこ、見つかるだろう」っていう楽観的な思いもありました。

いや、そう思いたかった(笑)。

「ホームズだったら、どうする?」
「きっと、論理的に、冷静に、難題に立ち向かうんじゃないのか。」

憧れのホームズを想いながら、この先に立ちはだかるだろう壁に武者震いをしながら、外に出ます。

空を見上げると、もう、すっかり、たそがれ時。

目の前には、幾つもの大きな窓にキラキラと灯りがともり始めた、巨大な高層ビル。

その15階の、隅の一角に、今、辞めてきた会社はありました。

視線を下ろして振り返ると、大通りを足早に、駅へと急ぐ人々の群れ…。
「本当に、自分の居場所って、あるのかなあ…。」

再び湧いてきた不安を振り払うように、自分も、少し、歩幅を大きくして、歩き出します。

駅に着いた時、なぜだか、目から涙が溢れ出ました。

高い、お金をかけて、外国にまで行って、結局、ろくな就職先を見つけられなかった。自身の情けなさ、悔しさ、そして、恥ずかしさ。

以後、15年もの間、この「失敗」に呪われることになりますが、その呪いを解いたお話は、別の機会にしようかなと思います。

ともあれ、社会人1年目、悪いことだけでもなかったですよ。
「舐めてきた上司には、容赦しなくていい」っていう成果を得られたので(笑)。

ちなみに、その会社。
いつの間にか、無くなっちゃったみたいです。

10年後くらいに、偶然、仕事でそのビルに入る機会があったのですが、
看板は、いくら探してもありませんでした。

ネットでも出てこなかったのです。

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