応募書類を作ろう!…の前に、ちゃんと求人票を読み込んでますか?

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ビジネス・マーケティング
こんにちは、さやです。

元採用マネージャー&人事・コンサル所属でキャリアコーチをしている私の視点から、転職のポイントをお伝えしているこのブログ。

まずは「履歴書・職務経歴書」とは何かという大きなテーマの中から、書類選考であっさり不採用になってしまう2パターンについて、第1回・第2回で解説してきました。

第3回のテーマは、『応募書類、ちゃんと求人ごとに書き換えていますか?』です。

そう、応募書類ってどこにでも応募できる全方位的な書類ではありません。応募求人ごとに書き換える必要があるんです。

「なかなか書類選考を通らない」と感じる方は、この記事を見ながら「なんか違う」書類になっていないか、一度チェックしてくださいね。

求人票、ちゃんと読み込んでいますか?

レイアウトが整っていて、経歴も職歴もちゃんと書かれている。

でも、採用担当から見ると「なんか違うんだよなぁ」と思ってしまう書類がよくあります。

その原因は、求人票とマッチする応募書類になっていないからです。

具体的に、例を用いて確認してみましょう。以下の総務スタッフ求人があったとします。

【総務スタッフ募集!】
総務部スタッフは、社員が業務に集中できる環境を整える"縁の下の力持ち"のようなポジションです!社内イベントを開いて社員同士の交流を深めたり、重要な社内外の書類・データを正確に整備したりと、業務は多岐にわたります。

■業務内容
・社内イベントの企画・運営、社内広報
・オフィス用品や備品の管理・発注
・社内文書の整理とファイリング
・各種書類データの処理、保存 (請求書・領収書・発注書・契約書など)
・その他、他部署のサポート

■応募条件
・総務部でのご経験が1年以上ある方
・Word・Excel・PowerPointが一通り使用できる方

この求人に対して、こんな経歴の方(Aさん)が応募されました。

■職務経歴
【株式会社●●商事 2020年4月~2024年3月】

●主な業務内容:
・建物のセキュリティとアクセス管理
・災害対策と危機管理の計画と訓練
・環境保護とリサイクルプログラムの実施・取締役会・株主総会などの会議準備・議事録作成
・事務用品の調達と管理

■志望動機
総務部での経験を生かし、更なるキャリアアップのために転職を決意しました。私は、課題に対して自分で最善策を考え、実行していくことができます。例えば、ずっと更新されていなかったオフィスの防災訓練のマニュアルを一人で刷新するなど、自ら考えて成果を上げた実績があります。思考力と行動力の高さが私の強みです。どうぞよろしくお願いいたします。

立派な経歴ですよね。でも、この書類ではおそらく採用されません。なぜでしょう?

ポイントは3つあります。
1.求める職務経歴と違う
2.求める人材像と違う
3.多分ウチじゃない
それぞれ詳しく解説します。

1.求める職務経歴と違う

第一に、募集要項とご本人の職務経歴がマッチしません

求人票の応募条件は「総務部での実務経験1年以上」だし、実際4年間、総務で働いています。

だからOKか、というとやっぱりちがうのです。

Aさんの経験は、総務の中でも施設管理や会議運営の補助がメイン。でも、求人票で求めているのは、「社内広報」や「書類整備」、「他部署のサポート」が中心です。

「確かに総務ではあるんだけど、違うんだよなぁ」
となってしまいます。

経験1年の総務部の求人にはたくさんの応募がくるでしょうから、あえてAさんを選ぶ必要はありません。

今回は極端な例ですが、こんなふうに「求人票に書いている業務内容」と「応募書類の職務概要」が微妙にマッチしない応募は、よくあるパターンです。

特に転職エージェントを利用している人は、同じ求人票を使いまわして、タイプの違う求人に応募しているケースが散見されます。これはやはりNG。

その求人が求める経験、想定している業務内容を意識して、アピールポイントや魅せ方を変えていく必要があります。

2.求める人材像と違う

職務経歴だけでなく、応募書類から読み取れる「人柄」も、求人票で求めている「人材像」とずれているようです。

今回の求人票で求めているのは、こんな人材だと読み取れます。
【想定される人材像】
・利他の精神があり、積極的に他者のサポートができる
・他部署の社員たちと円滑にコミュニケーションが図れる
・正確な事務作業ができる
でも、Aさんの応募書類から読み取れるお人柄は、こんな感じ。

【応募書類から推定される人材像】
・自己成長、キャリアアップの意欲が高い
・1人で考え抜く思考力がある
・1人で成果を上げる実行力がある
「たくさんの人の中で他者のために貢献する」人を求めているのですが、Aさんは「1人で自分を高めることが得意」な印象です。

いろんな人がいる社内をうまく調整したり、取り持ったりするようなお仕事には、ちょっと向かなさそうな印象を受けます。

このように、求人票にはっきりと求める人柄が書いていなくても、企業側には求人に想定する「人材像」があります

この人材像のズレが、書面上から「なんか違うなぁ」と感じる原因になります。

3.多分ウチじゃない

最後は、「多分あなたが応募しべき会社はうちじゃないよ」という違和感です。

今回の例でみてみましょう。

Aさんの志望動機は、これまでの施設管理や会議運営を生かしてキャリアアップすること。

でも、求人票の内容はAさんの経験をストレートには生かせなさそうだし、より高度な技術や知識が必要なわけでもありません。Aさんにとって「キャリアアップ」にはならなさそうです。

だとすれば、どうしてキャリアダウンになる可能性があるのに、我が社に応募してきたのだろう?

そんな疑問を抱いてしまいます。何か理由があるのあるのかもしれませんが、この応募書類からは不明です。

このように書かれている志望動機などから見る取ると、「あなたが行くべきなのはうちじゃないよ」と感じられる書類はけっこうあります。

こういう例も、「うちの求人には合わないな」と思わせ得てしまう要因になっています。

求人に合わない応募書類を送ってしまう人の特徴

応募書類あるある3つをご紹介しました。

上記のようなピントのずれた応募書類を送ってしまう人には、特徴があります。

1.そもそも応募先が違う
転職エージェントに言われたとりあえず応募しただけ。書類どうこうではなく、そもそも本当に求人と本人の強みがマッチしていないパターン。
2.同じ書類を使いまわしている
転職サイトや転職エージェントを使う人にありがちなのですが、同じ応募書類をすべての応募先に使いまわしています。同じ「総務」の求人でも、求めるポイントは違うはず。しかし、それぞれの求人に合わせた書き方ができていないので、アピールすべき内容が書かれていません。
3.視点が「自分中心」
「私はこんなことができます!」という自己主張ばかりで、相手が欲しいものが見えていないパターン。「ご経歴はご立派なんですが、うちが欲しい人材じゃないんですよね…」となりがち。

こんなかんじです。

ちょっと思い当たるふし、ありませんか?

具体的な対策

今回例に出したAさんですが、"本当は"総務で社内イベントを運営する経験があったり、他者のサポートに働きがいを感じたりする人なのかもしれません。

でも、求人票をよく見てその求人に合ったアピールをしなかったばっかりに、「うちに合わない」と判断されてしまいます

「なんか違うなぁ」と思わせてしまったらは、書類選考を通過できません。
では、どういうポイントに注意したらよいのか?

次回のブログで詳しくご紹介したいと思います。

ただ、転職経験の少ない人にとって「企業に刺さる応募書類」を作るのはとても難しい。採用担当者の思考をハックして適切にアピールするには、それなりのテクニックが必要です。

ぜひ、企業側の視点で添削してくれるアドバイザーを見つけましょう。

私は元採用マネージャー&人事コンサル出身の経験を生かし、書類選考の通過率アップに向けた添削アドバイスをしています。ぜひご活用くださいね。

サービス内容は以下3本立て!その後の面接対策などにも役立つ、「本質的な選考対策」が身につきますよ!

1⃣応募書類の添削アドバイス
修正箇所とその理由を詳細にお伝えします。本質を理解することで、他の求人向けの応募書類作成、面接対策にも役立ちます。
2⃣1週間のチャットサポート
ご自身で書類を修正していただき、必要に応じて再提出していただいます。期間中は何度でも添削させていただくので、納得できるまでご活用ください。応募書類以外の転職に関するお悩み相談もOKです。
3⃣強みレポート
履歴書・職務経歴書を拝見し、元採用マネージャーの私が感じたあなたの強みをレポートにまとめて提出します。自分の強みは、客観的な指摘で初めて気づくこともあります。今後のキャリア形成や選考対策でご活用ください。 転職活動でお困りの方がいらっしゃったら、ぜひお試しください。
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