「ボーカル補正の修正って、どうお願いしたらいいの、、、」って人向けに、おすすめの要望の出し方

記事
音声・音楽
こんにちは!そっちです!
今回はボーカル補正の要望の出し方について、簡単にお伝えします。

ボーカル補正ってめちゃくちゃ大事!!


ボーカル補正って、要望を伝えようとすると細かい指示になるし、何できるかよくわかんないし、ミックス師に任せちゃお、、、って思ってませんか!?!?
それ、ほんとに勿体ないです!!

歌ってみたのリスナーさんはほぼ皆スマホ再生で、音がこもってたり、明らかにバランス崩壊してない限り、正直あまりミックスで差は生まれません。

では、どこで一番差が生まれるのか。それは…
ボーカル補正です!!!!
(ご想像通りの流れ)

作品をドラマで例えるなら、メインボーカルは主人公ですからね。

歌ってみた(カバー)の場合、リスナーはその歌い手さんなりのキャラや表現を楽しみにして見に来ます。
そこで、タイミングも音程もぴったりに補正された歌を聞かされたら、どうでしょう?

音楽の三大要素である「リズム・メロディー・ハーモニー(和音)」の全てが無個性で、下手ではないが印象に残らない歌に聞こえるでしょう。

音楽作品に求められるものは「また聞きたい!」です。
決められた譜面の中で、如何に崩すかが音楽センスなわけですね。
(明らかなメロ改変等ではなく、歌いまわしのちょっとの差のことを指します。)

、、、と、これ以上は難しい話になりそうなので、ボーカル補正の大切さを踏まえて、具体的な要望の出し方をお伝えします。
(技術や考え方は様々ありますので、同業の方は温かく見守ってください。)

おおまかにできること


まず、皆さんご存知の通り、ボーカル補正の主な役割は
・タイミング補正
・ピッチ(音程)補正
の2つです。
Melodyneなどのソフトで楽曲のメロに合わせて、ピッチの上下やタイミングの前後を修正します。
基本的には、「他の音と合わせたときの不協和音を無くす」と「オリジナルからメロが離れすぎないようにする」といった作業になります。

細かい修正でできること


さて、本題とも言える内容です。
まず、ボーカル補正でできることは以下の3つです。
・声を明るい印象、または暗い印象にする
・声の震えを調整する(ビブラートも含む)
・声の立ち上がりや次の音への流れを調整する
これらの調整の連続で、ワンコーラスやワンフレーズの印象はとても変わります。

(例えば、テンポの良い曲では歌始まりや一番盛り上がる部分で声の立ち上がりを早くして、メロが下がってくるところで音程の移動を少し遅らせて、ノリに緩急をつけよう。)

(または、バラードで綺麗なビブラートを聞かせつつ、癖が強くなってしまったBメロを少し落ち着かせよう。
など、一つ一つは些細な変化ですが、一連の流れになると大きな違いに変わってきます。)

もちろん、これらをレコーディング時からコントロールすることが望ましいですが、それではあまりに時間がかかります。
時代の流れを考えても、数字を伸ばしながら技術を習得していく時代です。
(やりたい音がしっかり見えてれば、成長も早いです。)

では、具体的に何をやっているか、簡単にお見せします。

・声を明るい印象、または暗い印象にする

音程をほんの数ヘルツ移動することで歌声を少しだけ明るく(ハキハキ)したり、暗く(落ち着かせ)したりできます。
ピアノの調律等でもよく使われる手法ですね。

ココナラブログ画像アートボード 1-100.jpg


・声の震えを調整する(ビブラートも含む)

音程が外れてる感じはしないが、一瞬でも声が震えて抑揚が強くなっているとボーカルの癖が強くなったり、気持ち悪くなったりします。

また、癖が強い部分の前半は修正をせず、後半の癖を落ち着かせることで、印象はそのままに、聞きやすくなることもあります。

ビブラートの声の震えの山一つ一つを強くしたり、弱くしたりできます。
リズムに合わせてタイミングをズラすことも可能です。
ココナラブログ画像2アートボード 1-100.jpg


・声の立ち上がりや次の音への流れを調整する

曲によっては、歌の始まりをバチっと合わせて入りたい時もありますよね!
あとは、バラードなんかでしゃくりをゆっくりにしたり、下から持ち上げ過ぎたしゃくりを少し高い音から始めて音を軽くしたり…

ココナラブログ画像3アートボード 1-100.jpg

次の音程への移行をゆっくりにすることで、ゆったりした雰囲気にすることもできます。

ココナラブログ画像4アートボード 1-100.jpg


おすすめの具体的な指示方法


さて、ここまでを踏まえて頂ければ、ミックス師の方とほぼ意思疎通が図れるかと思います!

最後に、具体的なおすすめの指示方法をお伝えします。

それは、
①一部の音のみ具体的に指示を出す。
②「ここからここまで」と範囲を指定して、一番高い音はそのままに他を少し落ち着かせたいなど、おおまかな雰囲気を伝える。
のどちらかです。

ただし、注意点として

・お相手のミックス師がどの程度対応してくれるのか?
・音楽は最終的に感性なので、その人が言ってることを理解してくれるのか?

があげられますので、ぜひ気の合うミックス師を探しましょう。
(結局ですね、、、)

正直、音楽は音感、リズム感、アーテイスト性やジャンルへの理解など、合う合わないが大きく左右します。

~~ここはちょっとした愚痴~~
一番あるあるなのは、グルーブ感がない人に対して、ノリをいくら説明しても全く伝わらないことです。
または、音楽は音程がぴったり合ってる方が上手いんだと言う方もいらっしゃいます。
(それ自体は別に間違いではありません。結局、一番いい作品を残せれば、それが正解です。)
~~~~~~~~~~~~~~~

参考になりましたでしょうか、、、?
それでは、良い歌い手生活を!!

最後に、歌いまわしの判断で迷ったときの豆知識(上級編)

最後にちょっとだけ、本格的にプロを目指している方に向けて書きたいと思います。
このブログの途中で書いた「音楽は如何に壊すかがセンス」という言葉についてです。

音楽は譜面があり、メロがあり、コードがあり、音楽理論があります。
それを守って演奏すれば、ハーモニーの綺麗な音楽になります。

が、それで売れるでしょうか?
現実はノーです。

商業音楽のプロアーテイストはもちろん意図せず音を外すことはありませんが、ちょっとだけ音を高くしたり、低くしたり、意外と自由にやっています。

理由としては、
・商業音楽は音感があまりない顧客に向けて歌っていること
・綺麗な和音より外れた音の方が耳を引くから
があげられます。

そもそも音感は生まれながら備わっているモノではなく、生活の中で影響を受けて培われるものです。
(絶対音感はちょっと話が変わりますが。)

ある研究によれば、何を不協和音とするかはその土地の文化によって違うらしいです。

また、ボーカルスクールの先生がプロ歌手になれない理由も、音を上手くズラすことが出来ないからです。

何が言いたいかというと、全体的に整った歌はとても大事ですが、意外とみんなの記憶に残るのは上手く音を外した雑味の強い部分です。
サービス数40万件のスキルマーケット、あなたにぴったりのサービスを探す