ひとは自分の意思で将来を作る。

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マネー・副業
カウンセリング理論では「人間観」も学びました。いわゆるマグレガーのX理論、Y理論です。経営学でも出てくるものなので、ご存知の方も多いでしょう。X理論とは「人間を怠け者として見る」性悪説的な見方です。つまり人は何か行動を起こす時に嫌々やるものだからアメとムチを上手く使い、指示、強制、命令で「動かさねばならない」という考え方ですね。逆に、Y理論とは「人間は自発的に行動を起こす」と見る性善説です。主体的に動くので、自主性を重んじて見守ればよい。人間というものを信頼している見方です。好きなことなら尚更、自発的に行動するでしょう。努力も決して努力ではなく行動自体が報酬になることもあります。よく耳にする「好きなことを仕事にせよ」というアドバイスの根拠はこれです。ただし本当に好きなことを仕事にして喰っていけるのは超一流の人だけだというのも真実だと思います。逆説的ですが、超一流になるためにも好きなことを選ぶ必要があるわけです。

企業での人材論や組織論では、状況に応じて両方の人間観を肯定しながら個々人のモチベーションを高める努力をしますが、キャリアコンサルティングでは基本的にY理論をとります。それは「ひとは自分の意思で将来を作るのだ」という大前提に立つからです。この大前提は人間の真理だと、僕は思っています。誰かに何かを強制されたり「コントロールされる」「マニピュレートされる」ことを人間は無意識のうちに嫌悪する。そしてそのような状況にあるとその場から離れたくなるのが人間というものだと思います。

「自由であること」。これは人間の本質的欲求であり、基本的な生き方だと思います。よってカウンセリングに客観的な正解などないのです。そもそも「客観的であること」など不可能だと言えます。正解が二つ以上あるのが人間の真実で、どちらを選ぶか、どちらも選ばないか、選ぶことを保留するか、別の選択肢を考えるか、これらは相談者自身が自分の権利として「決める」ことだと思います。

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