「謝っているのに好かれるってどういうこと?」
そんなふうに思われたかもしれません。でも実際には、正しい謝罪をすることで、あなたに対する好感度を爆上げすることができたりもします。
専門的な用語で言うと"SRP"と呼んだりもします。Service Recovery Paradoxの略で、問題が発生しなかった時よりも、問題が発生して正しく解決した時の方が、好かれるというパラドックスのことです。
多くの人は、問題が発生することは悪いことだと考えたり、問題が発生したら嫌だなと思うかもしれません。でも、正しい対処法を知っているならば、逆にチャンスだと考えることができるようになります。
今回は、ちょっと変わって、効果的な謝罪方法について紹介します。
始まりと終わりに謝罪する
謝罪をするので当たり前ですが、相手に対して謝る必要があります。
そこでまず重要になるのが、"いつ"謝るかと言うことです。はっきり伝えるのが苦手な人は、話している間に誤魔化すように途中に潜り込ませることもあるかもしれません。
でも一番効果的な謝罪では、最初と最後に謝罪のメッセージを入れるのがベストです。なぜなら最初と最後が、一番記憶に残りやすいからです。
行動掲載学の用語では、初頭効果や親近効果と言ったりしますね。初頭効果が最初で、親近効果が最後です。ピーク・エンド効果と呼ばれるものもあって、"一番印象的な部分"と"最後"が印象に残りやすいという話もありますが、謝罪するときに途中にピークがあることは少ないでしょう。
要するに、最初と最後に謝罪を告げることによって、相手にいま謝罪をされたという印象が強く残ることになります。
これとは逆に、最初と最後にあなたがよくわからない言い訳をしていたら、相手はどう思うでしょうか?言い訳をしていた姿が印象に残って、「これ本当に謝罪だったの?」と思われてしまうわけです。
これだとなんのために謝罪したのかわからなくなってしまいますよね。
謝ったらすぐに、どう対処するかを伝える
最初に謝罪のメッセージを伝えたら、問題が発生した相手にどう対応するかを告げます。
ここで重要なことは、原因がどうとか、どんな問題が起きていたとか、そういう詳しい説明は、先に伝えないと言うことです。
発生した問題に対して、「結局、どうしてくれるの?」ということが告げられずに、ダラダラとどうでもいい説明をされているところを想像してみてください。
イライラしてきませんか?
問題が発生したとき、1番気になるのは、相手がどう対応してくれるかです。なんでそれが起こったかとかは二の次で、どうでもいいことなのです。
イライラしているところに、あなたの対応が納得いくものじゃなかった場合、相手の怒りが収まることはないでしょう。
まず最初に、相手の納得できるベストな対処を提供することを説明することが大切になります。
全て自分の責任だと認める
それがどんな問題であろうと、あなたに関わって問題が起きたのであれば、それはあなたに責任があります。
謝罪かどうかに関わらず、問題が発生したときは、このように自責思考で考えるようにした方が好いです。なぜなら他責思考で考えてしまうと、その先に続かないからです。
「あの人が言った通りにやらなかったらうまくいかなかった」などと他の人のせいにするのは簡単です。まぁ、実際に相手が悪かったのかもしれません。そういうこともあるでしょう。それでも、あなたが100%悪くなかったかといえば、そうでもないことが多いです。
例えば、相手が言った通りにやらなかったのであれば、"言った通りにやってもらえるように伝えられなかったのか"を考えることができます。
話した内容がわかりにくかったのか、説明を聞き取れなかったのか、集中できる環境が作れなかったのか、さまざまな要因が考えられます。
相手のせいにすることができれば、あなた自身は何も変える必要がないので、非常に楽です。でも、それだと何も改善されませんし、あなたの感じている責任が相手に伝わりません。
この問題は自分の責任だと考えていて、なんとか解決しようと思っていることが伝わることで、相手から信頼を勝ち取ることができるようになります。
まとめ
あとは、問題の詳しい説明や原因、再発防止策についてなど細かい説明をしていくことで効果的な謝罪のメッセージが完成するでしょう。
下手に誤魔化したりするより、「自分が悪かった」…そう言える人になりたいものですね。