京大の英語を解いてみた。2問目

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こんにちは。英語講師Jazです。今日は2015年度の問題です。

ちなみに、前回解いたのはこちらです↓



著作権に触れるといけませんので問題文は記載できませんが、英文と解説からどんな問題文だったかを想像してみて下さいね。
前回同様、自分で英訳→問題集の解答解説を読む→そこには書いていないことやそれとは別の角度からの考え方で解説、です。それから、解説は時々ボケたりツッコんだりしながら進みます。もし面白かったらクスッと笑ってやって下さい。ではさっそくどうぞ↓↓↓

(1)解答例
Hanako: Did you read yesterday's evening edition? It says new babies of 
endangered Japanese crested ibises have been born.

Taro: Breeders of them must have worked so hard.

Hanako: But the babies were born by adult ibises that had gotten back to 
the wild.
Taro: The environment where ibises can live comfortably, or where we have 
clean air and water and ibises are not run after by us just because we can 
hardly ever find them, might be comfortable to us human beings as well.


(1)解説
Hanakoの最初のセリフは、受験者をまず困らせるのが「夕刊見た?」ですが、an evening newspaper/paper、またはan evening editionですね。前者は朝刊と夕刊で別々の新聞を、後者は同じ新聞をイメージさせます。要するに
evening paperは夕刊だけの新聞、タブロイドです。日本にも全国紙のタブロイドって一応あると思いますが、この会話文ではどんな夕刊かは重要な問題ではないので、paperでもeditionでも良いでしょう。新聞は読むものなので、動詞はseeでなくreadを使います。「見た?」は出題者が仕掛けたちょっとした罠ですが、引っかかりたくない部分ですね。

「トキ」は問題の注釈にある通り素直にJapanese crested ibisesでOKです。これとendangered「絶滅危惧の」を組み合わせて使います。

「書いてあった」の言い回しは色々できるので、パッと思いついたもので良いでしょう。It saidやIt reportedのように主節を過去形で書く場合は、that節の中の時制が過去完了形になることに注意が必要です。
It said/reported babies of endangered Japanese crested ibises had been 
born. 
全く別の書き方もできます。
I read an article about new born babies of endangered Japanese crested 
ibises.

「雛が孵る」はChicks hatch.ですが、これを受験者全員が知っているとは思えません。だからこそ出題するのでしょうが、日本語の字面にとらわれず、つまり「赤ちゃんが生まれる」(New) babies are born.を応用して作れば意味の伝わる英文を簡単に作れます。文字でなく、意味を訳す。翻訳者を目指す人向けの本や講座では信頼と実績を築き上げたプロの翻訳家先生がドヤ顔で教えてくれることですが、ドヤ顔されない方が素直にその通りだなと思えるので、スンとした顔でお伝えします。文字でなく、意味を訳す。

ここからはTaroの最初のセリフ。「飼育員の人」は難しく考えずbreedersで十分でしょう。気をつけたいのはthe はナシで複数形にすることです。初登場の名詞なのでtheは不要です。動物園でもそうだと思いますが、複数の飼育員で世話をしているという前提で、複数形です。

「さぞかし大変だっただろう」はmust+have+過去分詞「〜したにちがいない」を使います。京大を目指す人たちならすぐに思いつく部分ですよね。「大変な」は色々言えちゃいますので、好きな言い方で良いでしょう。解答例はシンプルに have worked so hardとしましたが、工夫したい人は、こんな感じに書いても良いでしょう。
苦労したニュアンスで、
must have had a lot of trouble/difficulties in breeding
must have been so demanding
もう少し前向きに「キツいけどやりがいがある」ニュアンスで
must have been so challenging 
なども良さそうです。

Hanakoの2回目のセリフ、「でも」は普通にButでOKです。話し言葉だとこういう所で考える必要がないので楽ですね。その代わり「自然に戻されたトキから生まれた」で少し考えさせられます。定番はreturn/release O into the wildですが、話し言葉なのでget O back to the nature/natural environmentでも大丈夫でしょう。採点者に「あーたこれちょっとカジュアルすぎやしません?」とデヴィ夫人風に思われるリスクを絶対に回避したい人は定番を使っておきましょう。原文が親しげな仲の2人による会話なのでカジュアルで良いですよ。

Chicks hatch.を応用する場合は、
But the chicks were hatched by their parent ibises that had been returned into 
the wild.
のような言い回しになります。hatchは自動詞・他動詞ともに用法があるので、受動態でも使えます。それよりも、chicksにせよbabiesにせよ、theを使うことに注意が必要です。Hanakoの一回目のセリフに登場する雛と同一の雛だからです。 

Taroの2回目のセリフには、「住みやすい環境」、「つまり」、「珍しい鳥」、「だからといって」、「追いかけ回され」、「僕たち人間」、「居心地の良い」などなど、感じる難易度に個人差はあると思いますが、書くのが大変な言い回しが分かりやすく配置されていて、「京大に受かりたいならこういうの英語にできるっしょ?てかしてね。」という出題者の意図を感じます。1文だけで書くのがあまりにもキツい場合は、無理せず短めの2文に分けて書きましょう。では、順番に見ていきましょう。

「住みやすい環境」は形容詞comfortableが思いつけるかどうかがカギですね。
環境はenvironmentでなければsurroundingsぐらいしか使える単語がなさそうです。この辺りの表現を動詞liveと一緒に好きなように使いましょう。

「つまり」はこの文では直前の言い回しを言い換える「すなわち」の意味なので、orで十分ですね。他にはthat isやin other wordsが使えます。使い方によってはI meanもアリです。ちょっとカジュアル、ちょいカジではありますが、話し言葉なのでアリでしょう。

「珍しい鳥」は直訳してrare birdsが一番カンタンですね。オンラインゲームをやる人ならSSRの感覚でrareはすぐに思いつきそうです。uncommonやunusualなどもアリです。全て叙述用法(補語として使う)でも限定用法(名詞の修飾語として使う)でも使えます。ただ、(個人の主観ですが)一番自然な響きなのはrareなような気がします。自然な英語かどうかで迷う人は、形容詞にこだわらず「めずらしい」→「めったにお目にかかれない」という発想で副詞
rarely, seldom, hardly everのいずれかを使って表現するとスッキリします。というわけで、解答例はwe can hardly ever find themにしました。

「〜だからといって」はbecauseだけだど減点されると思います。justかsimplyをbecauseの直前に置かなければ正しく訳せません。

「追いかけ回され」は動詞chase, chase after, give chase, follow, run after, 
pursueのいずれかを受動態で使いましょう。 

「僕たち人間」は文字通りwe/us humansやwe/us human beingsのように「僕たち」と「人間」を並べればOKです。

「居心地のよい」は「住みやすい」のcomfortableでいけますね。同じ単語の反復が気になる人はwith comfortやcomfortablyのように品詞を変えて使う工夫をしても良いでしょう。

ここまで書きながら、最後の一文についてはちょいカジですがもう1つ文を思いついたので書いておきます。
If ibises can live with comfort in an environment, I mean if water and air are 
clean and the birds are not chased by humans just because they are rare, it 
may be a place we human beings can also live with comfort.

会話文はカジュアルな言い回しでいけるので、色々言えて面白いですね。


(2)解答例
There seem to be many languages without letters in the world. As we live 
surrounded by letters every day, we tend to think such languages should be so 
inconvenient. Whether with or without letters, however, the basic functions of 
languages are universal. If we think languages with letters are superior to 
those without letters, we are too disrespectful to them. 


(2)解説
1文目、挨拶代わりに「〜があるらしい」をどう英語にするか問題が盛り込まれています。まあ、挨拶程度なのでサラッとIt is said thatやThere seem to beあたりで無難にこなしましょう。I hear, I've heardは話し言葉で、この問題の英訳にはカジュアルすぎるのでやめておきましょう。

同じく1文目「文字を持たない言語」は関係代名詞を使ってlanguages that/
which do not have letters/characters/writing/written wordsもOKです。意外にも「文字」を表す言葉のバリエーションが多いですね。

2文目「〜からすれば」がしつこい左ジャブのように受験者を殴ってきますね。ここは落ち着いて、「〜にとっては」や「〜なので」ぐらいに置き換えて打ち返しましょう。そうすると、to/for usや接続詞because/since/as+S+Vなどが有効打になりそうです。解答例ではasを使ったので、for usを使って違う言い回しをすると、
For us who live surrounded by letters every day, it is easy to think such 
languages seem so inconvenient.
It・to構文のfor人の部分を文頭に出し「私たちからすれば感」を強調、さらに関係代名詞whoでどんな私たちかを説明、「〜しがち」はit is easyで表現しています。

3文目「しかし」は前の文とは反対のことを言う合図なので、Butでなく
Howeverですね。Howeverは文頭で良いですが、英語を書き慣れている人やワンランク上の使い方をしたい人には、解答例のように文中で使うのもオススメです。文頭よりも洗練された印象を読み手(採点者)に与えることができます。

3文目「文字があろうがなかろうが」はWhether A or Bを使えばA・Bの部分は色々できちゃいます。いちばん簡単なのは解答例でしょう。もう少し語数を使えば、whether a language has letters or notぐらいに落ち着くでしょう。

3文目の「働き」は「機能」の意味で使っているのでfunctionsです。言葉の機能は1つではないので、複数形にします。

同じく3文目「変わりはない」は左フック。安易にdo not changeとしないように気をつけましょう。この文の「変わりはない」は、どんな言葉でもその基本的機能は「普遍的だ」、「同じだ」、「違わない」という意味です。ということで、解答例の文末を変えた次のような文も参考にして下さい。
Whether with or without letters, however, the basic functions of 
languages are always the same / always remain the same / never differ.  

最後の文は何と言っても「とんでもない思い上がり」をどう訳すか問題。出題者としてはトドメの右アッパーのつもりでしょう。「思い上がっている」be 
conceitedや be self-importantを知っている受験者は誰もいないと言っても過言ではないでしょう。オレも知らんし。京大志望者を毎日教えてない限り、学習塾業界でこんな表現知ってる英語講師いるの?こんなの知ってたらプロの翻訳者や通訳者レベルでは?正面切って訳すのはムリなので、思い上がるを「うぬぼれる」と言い換えてみても、be vainやhave a swelled headを知っている受験者のほうが少ないのでは?となり、短時間に2度も「では?」と思うだけで、一歩も前に進みません。さすが右アッパー。もうダウン寸前。脳みそグワングワン。そこからの起死回生、どうすればカウンターの右ストレートを決められるか全力で発想を巡らせましょう。思い上がるの「上がる」に目をつけて、逆転の発想で「下がる」、からの「見下す・見下ろす、軽蔑する」=look down on、そして否定的な意味ということで「〜しない」という言い方で何かないかと考えると「認めない」=not recognize, not appreciate、「尊敬しない」=
not respect、からの形容詞disrespectful「失礼な」、そこからさらに、うぬぼれるのは「愚かな」行為という発想でfoolish, silly, stupid ridiculousといった形容詞も候補に入れちゃいましょう。これで色々言えるのでは?とポジティブに「では?」を使ってちょっと前進しつつ、できた文が解答例ですが、改めて。
If we think languages with letters are superior to those without letters, we are
too disrespectful to them.
文全体のバランスから、結局disrespectfulを使いました。他にはこんなのもいかがでしょう?
It would be ridiculous to think that languages with letters are better than those 
without letters.
Regarding languages with letters as superior to those without letters would 
mean we look down on them too much.

何とか打ち返せましたかね?カウンターが決まったかどうかは京大入試採点者のみぞ知るところですが、こちらとしてはできることはやりきったと思います。





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今日はここまでです。最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。




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