父の背中

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学び
小さい頃は全てのものが大きく見えた。
お父さんの背中
お母さんの笑顔
庭に植えてある木々
ポストの位置も電気のスイッチの位置も・・
外に遊びに行くと
そこは全てが私のおもちゃ
大きな木によじ登って
秘密基地を作ったり
廃墟に勝手に入り込み
隠れ家を作ったり
川でメダカをすくったり
するめを糸にぶら下げてザリガニを取ったり
そう、体が弱くていつも家の中だった
学校にも殆ど行ってない
それでも元気な時は友達が誘いに来て
あちこち走り回った。
家の中で出来る女の子みたいな遊びは
いつでもできるから
外に出たら、野山を駆け回った
野球チームも作った
遊び疲れたら、いつもお父さんが迎えに来た
「また、無理をして・・・」
そうつぶやくのを背中で聞きながら
家路につく
でもね、全部私の頭の引き出しにしまってあるんだよ
必要な時いつでも引き出しから出せるように・・
長い間閉まったままの引き出しもあるけど
それは時が来たら開けるんだ。
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