夕方の光景

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太陽が沈んで でもまだほんのり明るくて 家の窓に明かりが灯る夕方。
人々は帰宅し お風呂に入り その日の疲れを洗い流す。
台所では やかんや鍋から湯気が立ち昇り 美味しそうな匂いが流れてくる。
そんな夕方。

終わらない1日はない。これからちょっとホッとできる時間。
少なくとも明日の朝までは。

いや もちろん夜の仕事に行く人もいるだろう。
塾に行く子供もいるだろう。
これから長い長い夜を過ごさなければならない病院の患者さんも
いると思う。
今から夜の闇に覆われる。そんな時間。

インディアンのチェロキー族の祖父母と少年の話である
「リトル・トリー」という小説がある。
そこに登場する祖母が 夕方になると外に椅子を出して
沈みゆく太陽や移り変わる空の色を眺めるのを習慣にしている という
話が忘れられない。 
私の家は小説のおばあさんの家のように
高い山の上にあるのではないが 
それでも夕焼けが美しい日は 外のリンゴ箱に座って 空を眺めたりする。

「金曜ロードショー」の昔のオープニングが好きだった。
夕方の海辺で青年が犬と戯れたり 
夕日に煌めく海を眺めたりしている。
やがて辺りは濃紺の夜に包まれる。
バックには「フライデー ナイト ファンタジー」
トランペットのミステリアスな音楽が流れる。
もうこれだけで 映画だね。

空はいつも美しいが夜と昼が入れ替わる時は
いっそうドラマチックだ。
美しい夕空を眺め お風呂とお食事をとり
暖かい布団に潜り込んで眠れるのなら
それは最高に贅沢な人生だと思う。














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