「慶應義塾大学の通信教育課程の受験を考えているけど、不合格者が意外といると聞いて不安になってしまった」
「慶應義塾大学の通信教育課程の受験を考えているが、指導経験のある人にどれくらいの準備期間が必要なのかを聞きたい」
この記事は、こんな人のために書いています。
慶應義塾大学の通信教育課程とは
慶應義塾大学には通信教育課程というものがあります。
通信教育課程とは、一般的な学部課程と異なり、通信教育によって卒業を目指す課程です。
最短で4年、最長で12年かけて卒業できます。
主なターゲットは社会人の方のため、自分のペースで学習することができるように12年という長い期間が設けられています。
また、近年リカレント教育が一部ブームとなっており入学希望者が増加傾向にあります。
さらに、キャリアアップする上で高等教育の素養は欠かすことができません。難関な資格にチャレンジする際にも、高等教育で培った素養は、そのまま活かされます。
難解な文章であってもすらすら頭に入ってくるようになったり、小論文をはじめとするレポート試験にも対応できます。
高校を卒業してそのまま社会人になり働いてきたが、学ぶ必要性が出てきた方や時間的余裕が出てきたので学び直したいという方など動機はさまざまです。
「ぶっちゃけ誰でも受かるんでしょ?」は嘘
通信教育課程は、卒業することの難しさで有名です。
「入学は簡単だが、卒業しづらい」という言葉が独り歩きしてしまっています。
しかし、大学側が公開こそしていないものの通信教育課程の倍率は2倍と言われています。
そのため、当然そこには不合格者が出ています。
そこで、下記では落ちないためにはどうすればいいのかについて説明します。
通信教育課程の出願期間と必要出願書類は?
通信教育課程の出願は、年に2回行われます。
・4月期:2月10日 10:00 〜 3月10日 17:00
・10月期:8月10日 10:00 〜 9月10日 17:00
上記のとおり、4月期と10月期に受験チャンスがあります。
ご自身の都合がいいタイミングで受験することをおすすめしております。
出願書類では、3題の設問に答えて志望理由書を完成させます。
以下が実際に出題されている3題です。
1)志望した学部・類で何を学ぼうとしているのか、①過去の学習体験、②将来の展望、のいずれにも触れながら、具体的に述べなさい。(720字以内)
2)自分の学びたい学問領域に関わる書籍を一冊選び、概要を簡単にまとめた上で、自分の視点から詳しく論評しなさい。(720字以内)
3)なぜ慶應義塾大学の通信教育課程を選んだのか述べなさい。(150字以内)
ふだん文章を書く習慣がない人にとってはむずかしい課題だと言えるでしょう。
以下では、それぞれの設問で問われていることについて解説しています。
1)で問われていること
1)志望した学部・類で何を学ぼうとしているのか、①過去の学習体験、②将来の展望、のいずれにも触れながら、具体的に述べなさい。(720字以内)
まず、ここで求められている内容を志望理由と誤解している人がいますが厳密には違います。
大学側が求めているのは、「何を学ぼうとしてるか」です。
そのため、「入りたい理由」はここで書いてしまうと減点になります。
学部は、文学部・経済学部・法学部の3つがあります。
当然それぞれの学部で学べることは異なります。
さらに、学部の中にも、類が分かれています。
文学部では、1〜3類まであり6学位に分けられています。
法学部では、甲類と乙類と分かれています。
この学部のなかで、自分は何を学びたいのか、なぜ学びたいのかを書くことを求められています。
2)で問われていること
2)自分の学びたい学問領域に関わる書籍を一冊選び、概要を簡単にまとめた上で、自分の視点から詳しく論評しなさい。(720字以内)
根拠があるわけではありませんが、長年の私の講師経験から判断するに、(2)の採点比重が最も高いのではないかと考えています。
なぜなら、この設問が最も書くのむずかしいからです。
書籍の選定から要約と簡単な論文を書く必要があるため、なかなかの難易度だといえます。
書籍の選定は学者が書いたものが好ましいでしょう。
岩波新書や中公新書などから気になるタイトルを選んで、読んで面白いと思った本を選定しましょう。
※たまにビジネス書をチョイスする人を見かけますが、科学的ではないと判断されてしまう可能性があるためあまりおすすめしません。
(1)で書いた内容とリンクするように選ぶことが無難でしょう。
3)で問われていること
3)なぜ慶應義塾大学の通信教育課程を選んだのか述べなさい。(150字以内)
ここで注意が必要なのは、慶應義塾大学である理由と通信教育課程である理由をそれぞれ書くということです。
まとめ
慶應義塾大学の通信教育課程は、世の中で言われているほど合格することが簡単ではありません。
そして、合格するためにはそれ相応の出願書類をそろえる必要があります。
それ相応の出願書類を完成させるには、設問にしっかり答え、論理的でわかりやすい書類を完成させましょう。
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