バリ島では四季咲きのバラが簡単に育てられる。私の住まいでも、小さなバラの鉢植えがだんだんと増えてきた。
数えてみたら現在8色のバラの鉢がある。毎日のように順繰りに咲いてくれるのがとてもうれしい。
8色のバラとは、深紅、白、赤、オレンジ、黄色、薄紫、ピンク、ピンクオレンジさんたち。
バリには四季がなくて、乾季(4~9月)と雨季(10~3月)の二つだけ。
熱帯に位置して一年中温暖だが乾季はさっぱりと晴れる日々が多く、南半球なので日本とは季節が逆、7,8月が最も涼しい。
乾季はなにをするのも楽で、花が咲き乱れる楽しい季節。逆に雨季は花後にたっぷり水を吸った南国フルーツが収穫できる豊かな時期となる。
生まれたところで咲かせてあげたいが、外は日差しが強くて暑いので、開花後2日くらいしたら切って室内へ。その後4,5日めいっぱいに咲いてくれる。
バリ島ではバラ栽培はとっても簡単で、日本でのイメージが覆された。
農薬や殺虫剤、肥料無しにはバラは無理だと(母に)聞かされてきたのだが、全然そんなことはない!毎日の水やりの時に、順に米のとぎ汁を注いでいるだけのこと・・。
小学生時代に両親が庭で撒く農薬に反対して家出までした私の信念は証明された。笑
バリ島の生態系(昆虫や動物らのバランス)がまだ健在だということなのかもしれない。
アブラムシなどの虫にやられることもなく、薬を使うことなどもない。無農薬なので安心してキスできる。
部屋に活けてからは始終その香りを楽しんでバラ瞑想する。
開花しつくして花弁が落ちた後も、ローズティーとしていただくこともできる。元気いっぱいのバラの精たちに毎日癒されている。
オーガニック育ちの野菜は、化学肥料や農薬を使ったものとは違い、「腐らないで『枯れる』」ということだが、うちのバラたちも最大開花後に、そのままドライになる。
そしてドライになってからは生の時とはまた違う、ポプリっぽい香りでさらにかぐわしい。
色もなかなかに保っているドライのバラさんたち。
「腐っても鯛」、「枯れてもバラ」。
空海上人の「即身仏」のように、死しても尚、強い力で私を見守ってくれるバラさんたちだ。
ドライとは思えない美しさでしょ?