プラネタリーヘルスダイエット≒日本食

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コラム

持続可能な食卓へ

プラネタリーヘルスダイエットは惑星に優しい食事とされて、SDGs(持続可能な開発目標)の広がりもあり注目されている食事です。

そのプラネタリーヘルスダイエットは惑星のための健康的な食事と訳され、その食事内容は人間にとっても健康的だと注目されています。

プレートの半分が果物・野菜・ナッツで、残りの半分は主に全粒穀物、植物性たんぱく質(豆)、不飽和植物油、適量の肉と乳製品および追加の砂糖とでんぷん質の野菜で構成されている食事のことです。
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なぜ惑星(地球)に優しいのかというと、
主に肉や乳製品がほんのちょっとだけ、だからです。

世界的に問題となっている肥満や脳血管疾患(脳梗塞や脳出血)などの生活習慣病は、動物性食品の過剰摂取が原因ともいわれ、動物性食品を控え植物性食品を多く取り入れることは生活習慣病を予防することになります。

人が牛肉を食べる量を控え牛肉の需要が低下すれば、牛を飼う数が減少し、
牛の数が減少すれば牛のゲップは減少し、CO2は削減されます。

また、牛や豚などの家畜の数が減少すればエサとなる穀物の生産が抑えられ、
エサとなる穀物を育てていた場所に、人が口にする穀物畑を作ることができ、
飢餓に苦しむ人々に食料が行き渡ります。

プラネタリーヘルスダイエットの素晴らしさは
CO2の削減ができ、惑星(地球)に優しく、
世界で飢餓に苦しむ人々に食料が行き渡り、生活習慣病を防ぐことができ、
結果、世界の多くの人が健康になることができるところにあります。


しかし、公益社団法人・日本栄養士会の会長である中村丁次先生は、
日本が抱えるある問題から、
プラネタリーヘルスダイエットを浸透させるのは危険だとして推奨しませんでした。

その、ある問題とは、
高齢者の「フレイル」であり「低栄養」です。


高齢者は若い人のように内臓や細胞の代謝は活発には行われませんし、食事からたんぱく質源を摂っても、それを筋肉に合成する機能も活発ではありません。なので、高齢者が筋肉量を維持していく為には、若い人なみの多くのたんぱく質量を必要とします。

多くのたんぱく質を必要とするのに、プラネタリーヘルスダイエットのような食事を高齢者が正しい知識なしに、地球に良い身体に良いとせっせと頑張ってしまうとフレイルが加速し低栄養となる危険性があるからです。


興味深いデータがあります。
肉食は魚食や菜食と比べて虚血性心疾患のリスクを増大させる一方で、
肉や魚を食べない全くの菜食は脳出血のリスクを増大させるというのです。

これは、偏りのある極端な食事や食生活は身体に負担がかかりやすいということです。

じゃあ、結局どんな食事内容がいいの?というと、
「たんぱく質源として魚介類、大豆、牛乳、乳製品を中心として、肉類を適度に食べる日本食」
が健康にも地球にも良いということです。

日本食は環境負荷が少なく、プラネタリーヘルスダイエットに近い食事なのです。

意外なことに日本が消費する牛肉や豚肉の家畜量は、すでに現時点で、世界が目標とする消費量に抑えられており、牛をはじめとする家畜からのCO2削減目標は達成されているとのことです。

日本は昔から、地球に優しく健康に良い日本食という文化に支えられてきているのです。


超高齢化社会にありこれから益々高齢者人口が増えるなか、
雑穀ご飯とお味噌汁、焼き魚や納豆、ひじきの煮物や青菜のごま和えなど
日本食は健康で長生きできる「健康寿命を引き上げる」ための対策のひとつです。


私は身体に良いと刷り込まれたわけではないのですが、日本食が好きなので良く作ります。

ダシの旨味で食べたり、素材の味を生かせたり、和食の良いところだと思うのですが、煮物やお味噌汁など、やや塩分過多になりやすい傾向があるので、そこは気を付けたい点かなと思っています。ダシやごまの香りやお酢など上手に使って塩分控えめの日本食を心掛けるようにしています。


公益社団法人・日本栄養士会会長の中村丁次先生は「ジャパンニュートリション」として日本食を世界に発信しています。

誇らしく大切な日本文化なので、子どもや次世代を担う若い人達が、
お味噌汁を飲んで「やっぱり日本人で良かった」「ご飯に味噌汁がしっくりくる」と思えるような文化を継承していけるように、

プラネタリーヘルスダイエットも良いけど日本食!ということで、

食卓は日本食を意識して、
「地球と健康に良い持続可能な食卓」として未来へ繋げていきましょう。

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