中小企業経営のための情報発信ブログ350:部下の正しい叱り方

記事
ビジネス・マーケティング
今日もブログをご覧いただきありがとうございます。
部下を育てるためには「認めて、任せて、褒める」ということが重要ですが、何でも褒めればいいわけではなく、大きなミスをしでかした時には叱ることも必要ですし、時には突き放すことも大切です。しかし、間違った叱り方をしたのでは、部下のやる気をそぎ、上司に対する不満を爆発させます。またひどい場合はパワハラやモラハラになってしまいます。
それでは、人を叱るときや注意するときにどうすればいいのでしょうか。
1.相手の存在を尊重する・・・意識的に敬意を伝えること
 叱責や指摘はどうしても「上から目下に物申す」になりがちです。高圧的な物言いや力ずくで相手の心を動かすことはできません。部下にしろ後輩であっても子供であっても、敬意をこめて接してこそ、本当の意味で一人前に育ち、自由に羽ばたいていけるようになります。
 叱るということは相手の間違いを指摘することなので、どうしても感情的になりがちで、そこに敬意を込めるのは一見難しいと思われます。
しかし、叱るにはコツがあります。このコツを掴めば難しくありません。
2.叱る際に絶対言ってはいけないNGワード
 ➀:「君はダメだ」→相手の人格を否定しています。
 ②:「君のやっていることは意味がない」→相手から行動の「意味」を奪っています。  
 人はどんなことであれ、自分が見い出した「意味」に従って行動するものです。相手の人格を否定したり、相手の自己肯定感をずたずたにするような言動は絶対やってはいけません。
3.あなたの「叱る」に「労い」はあるか?
 「叱るときに敬意を込める」ポイントは、①頑張って物事に取り組んでいた相手を労うこと ②相手の意図を理解することです。
 「望ましくない事態になったけれど、君の頑張りや意図は、私には通じている」ということを示すことと「自分が相手に対してどれだけ敬意と期待を抱いているか」という視点を盛り込むことです。
叱ることが苦手な人「叱り下手」の人が増えています。また逆に叱られると直ぐにめげてしまう「叱られ下手」の人も増えています。子供の頃に甘やかされ、親や教師に叱られた経験がないということが原因かもしれません。昔は、悪いことをすると、親や教師だけでなく近所のおじさん・おばさんにこっぴどく叱られ、ときには殴られたりということもありました。別に体罰を容認するわけではありませんが、最近は叱られる機会がなくなり、よい意味での「叱られる」という経験をしない子供らが増えてきています。
 しかし、「叱る」ということと「怒る」ということとは別物です。「叱る」というのは相手のことを大事に思うからの行動であり、「怒る」は腹を立てた自分の感情を相手に向けることです。「叱る」は相手のための行動であり「怒る」は自分のための行動なのです。このように考えると、正しい叱り方が見えてきます。この記事と重なるところもありますが、私は次のように考えます。
Ⅰ:相手を自分だと思って叱る
 Ⅱ:ネガティブな言葉をポジティブな言葉に変えて叱る
 Ⅲ:すぐに、短く、一対一の対面で叱る
 最近では「パワハラ」「モラハラ」というコンプライアンス意識が普及し、部下をどう叱ればよいのか悩む上司も多いのですが、いつどんな時代でも相手の将来を考え敬意をこめた叱り方ができる人が優れたリーダーであり、そうした正しい叱り方で部下は成長していくものです。 
サービス数40万件のスキルマーケット、あなたにぴったりのサービスを探す