中小企業経営のための情報発信ブログ318:中小・零細企業がデジタル化で効率が漠上がりした事例

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ビジネス・マーケティング
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これまでアナログで業務を続けてきた中小・零細企業にとっては、デジタル化・DX導入によって勝機を見込みやすいと言われています。確かに、これまでアナログで業務を推進していたところにデジタルやDXを導入すれば効率が上がり生産性が向上するケースもありますが、要はどのような目的で導入するのかといった明確な目的意識の下で導入することが重要です。そうした明確な目的意識がなければ「導入のための導入」「手段の目的化」に終わって費用対効果もマイナスになりそうです。
その意味では、他社の成功事例を見るということは役に立つように思います。
1.ケース1:膨大な名刺を「手間なく使えるデータ」に変換・整理(情報通信業)
 過去に受け取った名刺は社内で保管していることがほとんどで、出先で参照することも、探すのも一苦労と言うのが現状でしょう。データ化されていないので、ほかの人が名刺交換した人を紹介し合えるというのも難しいのです。
 この会社では、無料で利用できる名刺アプリ「Eight」を利用して、名刺をスマートフォンで撮影するだけでデータ化することにしました。名刺データは会社名、氏名、役職等で検索できるため、必要な名刺をすぐに見つけることが出来、PC でもスマホでも参照でき、そこから電話をかけたりメールしたり送信したりすることも可能となり、他の社員にもコンタクト先を紹介できます。
 名刺管理はビジネスにおける大きな課題の1つです。データ化が容易で軽い運用が可能な社内の名刺情報を共有できるサービスやアプリを導入すれば、早期に課題を解決できるかもしれません。
2.ケース2:デジタルサイネージの導入(製造業)
 この会社では情報共有が課題でした。これまでは掲示板や壁に紙で貼りだすという方法を取っていましたが、ディスプレイに情報を掲示する「デジタルサイネージ」を導入しました。デジタルサイネージでは、表示する内容を一定時間ごとに変えることが出来、動画を流すことも常に変化する情報をリアルタイムに伝えることも可能です。
 表現力やリアルタイム性を備えたデジタルサイネージの導入によって、情報が格段に伝わりやすくなりました。各拠点、各フロアにディスプレイが設置されているので、通りがかりに目にする、ふと気になって見るなど、自然な動線の中で情報を確認、共有できるようになったのです。
3.ケース3:システム担当者1名。遠隔操作で複数支社の支援を実現(倉庫・運輸関連業)
 この会社では、「パソコンやシステムにトラブルがあると仕事も止まる。しかもシステム担当がそれぞれの拠点まで出向いて解決しないといけない」という課題がありました。そこで、遠隔操作できるようにすることで「トラブルを解決しに行く」という行動をデジタル化したのです。
 遠隔操作の仕組みは、在宅勤務でも活躍できます。自宅で在宅勤務している途中にもトラブルは起きるものですが、それも遠隔操作でサポートできるのです。IT化を進めていくと、システム担当の負荷は大きくなります。移動時間や待ち時間を最小にして業務をスムーズに行うために遠隔操作は良いアイデアです。
以上の3つの事例では、それほど複雑なデジタル化の導入が行われているわけではありません。デジタル化やDXという言葉が流行し、さまざまな話が出てきていますが、中小・零細企業は、あまり背伸びをせず、小さなことから取り組んでいけばよいと思います。
自社の課題をあぶりだし、その課題がデジタル化によって解決できるものかを検討し、自社に合ってデジタル化を推し進めればよいのです。 それほど難しく考える必要はありませんし、時代や社会の流れだからと言って他社と同じデジタル化やDXを導入する必要は全くありません。要は自社が抱える課題解決の手段として必要最小限のデジタル化に取り組んでいけばいいのです。

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