中小企業経営のための情報発信ブログ201:課題解決の技法

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ビジネス・マーケティング
今日もブログをご覧いただきありがとうございます。
最高のリーダーというのは、仕事をシンプルにすることができる人です。仕事をシンプルにしてそれを確実に実行して結果を出す「課題解決のメソッド」を実践できるのが優れたリーダーなのです。
1.問題意識と課題意識
 「リーダーは問題意識を持つことが大切だ」と言われます。しかし、「問題意識」を持つだけでは不十分です。「問題意識」から更に進んで「課題意識」を持つことが重要なのです。
 「問題」というのは、あるべき姿と現状との差が出現したときに起こるものです。目標と現実との間にギャップが生まれているときに起こるのです。一方で、「課題」とは、その問題に対して「自分が何をしなければならないのか」「自分はどう解決しなければならないのか」ということをシンプルに特定化することです。
 会社の「問題」を自分事と、チーム事に落とし込んで「課題」に変えて、その解決を図るのが、リーダの役割なのです。
 「課題意識」とは、問題を「自分の課題として捉える意識」です。漠然とした問題意識を持つことではありません。
 リーダーは、問題意識から発展した課題意識を持つことで、マネジメント上の問題を具体的な課題として示し、チームメンバーに「やるべきこと」と「やるべきでないこと」を考え、課題を解決することができるのです。
2.あらゆる仕事を改善する「課題解決の技法」
 重要なことは、「やるべきでないこと」を捨てて、「やるべきこと」を明確にすることです。このことは、先日の「効率的なタスク管理」でも書いています。
 「課題解決の技法」は7つのステップから成り立っています。その7つは次のとおりです。
Ⅰ:自分(チーム)の課題を挙げる
 Ⅱ:その課題の障害となる事象を挙げる
 Ⅲ:事象を整理する
 Ⅳ:真のテーマと最優先で取り組むことを設定する
 Ⅴ:「WHY」を5回繰り返す
 Ⅵ:解決策を考える
 Ⅶ:具体的なアクションプランを決める
この7つを順次見ていきます。
⑴ ステップ1 自分(チーム)の課題を挙げる
 先ほども書きましたが「問題」と「課題」は異なります。
 課題を解決するには、まず自分(チーム)の課題を明確にしなければなりません。自分(チーム)が担えないことは捨てることです。自分(チーム)が担えないことは他人(他のチーム)に任せればいいのです。「やるべきでないこと」が明確になりそれを捨てれば、「やるべきこと」つまり「課題」が見えてきます。
⑵ ステップ2 その課題の障害となる事象を挙げる
 次に、課題の障害となる事象を客観的に挙げていきます。事象というのは「客観的な事実と現象のこと」です。ここで重要なのは事象を「客観的に」挙げていくことです。  
 優秀ではないリーダーやマネジャーは客観的になれず、思い込みで事象を挙げてしまいます。客観的でない事象やロジカルでない事象を挙げてしまうと、本当にやるべきことは見えません。
 「これは自分の思い込みではないか?」「自分の環状だけで判断していないか?」と自問しながら、客観的な者だけを新調に挙げていくことです。そうすることで、根本的な課題解決への道が開けるのです。
⑶ ステップ3 事象を整理する
 事象をすべて出し切れば、それを整理します。似ている事象はまとめて「グルーピング」します。すべての事象を挙げることを「拡散」と言い、グルーピングすることを「収束」と言いますが、「拡散」と「収束」を同時に行なってはいけません。事象を挙げることにブレーキがかかるからです。すべての事象を出し切った後で、グルーピングすることです。
⑷ ステップ4 真のテーマと最優先で取り組むことを設定する
 これまでも書いていますが、「やるべきこと」が決まれば優先順位をつけることが重要です。
 ステップ3で、すべての事象を出し切りグルーピングすれば、その中で一番事象の多かったグループが「真のテーマ」となります。これが最優先で取り組むべき課題となるのです。
⑸ ステップ5 「WHY」を5回繰り返す
 以前トヨタ式の5W1Hを紹介しましたが、トヨタでは「WHY?WHY?WHY?WHY?WHY?HOW?」です。「WHY?」(なぜ?)を問い続けるのです。「WHY?」を集めることで「HOW?」解決方法が見えてくるのです。トヨタでは「WHY?(なぜ?)を5回繰り返せば、真因が見えてくる」と言われています。
 「WHY?」をひたすら問い続けることでその原因を深掘りしていくのです。そうすれば本当の原因(真因)が見えてきます。
 「WHY?」を繰り返すことで、「主観」を捨てることができます。物事の本質が見極められるようになるのです。
⑹ ステップ6 解決策を考える
 「WHY?」を繰り返し、真の原因が明らかになれば、次に解決策を考えるのです。解決策を考えるのはこの段階です。真の原因が分からないのに解決策を考えても意味がありません。時間の無駄です。
 真因が明確になった段階でその原因を排除するための解決策を考えるのです。
⑺ ステップ7 具体的なアクションプランを決める
 解決策が決まってもそれで終わりではありません。その解決策を具体的な行動に移さなければなりません。
 アクションプランを作るポイントは、実行しやすいシンプルなものであることです。さらに期限を設けることです。「いつまでに何をやるのか」、期限と行動を具体的に湿さなければなりません。
以上が、課題解決の7つのステップですが、一つ一つを順番に踏んでいくことが大切です。どれも省くことはできません。
 この課題解決の技法が身につけば、ロジカルの物事を考え仕事をシンプルにする力が身につきます。それに伴いリーダーの仕事はレベルアップします。
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