中小企業経営のための情報発信ブログ201:論理的思考の身に付け方

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今日もブログをご覧いただきありがとうございます。
以前「ロジックよりも感情」と書きましたが、ビジネスの場面において論理的思考が重要であることは言うまでもありません。多くのビジネスパーソンは「論理的思考」の理屈については分かっているはずです。しかし、実際にやってみるとうまくいかないということが多いのです。
1.論理的思考は『結論⇒根拠⇒たとえば(事例)」の3段ピラミッドで
 論理的思考は、結論とその根拠、根拠のもととなった事実のつながりを意識することが大切です。
 プレゼンや会議で自分の意見を述べる場合
 「私の考えは○○です」(結論)⇒「その理由は○○です」(根拠)⇒「例えば・・・」(事例)
となります。まずは結論を述べ、その根拠をいくつか述べて、具体的な事例を加えると説得力が増します。
 これは、自分の意見や考えを述べる場合ですが、実際の思考はこの逆になります。まずは具体的な事例から抽象化した事実(根拠)を抽出し、その根拠を基に結論を導き出すということです。それは具体と抽象の往復運動です。
2.最も重要なことは「考える」こと
 当たり前のことですが、論理的思考で最も重要なのは「自分の頭で考える」ことです。自分の頭で真剣に考えるしかありません。ところが、自分の頭で考えるというのは難しいものです。自分の頭で考えているつもりが、他の人の意見や考えに引きずられて、自分の頭ではなく他の人の頭で考えていることもあるのです。
 仕事だけでなくプライベートでも「考える」習慣をつけることが大切です。その際に、先ほどの3段ピラミッドを用いるのです。
 「昨日テレビでラーメン店特集をやっていて旨そうだったな」(事例)⇒「最近食べてないな」「今日は体調も良さそうだし」「近くに有名店があるから」(根拠)⇒「今日のランチはラーメンにしよう」(結論)
 このように考えることを習慣化するのです。
3.論理的思考を実戦してもうまくいかないときの対処法
 論理的思考を実戦してもうまくいかなかったということはあります。次の4つのケースを考えてみます。
 結論を先に言えば、いずれのケースも「感情がないから」です。「ロジックよりも感情」が大事だということが忘れられているのです。
【ケースⅠ】自分では旨くできたプレゼンだと思ったが、想定通りの結果ではなかった
 このケースでは、原因はいくつか考えられます。
 ①相手の気持ちになって考えると言うことがおろそかになっていた・・・相手の気持ちになって考え、どんな根拠を示せば相手が納得するかをしっかりと考えることが大切です。
 ②論理的思考はできても論理のための論理になっている・・・論理だけでは不十分です。論理の後ろにある気迫や情熱が伝わらないと人は動いてくれません。相手を動かす鍵は、自分の思いや生き様をかけ、気合いを入れて語ることです。
 ③場数不足・・・人間対人間の真剣なやりとりを続けていると「こう言えば通じる」という感覚が肌身で分かってくるものです。
【ケースⅡ】人前で話すのがにが手で頭が真っ白になる
 緊張してあがるのは誰でも同じです。あがって当然だと思うことです。伝えたい本質的なことだけは忘れないようにすることです。あとは自分の思いを伝えることに全力を注ぐことです。話を聞いた人は、冷静沈着な人の話よりも緊張しても熱心に自分の思いを伝えようとする人のどちらを信用するでしょうか?
【ケースⅢ】準備していても、想定外の質問に慌てる
 これもよくあることです。想定外の質問が出た場合でも、基本から考えて訂正に回答することです。質問の意図が分からなければ、「別の言葉で言い換えてもらえませんか」「質問の意図はこういうことですか」と問うのです。分からなければ、【その観点は抜けていました。後ほど考えてお答えします」と正直に答えることです。
【ケースⅣ】プレゼンに自信がない
 プレゼンに自信がないという人もいますが、自信を持てるかどうかはどれだけ準備したかにかかってきます。「準備はやりきった」と思うところまで、打込むしかありません。後は天に任せて、誠心誠意自分の思いや考えを伝えることです。
3.論理的思考を存分に発揮するための4つのポイント
 論理的思考で最も重要なのは考えることです。考えるというのは人間だからできることです。昨日も書きましたが人間は感情の生き物です。感情抜きに考えるということはできません。論理と感情のバランスの上で考え続けることです。それには、4つのポイントがあります。
Ⅰ:ピラミッドで考えたことをアウトプットする
 Ⅱ:とことん練習する
 Ⅲ:言葉で伝える場面を想像し、相手に寄り添う
 Ⅳ:物理空間をコントロールする
 いかに論理的思考ができていても感情や心がこもっていなければ相手を説得することはできませんし、相手の心にしみこむことはありません。このことは絶対に忘れてはいけません。重要なのは自分の思いがこもった論理的思考でなければならないということです。
 いわゆる三段論法的な論理的思考ならAIの方が得意でしょう。しかし、AIには、人間の心や思いがこもった論理的思考はできません。心や思いを込めた論理的思考は人間にしかできないのです。
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