中小企業経営のための情報発信ブログ154:プレゼンの極意

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ビジネス・マーケティング
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ビジネスパーソンにとって、いかに交渉相手を説得するかは極めて重要です。それは、社外での交渉だけでなく、社内の「プレゼン(プレゼンテーション)の場」でも然りです。
 説得力のあるプレゼンには「理解」と「納得」が必要不可欠です。
1.「理解」と「納得」のメカニズムとは
 プレゼンや交渉において重要なのは、「相手の理解と納得」であることはいうまでもありません。相手が理解し納得しなければ、交渉は成立しませんし、プレゼンでもGOサインは出ません。
 重要なことは、「自分が伝えたいこと」を伝えるのではなく、相手の「理解と納得」を得ることに徹するのが、交渉やプレゼンで成功する第一歩です。
 ここで大切なのは、「理解」と「納得」とは異なるということです。
 「理解」されたからと言って「納得」されたとは限らないのです。第1に「自分のアイデアや考え・主張の内容を理解してもらうこと」(理解)であり、第2に「理解してもらったアイデアや主張・考えを受け入れてもらうこと」(納得)という2段階を踏まなければなりません。
2.「理解」されるためには
 それでは、まず第1段階の「理解」されるためには、どうすればいいのでしょうか。
 答えは単純です。わかりやすい言葉で伝えること、それに尽きます。プレゼンをする際に、さまざまな情報を集め、そのすべてを説明したい気持ちは分かりますが、かえって複雑でよく分からないプレゼンになってしまいます。シンプルなのが一番です。「伝えるべき内容」を絞り込むことです。
 例えば、業務効率化のためにITシステムの導入を提案するとします。その場合、システムの内容についてあれこれ説明しようとすれば、複雑になってしまいます。決裁者にとって重要なのは、「現状に多くの無駄があり非効率的という事実」と「それを解決するために最適なITシステムの概要」「費用対効果」といった情報です。そこに絞ればいいだけです。
 相手の立場に立って、「伝えるべき情報」を絞り込むことが「理解しやすいプレゼン」をする上で大切なことです。更に重要なことは、相手が誰かによって「伝えるべき情報」が変わってきますので、絞り込むべき内容も変わってくるということです。技術者や現場を相手にするプレゼンと経営トップを相手にするプレゼンでは違ってくるということです。
3.「納得」してもらうために
 絞り込んだ内容を説明し理解してもらったとしても、納得してもらえたとは限りません。理解してもらえたとしても、納得してもらうためには、沸き起こる疑問を解消する必要があります。
 先ほどの事例で言えば、「ITシステムの導入には組織変更が必要になるのではないか?」「別のシステムの方が良くないか?」「ITシステムの導入によって取引先の業務に影響は出ないか?」といった疑問が出る可能性はあります。
 「『理解』して『納得』してもらう」ということは、こうした疑問に説得力のある回答ができなければなりません。プレゼンの後の質問タイムに、適宜資料を見せて相手の疑問や質問に説得力ある回答ができなければならないのです。そのための準備は欠かせません。
4.良いプレゼンとは
 良いプレゼンというのは、聞き手が最後まで興味を持って聞いてくれるものです。資料や解説が簡単な表現で端的にまとめられているなど、わかりやすさに重点を置いたプレゼンであれば、聞き手を最後まで引きつけることができます。何を伝えたいのか明確になっていればいるほど、聞き手は良い印象を持ちます。
 反対に、専門用語や難しい言葉を羅列し理解しづらい、前置きが長すぎるプレゼンでは飽きてしまい、良い印象は持たれません。
 プレゼンがうまい人ほど事前準備と練習をしています。リハーサルなしでプレゼンを成功させることは難しいのです。
 事前準備というのは、スライドや資料を用意することではありません。聞き手がどのような人であるか、人数や会場の配置を確認するなど、実際にプレゼンを行なう環境を具体的にイメージすることも大切です。できれば、出席者の顔ぶれやそれぞれの役職、性格、考え方なども調べておくこと、それができれば尚更良いプレゼンができます。また、友人や家族などの身近な人の前でリハーサルを行なって、感想や反応を元にブラッシュアップすることです。
 プレゼンには入念な準備と確認が必要なのです。
 プレゼンが苦手という人は多いですが、苦手意識を克服するためには、入念な準備と練習が必要不可欠ですし、自分を客観視してみることが重要です。内容に問題はなくても、自信のない態度でプレゼンをしていたのでは聞き手に不信感や不安を与えます。姿勢を正して胸を張り聞き手を見て話すことです。プレゼンは場数をこなすことで上達します。失敗しても気にせず、経験を積んでいけばいいのです。 
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