中小企業経営のための情報発信ブログ137:仕事の成果を左右する雑談力

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ビジネス・マーケティング
今日もブログをご覧いただきありがとうございます。
以前にも、「雑談力」について書きましたが、雑談は仕事の成果に大きく関わっています。そこで、再び雑談力について書いていきます。
雑談と言えば、天気や趣味の話をするものと思われがちですが、「何を話そうか」を考えるよりも「何を問い、何を聞くか」に主眼を置いた方が会話はスムーズに流れます。誰でも興味のないつまらない話を延々と聞かされるよりも、自分が主役になって話を聞いてもらう方が気分的にも良いものです。だから以前書いたように「雑談力は質問力」なのです。
質問力を高めるには、5W1Hの質問を繰り返していけばよいのです。自分が無理やり話そうとしなくても自然と会話は弾みます。その際、質問の回答を聞いてそれを掘り下げて更に深堀して聞くことが重要です。
1.雑談力を向上させれば、周囲に差を付けられる
 雑談は難しいものですが、雑談力は仕事に直結します。単なる雑談と侮れないものです。雑談と言われますが、雑に行っていいものではありません。
 雑談とは、「微妙な関係性の人と適当に話をしながら何となく仲良くなるという繊細で難しい会話の形式」なのです。
 企業に勤めるすべてのビジネスパーソンは、社内外で多くの人と関わり合いながら仕事をしています。ビジネスにおいて最も大切なことは、これらの人たちとより良い人間関係・信頼関係を築き上げることです。より良い人間関係の構築こそ仕事の成果を左右するものといってもいいでしょう。このより良い人間関係の構築に雑談が大いなる力を発揮します。
その雑談力のメリットとして次のものが挙げられています。
Ⅰ:人づきあいが楽になり、疲れにくくなる
 Ⅱ:気楽に話が続けられ、スムーズに仲良くなれる
 Ⅲ:上司や取引先から気に入られ、信頼される
 Ⅳ:チャンスを生み、成果を上げられる
このように、雑談力の効能は仕事に直結するものばかりです。いまだに「雑談は単なる雑談にしかすぎない」と一般に雑談力は軽視されていますので、雑談力を向上させるだけで周囲に差をつけることができます。
2.褒めて、教わって、お礼を言う
 雑談の簡単なやり方は、「褒めて、教わって、お礼を言う」です。ただそれだけです。例えば、「今日のネクタイ、とても素敵ですね」と褒め、「いつもどこで買われているのですか」と教わり、「ありがとうございます」とお礼を言う、といった流れです。
 聞かれたことに腹を立てる人は余程のへそ曲がりでない限りいません。みな聞かれれば喜んで教えてくれます。教えてもらってお礼を言って、これで気分を害する人もいません。
 雑談のポイントは話の内容にあるわけではないのです。どんなことでもいいのです。ちょっとした会話を交わしたという事実が、2人の間にある「心理的距離」を縮めてくれるのです。
3.コロナ禍で遠ざかる「心理的距離」
 コロナ以前では、休憩時間や飲み会などでの雑談によって上司や先輩、同僚、部下らとの心理的距離を縮めるチャンスは色々ありました。ところが、コロナ禍でテレワークが導入され、在宅勤務が主流になると、その日の天気やランチのこと、近況報告といった雑談をする機会がほとんどなくなってしまいました。出社して雑談をする機会が減った分、チームメンバー同士の心理的距離がどんどん遠ざかり、それに比例してチーム力が低下してきています。
 こうした状況を危惧して、パナソニックのようにオンライン会議の前に時間を割いて雑談に充てるという取り組みを行っている企業もあります。また、オンラインでメンバー同士が雑談をかわしながらランチをとるという取り組みをしている企業もあります。
 コロナ禍で「雑談をする機会が減った」と感じている人は多いと思います。紹介したオンライン会議の前の雑談タイムやオンライン昼食会などを取り入れて雑談の機会を積極的に増やす取り組みを行うべきだと思います。経営者や上司が雑談の重要性を感じていなければ、全社的にあるいは部署で行うことも難しくなりますが、気が合った者同士、同期などでオンライン飲み会を行うことは出来そうです。
 心理的距離の近さというものが、相手に対する共感を生み、仕事に対するモチベーションやその先にある成果へとつながります。
 雑談の機会をどんどん作り、「5W1H」を駆使しながら雑談力を磨き、心理的距離を縮めて、より良い人間関係を築きましょう。
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