中小企業経営のための情報発信ブログ57:謙虚さ

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ビジネス・マーケティング
今日もブログを御覧いただきありがとうございます。
今日は「謙虚さ」について書きます。
組織を率いるすべてのリーダーに不可欠な「絶対的資質」とは何なのでしょうか。
1.謙虚さ
リーダーに必要な「絶対的資質」は「謙虚であること」となのです。ここで言う「謙虚」とは、「ひたすら低姿勢でいること」「ただ慎ましいこと」という意味ではありません。「確固たるポリシーや理念」を前提として「謙虚」であることが求められるのです。その上で、次の4つの姿勢が求められると言っています。
 1:役職や年齢に関係なくすべての人に等しく接し、その声に耳を傾ける姿勢
 2:自分と違う意見や相反する考えを否定せず、真摯に受け止める姿勢
 3:知らないことはもちろん、多少知っていることでも、改めて教えを乞う姿勢
 4:常に自分を振り返り、自分に足りない部分を知り、認める姿勢
ここで言われている「謙虚」というのは「人としてのあり方」のことです。それは「稲盛経営12か条」にも通じますし「経営と人間学の繋がり」にも関係します。
経営の前提には、人間学というか「人としてどうあるべきか」という問いがあります。経営者・トップは常にこの問いに向き合うことが必要なのです。トップのこうした姿勢が、周囲との調和を生み、人を引き寄せ、コミュニケーションを活発にし、組織の風通しを良くします。そうすれば、必要な情報もすべてトップにまで上がってきます。
とりわけ、他から招聘された「よそ者リーダー」やカリスマでない「凡人リーダー」にとっては、こうした謙虚さは必要不可欠な資質です。
また、自分に欠けている部分を自覚し、他者に助けてもらう部分が明確になれば、経営やチーム・組織にとってプラスになるだけでなく、自身のステップアップにもつながります。
しかし、「謙虚になる」というのはなかなか難しいものです。肩書や立場、プライドが邪魔して謙虚になれない、「よそ者」であるがゆえに虚勢を張り威張ってしまうリーダーも多く見受けられます。
2.自制心
誰よりも謙虚であるためには誰よりも自制心を持つことが重要なのです。
「なめられてはいけない」という警戒感や自己防衛の思いが出て上から目線で発言してしまうというのも分からないわけではありません。
しかし例えば「よそ者リーダー」であることも、その部署では門外漢の「素人」であることもあるかも知れません。上から目線や命令口調では何事も良い方向には進みません。リーダーとしての職務を全うするためには、チームや組織の他の人と協働しなければならないのです。他者・部下の助けがなければリーダーの仕事は成り立たないと言っても間違いではありません。したがって、攻撃的な態度ではいけません。組織のリーダーには、攻撃的な感情を抑える自制心が求められるのです。
圧倒的なカリスマでもない「普通の人、凡人」がいきなり威圧的な態度をとったところで、ただ「感じの悪いイヤな奴」と思われるだけです。
他から来たり突然リーダーになった者に対して従業員や部下は当初から警戒心を抱いています。そのような状況で上から目線で押さえつけようとすれば、相手は委縮しさらに警戒し、反発を招き、敵視されるだけです。リーダーに就任したということは、経営の再建や改革を期待されたからですが、これでは再建や改革などうまくいくはずがありません。
誰よりも自制心を持ち、誰よりも謙虚さを忘れない。
これが会社のトップに立つもの、特に外部から来てリーダーを任された者、カリスマでない凡人のトップの「絶対的資質」なのです。
3.謙虚なリーダーの3つの特徴
 多くのリーダーは、謙虚な人は他者の言いなりになりがちだと考えているために、謙虚な姿勢を示すことができません。自分は謙虚だと公言するリーダーも、傲慢さや自尊心を強さだと考えているため、謙虚なふりをしているだけということも多いのです。
 謙虚なリーダーの3つの特徴は次のようなものです。
Ⅰ:全員が評価される包摂的な文化を創る・・・謙虚なリーダーは自分の支配力を強調するのではなく、各チームメンバーが自分の姿や超え、価値を認識され尊重されていると感じるような包摂的な環境を作るように努める。
Ⅱ:理解と学習の意図をもって聞く・・・謙虚なリーダーは間違いを犯した場合に誰かに責任を押し付けるのではなく、間違いを認めてそこから学ぶ。
Ⅲ:改善の機会として批判を歓迎する・・・謙虚なリーダーは自分の欠点を理解し、他者からの批判を受け入れる。批判において大切なものは改善と学びであることを理解している。
 先ほども書きましたが、「謙虚さ」とは、「ただひたすら低姿勢でいる」ことではありません。「確固たる理念やポリシー」を持った上での「謙虚さ」です。これがリーダーとしての絶対的資質です。「謙虚さ」も持って生まれた資質ではありません。前述の4つの姿勢を意図的に行うことで自然と身についてきます。謙虚さを身につけるようにお互い努力しましょう。
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