ECでの販売において最終的に目指すべきはブランディングです。
ブランディングができれば、利益率が一気に高まります。
なぜなら広告費を抑えられるからです。
「スマホ バッテリー」というビッグワードを広告で獲るためにはワンクリック数百円はかかりますが、消費者が「Anker」とブランド名で検索してくれれば、広告費はかかりません。
なので、ECで利益を稼ぐにはブランディングが欠かせません。
「ブランディング」という言葉は曖昧で人によって解釈が微妙に異なりますが、ECで必要なブランディングを定義すると「●●と言えば▲▲」と消費者に想起させる状態だと考えられます。
・「安価で安心なモバイルバッテリー」と言えば「Anker」
・「ベーシックなメンズコスメ」と言えば「バルクオム」
・「機能的なバスグッズ」と言えば「BARTH」
このように、狙いたいカテゴリの代表的なブランドとして消費者の頭にインプットすることがECで必要なブランディングの考え方です。
ブランディングがしっかりできていれば、新商品を出したときの立ち上げも一気に早まり、売上も利益も伸ばすことができます。
ブランディングは一朝一夕にはなし得ないのでじっくり取り組む必要がありますが、ブランディングを実現するために押さえておきたいポイントがあります。
①パッケージデザインとLP画像の統一感
パッケージデザインやLP画像の世界観の統一は大事です。Ankerはブラックでシンプルで安心感のあるデザインとLPにより統一感を担保しています。それにより消費者の頭の中でankerのブランドとしてのキャラクターがしっかり根付きます。
②読みやすく覚えやすいブランド名
ブランド名は出来るだけ覚えやすくシンプルな名称が良いです。読みづらいと消費者の頭に残りづらくなります。英語表記の場合、カタカナの振り仮名も表記することで、より消費者の頭に残りやすくなります。商品タイトルの頭にブランド名を記載することで、より消費者の頭にすり込ませることも可能になります。
③丁寧なサンクスレター
商品に同梱するサンクスレターは効果的です。サンクスレターがあると受け取った消費者にとって特別感を感じることが出来、購入体験として印象に残りやすくなります。サンクスレターはパンフレットの機能として、他の商品ライナップの案内をすることも可能です。
④カスタマーサポートの対応
ブランディングで大事なのは信頼感。「このブランドを買っておけば間違いは無いだろう」という信頼です。そのためにはカスタマーサポートは非常に重要なります。それなりの規模の会社であればカスタマーサポートの部署を持てますが、小規模の事業者の場合は難しいかもしれません。その場合、90日以内なら返品可能、というようにある程度割り切ってシステマティックに対応にすることも十分効果的です。
⑤代表的なヒット作の存在
これが一番難しく、最も本質的です。ブランディングの本質は、ヒット作の存在です。本来スタートアップのメーカーはブランディングから入るのではなく、消費者が喜ぶようなヒット作を作ることに血眼になるべきです。ヒット作の存在が結果的に強いブランドを作るのです。
メジャーなブランドには必ずそのブランドを象徴するヒット作が存在します。
・NIKE=エアマックス
・アディダス=スタンスミス
・バルミューダ=扇風機
・ダイソン=掃除機
・Anker=モバイルバッテリー