アパレルはアマゾンでは売れない?アパレルをアマゾンで売る時は、新商品に頼らない売り方に変えましょう。

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ビジネス・マーケティング
アパレルのEC市場は右肩あがりに伸びており、2020年のEC化比率は19.4%と高い水準にあります。

アマゾンでもたくさんのアパレルメーカーが参入していると思いますが、アマゾンでアパレルを売るのは、実はかなり難しいです。

アパレルといえばサイズ感や試着の問題もありますが、実は問題はそこではありません。

アパレル業界の特徴として、毎年商品のモデルチェンジが行われます。
春の新作のジャケットを発売したら、その商品は売り切れたらそこで終了。来年の春はまた違うデザインのジャケットを展開する、というパターンです。
流行り廃りの激しいファッション業界なので、毎年最新のトレンドを追いかけていくと当然そのようなサイクルになるのですね。

このように毎回新作にモデルチェンジされる商品というのは、アマゾンでは圧倒的に不利なのです。

その理由は「アマゾンでは販売実績のある商品が、より売れるようになる」という構造にあります。

アマゾンの検査表示結果は「カスタマーにとってメリットのある商品を優先的に表示させる」という仕組みになっています。売上実績の高い商品=カスタマーにとってメリットのある商品、となるので、売れる商品はより表示されるようになりさらに売れる、という好スパイラル状態になります。

そのため、継続して売られている洗剤やミネラルウォーターのような消費財系の商品はアマゾンではものすごい勢いで売上が伸びます。

その一方で毎年モデルチェンジが繰り返されるアパレル商品は相当苦戦します。

まず、アパレルはほぼ全てが新商品なので実績がありません。
→その為、なかなか検索結果に表示されない。
→発売から数ヶ月経ってようやく売れ始めた頃にはもう次のシーズンに差し掛かってしまう。
→もしうまく売れたとしても、そこで終売なので、実績は継続しない。
といった、負のスパイラル状態です。

つまり、新作商品を中心に回すアパレルメーカーがアマゾンで売るは難しい構造になっています。それはもともとアマゾン自体が消耗品等の定番品を中心に売るモデルである為です

それでは、アパレルメーカーがアマゾンで売上を伸ばす為には、何をすべきでしょうか。

その答えは、「ネット向けの定番商品を増やす」という方法です。


アパレルメーカーがアマゾンで成功する為には、ネット向けの定番商品を開発して継続して売ることがオススメです。
例えば、Tシャツや下着、靴下など、消耗品系の商品を定番モデルとして売り続ければ、売上は大きく増やせます。これらは売れば売るほど表示がされやすくなり、またユーザーレビューも蓄積されてさらに売れやすくなります。

これら消耗品系の商品で売上のベースとして作っておき、そこにプラスアルファで新作をリリースしてチャレンジする、という体制を作れば、売上を安定して伸ばすことが可能になります。

ちなみに、商品をモデルチェンジする場合は(少しデザインが変わった等)、JANコードを変えずに前のモデルのコードを引き継ぐことをオススメします。そうすることで、これまでの販売実績やユーザーレビューといった大切な資産を引き継ぐことができます。

実際に、ここ1〜2年で一部のメーカーではアマゾンで定番品を売るケースが増えてきています。例えば、チャンピオンのシャツや、アシックスのAmazon限定モデルなど。これらは継続品なので、売上を継続して伸ばすことができます。

逆にやってはいけないのが、単発で終わる新作商品を売る為に、工数をかけすぎること。いくら頑張って商品ページを充実させても、数ヶ月後に終売になるので努力が無駄になってしまいます。商品ページの充実に手をかけるとしたら、継続品のページを中心にテコ入れしましょう。

モデルチェンジはアパレル界の常識だと思いますが、ECの新常識として定番品(継続品)と新作のバランスをうまく組み合わせて運用することがとても大切になります。

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