よかれと思ってかけた言葉が「呪い」になることもある-自己肯定感が低い日本の子どもたち
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日本の子どもたちは、世界で最も自己肯定感が低いと言われています。
内閣府の調査によると、日本の15歳から39歳の若者の約3割が「自分は価値がない」と感じており、これはOECD加盟国の中で最も高い割合です。
なぜなのでしょう。
私は、その原因の一つは昔のスパルタ式の押さえつけ教育法ではないかと考えています。
最近では少なくなったとはいえ、スポーツ系のクラブなどではいまだに体罰が行われていますし、家庭で頭の古い親が子供を一方的に叱りつけるなんてことをしています。
ようするに、厳格な規律や身体的な訓練を通じて個人の意見や表現を抑制し、従順さや服従心を刷り込んでいるわけです。
これでは自己肯定感が高くなるわけがありません。
また、スパルタとまで行かなくても、親や教師などの大人からよかれと思ってかけられる言葉も影響しているのではないでしょうか。
例えば、「頑張れ」「もっとできるはずだ」「失敗しないで」といった言葉ですね。
これらの言葉は、大人たちは子どもに対する期待や応援のつもりかもしれませんが、実は子どもにとっては「呪い」になってしまうことがあるのです。
なぜなら、裏返すと、「今のままではダメだ」「自分は不十分だ」「失敗すると愛されない」というメッセージを子どもに送っていることになるからです。
これでは、子どもは、自分の価値を外部からの評価に依存するようになり、自己肯定感が低下してしまいます。
そして、子どもは、挑戦や失敗を恐れるようになり、自分の可能性を伸ばすことができません。
また、自分を否定する癖がついてしまい、人間関係や精神的な健康にも影響を及ぼします。
ではどうすればいいのでしょう
叱るのではなく、褒めて子供の長所を伸ばすことです。
さらに大人からの「呪い」ではなく、「魔法」を子どもにかけてあげる必要があります。
例えば、「楽しそうだね」「自分で考えてやってみたんだね」「失敗しても大丈夫だよ」といった言葉ですね。
これらの言葉は、子どもに「今のままでいいんだ」「自分は十分だ」「失敗しても愛される」というメッセージを送ります。
子どもは、自分の価値を内面から見出すようになり、自己肯定感が高まります。
そうすると、子どもは、挑戦や失敗を楽しむようになり、自分の可能性を広げることができます。
また、自分を肯定する癖がつき、人間関係や精神的な健康にも良い影響を与えるでしょう。
子どもたちには、「呪い」ではなく、褒め言葉と「魔法の言葉」をかけてあげましょう。
子どもたちの笑顔と幸せのために、私たち大人が彼らの自己肯定感の向上に向けたアプローチを心がけることが重要です。
では