「野球人である前に俺は夫である」-新しい時代のモデルになってほしい
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WBCで活躍中のダルビッシュ有投手が、あるインタビューで以下のように語り、話題になっています。
「WBCへの参加でも家族のことが頭にあった。
家庭を回すっていう時の自分の戦力を考えるとすごく痛い。
オフは(家事育児は)フィフティ・フィフティ。
自分が抜けると戦力ダウン」
さらに、
「若いときは、やんちゃで、今考えても恥ずかしくなるような行動がたくさんありました。
前の妻との結婚でできた子供たちのことや、いろいろ後悔しているうちに、今の妻にもいろんなことを教えてもらって、自分が価値がある人間だって勘違いしていたのを、そうじゃないとだんだん理解し、いろんな自分の悪い部分が晴れていった」
と続けています。
一言でいえば「野球人である前に俺は夫である」なんですね。
大人になったということでしょう。
ただ、考え方が日本人というよりもアメリカ人に近いような気がします。
たとえば、このダルビッシュさんの発言を受けて、弁護士の橋下徹氏は「ぼくは昭和のダメな父親だった」と反省し、以下のように述べています。
「あれだけ仕事をして、あれだけやってる人が家庭内、フィフティ・フィフティで家事育児、しっかりやってる。現代社会の鏡。
僕は昭和のダメな父親で、仕事を理由に家事育児全くやらなかった。ダメなんです。
ダルビッシュさん、これからの時代のモデルになってほしい」
やはり今でもダルビッシュさんのような考え方は珍しいのでしょうね。
特にある一定の年代の男性には。
今でもよく覚えていますが、かなり昔にある日本の球団のいわゆる助っ人外人選手が奥さんが出産するというので、シーズン途中で帰国してしまったことがあります。
これを解説者もアナウンサーも口をきわめて非難していました。
「プロとしての自覚がない」
「家庭が大事かも知れないが、仕事をほったらかしにするな」
といった感じ。
当時はそれが当たり前で、誰もこの外人選手を擁護しなかった。
そして、今もこうした風潮は余り変わっていないようです。
最近にも、西武のエルネスト・メヒア選手が、「家族が来日できないため」と球団に申し出て退団しています。
「今、世界中がとても困難な時期であり、世界の反対側から日本に来た私にとって、家族がいないことは本当に大変でした。家族を優先しなければならないということをお詫び申しあげます」
これに対するおおっぴらな批判の声は見られませんが、決して歓迎している雰囲気ではないようです。
しかし、そもそも仕事と家庭を天秤にかけるほうがおかしいでしょう。
どちらが大切かと聞かれたら、家庭にきまってるじゃないですか。
野球なんか特にそうだと思いますが、仕事で現役でなくなったら、どうするつもりなんでしょう。
それまでほったらかしにしておいて、家族に笑顔で迎えてほしいなんて虫がよすぎると思いますが。
是非ともダルビッシュさんのような方に模範を示してもらい、日本社会の意識を改革していただきたいものです。
では