「日本のお金持ち妻研究」(東洋経済新報社、森剛志・小林淑恵著)という本があります。
簡単に言うと、年間納税額1000万円以上の人1000人を対象としたアンケートの結果に基づいて、富裕層の妻の特徴と言うか、傾向を分析したものです。
ただし、実際に得られた有効回答は108通で、平均世帯年収は9000万円で、高年収は年齢が高い層に多いため、平均年齢は60歳となっています。
そして、その結論の一つが面白いんですね。
「美貌の妻が見そめられ一躍玉の輿に乗る結婚というのは例外的だ」
つまり、美貌を磨くよりも、まず知性を磨いた方が、はるかにお金持ちと結婚できる可能性が高いということです。
調査の職業分類には芸能人、タレント、モデル、キャビン・アテンダントなど玉の輿に乗れそうなものもありましたが、該当者はわずか1.9%です。
しかも、1.9%の中で「容姿はよかった」と回答した人はゼロだったんですね。
以下に「お金持ち妻」の特徴を上げます。
・独身時代から仕事熱心なキャリアウーマン型で、学歴は自身と両親共に高い。
・夫と同程度かそれ以上に恵まれた環境で育っている。
・結婚後は、夫の補佐役として活躍し、夫の経営する会社の関連会社を任されたりもする。
・ブランド物にはあまり興味がない。
要するに、セレブ男性と結婚できるのは男性と同程度の家庭環境や知性を持った女性、ということになります。
よく小説やドラマなんかに出てくる庶民の女性が、大財閥のイケメン御曹司と恋に落ちて結婚する、なんてことはまあないんですね。
ちょっと考えれば当たり前のことですが。
がっかりした人もいるかな。
しかし、鵜呑みにするのはちょっと気が早い。
サンプル数が少なすぎますし、回答の信憑性にもちょっと問題があります。
つまり、自分が美貌だけで金持ちの男性と結婚した人はこんなアンケートには答えないということです。
もしくは、美貌だけで結婚できても、それを認識していない、または認めたくないのかも知れません。
ところで、あるエグゼクティブ専門の結婚相談所によれば、「玉の輿結婚」を望む女性は年々増えているそうです。
そして、それなりの年収を稼ぐ女性でも、自分よりも年収や、知性の高い男性を求めるようになっているんですね。
たとえば、一般女性は結婚相手の条件として、一流企業に勤める年収1000万円の男性を希望します。
社長令嬢クラスになると2000万円だそうです。
そして、実際に女性の美貌はかなりの武器になり、綺麗な女性にはお見合いの申し込みが殺到するんですね。
ただし、このレベルでは男性側の買い手市場になっています。
しかし、これは最初のきっかけにすぎません。
美貌を餌にセレブ男性を引き寄せることができても、その後の順調な進展にはもっといろいろな条件が必要になることは言うまでもないでしょう。
では。