コピーライターあるある① 〜1行書いてウン十万じゃない

記事
ビジネス・マーケティング
大阪にてコピーライティング・販促企画を中心に業務を行っております
Creative Labo Chanter(シヤンテ)と申します。
ココナラでは、web制作に関わる構成案作成からコピー制作、
場合によっては写真撮影・アートディレクションまで承っております。

さて、自分の職業をコピーライターだと名乗ると、
たった1行書いてたくさん稼ぐんですよね?
などと言われることが少なくありません。
実際に、有名なコピーライターの方にお願いすると、
確かに100万単位の見積もりが出てくることもあるでしょう。
しかし、ここに大きな誤解がありまして…。

コピーライターの仕事のうち、
「キャッチコピーを書く」という作業は、全体の1〜2割
それも最終工程でドゥワ〜っと書き殴るという感じです。
それ以外は何をやっているかと言うと、
・クライアント様の考えや理念のヒアリング・整理
・宣伝する商品やサービスのリサーチ
 ・当該のマーケットの状況
 ・コアターゲットのリサーチ
 ・過去のクリエイティブの確認
・アートディレクター・デザイナー等との打合せ
・依頼のあった販促についての企画・提案書作成
…と、この辺りまでをつつがなくこなして、
初めてコピーライティングの開始となります。
クライアントへの企画書の中に、
初めてキャッチコピーのラフ案が入ることが多いです。


特にクライアントに企画書を提出する際には、
大型案件になると100ページ近くにも及ぶ企画書となる場合もあり、
そこに膨大な労力とスキルが必要になるんですね。
(プロジェクトに別のプランナーなどが入ると、そこは協業できるのですが)

故に、コピーライティング料として見積もられる金額には、
結構な金額が計上されるんです。
実際は、結構な日数のかかるリサーチ・情報整理と、
それを販促としてどう表現するのかというアイデア料が、
金額に含まれているものなのです。

…ただ、これは、
あくまで大手広告代理店が大手クライアントに出す見積もりの話。
中小の、しかも商売にシビアな大阪の市場においては、
「なに?この“コピー制作費”って!?」
「たった数行書いて、この額かよ!?」
「こんなの、オレにだって書けるぞw」
などという心無いセリフが即答で襲いかかってきます。
クライアントならまだしも、
間で仲介しているはずの広告代理店の人間でさえ、
この辺りを解っていないケースが少なからずあります。

この文化に長年浸かっていたもので、
先日、東京のお仕事をいただいた際、
久しぶりに見積項目に「コピー制作費」と書いたのですが、
ちょっと泣きました。

それはさておき、一口に「コピーライティング」と言っても、
大喜利的にそれっぽい言葉を量産しているのではなく、
その商品・サービスを売るために、
最も適切な表現を多角的に検討しながらアウトプットしているということを、
広く世界に叫びたい今日この頃でございます。

ご清聴、有難うございました。



ご好評いただけましたら
次回は「修羅の世界 広告制作という業界」と題して、
今やオワコンと言われつつある昭和から平成にかけての制作業界について
考察を述べたいと思います。
サービス数40万件のスキルマーケット、あなたにぴったりのサービスを探す