野鳥の相談について

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春を迎え、すっかり暖かくなってきましたね。
夏日の日が増え、雨もよく降り、緑が増えてきました。
生き物たちにとってこれからのシーズンは新しい命のシーズンです。

この季節によく相談されることがあります。

『野鳥(つばめ、スズメなど)の雛を保護した(またはしたい)けれど、どうすればいいでしょうか?』

今まで聞き取った状況としては、
・雛が軒先の巣から落ちてしまっている 
・庭に雛だけがいてまだ小さくて飛べないようだ
・巣の中にいるが、一羽だけ弱ってしまっている。親もエサを与えていないように見える
といったケースがあります。

今はインターネットが広く普及しているため、「〇〇〇 保護」と検索をかけると色々な情報がヒットします。実際に野鳥を保護されている方の体験談を私も見たことがあります。

か弱い生き物が目の前にいれば助けたくなる。
人の感情として、当たり前の優しい心だと思います。

ただ、このような相談を受けた場合、私の返答は全て統一してお返事するようにしています。

・野鳥を許可なく保護することは禁止されています
・野鳥を許可なく(獣医師免許を持っていても)診療することも禁じられており、私は診療を行うことができません
・ペットではない自然界の動物は自然のルールの中で生きており、「死」もまた自然の中では重要な意味を持つため、介入してはいけません

お話するときの内容は主にこの3つです。人獣共通感染の問題、食物連鎖のお話、人間のエゴなど他にお伝えしたいことはたくさんあるのですが、最も大事なことはこの3つであると考えています。

○○県(お住まいの都道府県) 野鳥 保護

などの検索ワードで調べると、各自治体における野鳥保護への注意喚起のページが見れるはずです。
上に挙げた許可の問題だけでなく、良かれと思って行った行為が逆に雛にとって害となること等が分かりやすくまとめてあります。

決まりとして掲げられている以上獣医師もそれに従う義務がありますので、勝手に診察することはできないのです。
もちろんこのココナラの中でも同じです。

野鳥の保護に関しては、一般の方々に対し啓発したいことが個人的にたくさんありますが、色々な考えがあふれるネットの中で声高に叫ぶことはやめておきます。
ただ、このブログを目にした方が、少し冷静になって『野鳥の保護にはどんな決まりがあるんだろう?』と然るべき資料を調べて頂ければ幸いです。

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