鳥の「好き」という感情

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今回は鳥の感情、特に「好き」という気持ちについて記載します。

鳥飼いさんならほぼすべての方がご存じかと思いますが、鳥にも好き嫌いの感情があります。
鳥に限らず、ほとんどのペットに共通する情緒だと思います。
犬も猫も、爬虫類や魚でも親愛行動はみられます。ほほえましいですよね。

好きにも色々あります。
友達としての好き。
家族としての好き。
両想いとしての好き。
片思いとしての好き。
線引きが難しい場合もあります。好きの形は様々です。

これは主観も入っているかもしれませんが、
犬や猫が向けてくれる好きは「家族・友達としての好き」である傾向があると考えています(あくまで私の感じ方です)。
犬とも猫とも過ごした経験があり、それぞれに絆を感じましたが、性的な対象としてみられていると感じたことはありません。

これに対して鳥はどうでしょうか。
鳥の「好き」は明らかに「恋(片思いまたは両想い)の好き」です。
時として一目惚れもします。
独占欲が働き、自分の好きな物・人に他の個体が近寄ることを嫌います。
性的欲求の発露として発情行動をとることは珍しくありません。
発情行動がとれないことでモヤモヤし心の調子を崩してしまう子もいます。まるで思春期の子供の用に。
そして、一度「パートナー」であると認めた相手に対して、基本的に一生連れ添います。

犬や猫との絆は家族に近いのに対し、
鳥との絆は恋愛関係に近いです(少なくとも鳥目線では)。

この恋愛感情をきちんと理解しないと、知らず知らず鳥にストレスをかけてしまうことになります。
鳥の目線で想像してみてください。
例えばあなたが鳥を2羽、別々のかごに飼っていて、そのうち1羽があなたに恋をしていたとします。
その子はあなたのことが大好きで、いつも一緒にいたい、独占したい、自分と子孫を作ってほしいと考えています。本能による強い衝動です。
大好きなあなたが今日もたくさん遊んでくれて、好きなおやつをくれた。
鳥はハッピーな気持ちで放鳥を終え、かごに戻ります。
するとその直後、あなたが別の鳥を目の前で可愛がり始めました。
たくさん声をかけ、自分にもしたようにおやつをあげて、遊んでいる…
…どうでしょう?
人間目線におきかえてみますと、
結婚したいと思うくらい好きな人が、あなたとデートした直後、あなたの目の前で他の異性と抱き合い、スプーンであーんしている好きな人の姿を見せつけられたことになります。
なんともいえない気持ちになりますよね。
そして、相手の異性にも穏やかではない気持ちになるはずです。

好きな人に他の個体は寄せ付けたくない。
そう考えると、「好きな人に近寄る他の個体は攻撃して遠ざける」行動に出るのが動物です。
あなたと他の個体が近寄ったときにその鳥も外に出ていた場合、ほぼ間違いなく他の個体を攻撃して追い払うでしょう。
それは意地悪ではなくて、
「自分だけの子孫を作るために他の個体を追い払う」という本能行動であり、あなたを守っているのです。
だから怒らないであげてくださいね。
根底にあるのは恋愛感情なのだということを理解してあげてください。
出来れば、「好き」がはっきりわかっている子の前で、他の鳥や人と仲良くするのは避けた方が無難です。放鳥時間も別々の方が良いでしょう。
「怒ったらダメ」ということを教えるのではなく、「危険な場面をなくす」ように人間側が配慮した方が良いです。

鳥の行動をよく見て、
この子はどんな気持ちなのかな…?
と想像してみてください。
情緒豊かな動物なのだということを、どうか理解してあげてくださいね。




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