でき太くん三沢のひとりごと

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投稿 その15

今回のひとりごとは、先週私が受けた学習相談の内容について書いてみたいと思います。

今回相談されたお母さんは、中学1年生と5年生の兄弟をお持ちの方でした。

中学1年生のお兄ちゃんは、成績優秀で、学校の先生からも褒められることが多く、学習も主体的に取り組み、部活動も積極的にこなしているようです。
お母さんから見て、いうことなしの息子とのことです。

弟くんは、これまでいくつか塾に通い、家庭教師の先生にもお願いをして学習をみてもらっていたそうですが、なかなか成績が上がらないそうです。
お母さんをいつも不安にさせる心配の種とのことでした。
学習も声かけしなければ始めないことが多く、やる気も全くみられない。
わからない問題にぶつかったら、すぐに「わからん。どうせぼくにはできっこない」といって考えようともしないそうです。この態度に、最初はお母さんも同情していたようですが、最近は「カチン」とくることもしばしば。


塾に行っても、家庭教師の先生にお願いしても、なかなか結果が出ないとなると、親としては今後どうしたら良いものか、本当に悩みますよね。

良い先生が見つかるまで、相性のよい先生が見つかるまで、探し続けるしかないのか。
ほとほと困ってしまいます。


この小学5年生の弟くんを、今後どうしたらよいものか。
これがお母さんの相談の内容でした。

一般的に子どもの学業不振が問題の場合、原因は学習者にあり、その学習者を変えていくようにサポートしていけば、能力は向上し、成績は上がると考えられています。

確かに学習者に積極的に働きかけていけば、成績は向上していくことがありますが、その多くは「教える技術」によって生みだされている結果ですので、私から見ると多くの学業不振の子どもは、親子で本来解決しなければいけないメンタル(以前書いたフィルターなど)の問題を先送りしています。


私はこのようなご相談を受けたときに、必ず確認することがあります。
それは、お母さんが日頃どのような「フィルター」で5年生の弟くんを見ているかということです。

もしお母さんのフィルターに、

「お兄ちゃんは言われなくても学習しているのに、なんでこの子だけできないかな?」
「お兄ちゃんのときには、こんな問題で悩まなかったのに、なんで?」
「お兄ちゃんは、自分で朝起きてくるのに、なんで弟は起きないの?」

というような優秀な兄と弟を比較する気持ちがあれば、それは確実に弟くんに伝わっていきます。

そして、そのフィルターで弟くんを見ることで、お母さんは知らず知らずのうちに「弟くんは、兄と違ってできない子。お母さんのイメージ通りでない子」というイメージが渦巻いた環境を作っていくことになります。

これが弟くんのやる気を疎外したり、自己肯定感を低下させる要因となったりします。


お母さんとお話をして、その点をじっくり確認してみますと、やはりお母さんは兄と弟を比較するフィルターを持っていました。

お兄ちゃんが優秀であればあるほど、言うところがないほどしっかりしているお兄ちゃんであればあるほど、この比較のフィルターは強くなってしまうものです。

ましてや、塾をいくつも変えて、家庭教師もお願いして、それでも結果がでないとなると、お母さんの気持ちの中は「2人とも同じ私から生まれてきたのになんでこんなにも差があるの?」という気持ちさえ出てきます。

こうなると、弟くんを取りまく環境は、お母さんのフィルターによってどんどん汚染されてきます。


やる気もでない、何をやってもだめ。
「どうせ、ぼくなんか。。。」

こういう気持ちばかりが弟くんからは生まれてきます。


このような問題を根本的に解決していくには、弟くんだけサポートしても、結果はでません。多くの塾や家庭教師の先生がなかなか結果を出せなかったのは、教える技術や弟くんの学力に問題があるのではなく、問題の本質が見えていなかったからだと思います。

そこで私はお母さんに問題を根本から解決していくためのアドバイスをさせていただきました。
そのことを書き始めると、ちょっと長くなってしまいますので、続きは次回にしておきたいと思います
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