「米国株、世界の株、そして日本株、、、」

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マネー・副業
 本日(12/19)付け日経電子版記事「日本株を買わない日本人 新しい資本主義「貧しくなる」は注目である。現今、日本株に愛想尽き気味の、個人を含む日本の投資家が、投資妙味の高い米国株へと投資を加速している現状を(一応日本を立場的に斟酌し)慨嘆しつつ、スター運用者の待望と日本企業への叱咤で記事を纏めている。
 が、この記事の意図は米国株への個人投資家の誘導であろう。合理的に考えて、今後見通し得る限り米国の金融政策に基づいたベンチャーを中心とした富の創造力の比較優位は揺るがないだろうと思われる。まさに昨今トレンドに勢いを増す米国株への投資が誘われるのは合理と言ってよい。
 しかしである。有意の個人投資家はここでよくよく考える必要がある。記事中に論拠としている、過去20年の年平均株価伸び率で米国の1/3、ドイツの1/2更にはChinaにも劣るというデータは事実である。しかしこのデータが物語っていることを捉え直すことで見えてくるものがある。確かに過去日本株は投資効率が最低であるがあれ程エマージングであったChinaとさして変わらないとも言える。それは近年トランプ以来の米中冷戦の影響をChina株が受けていることを表しているのだが、恐らくこのトレンドは米議会の超党派の反中姿勢から数十年単位で変わらないという蓋然性は高い。また、このような長期視点分析ほど相場師が見るパラドックスを示すものはないとも言える。合理で捨て置かれるとの判断はまさに「人のゆく裏道に道有り」との格言に合致する状況である可能性は高い。20年前の金相場がまさにそのような状態であったことを覚えている中高年は多いのではないか。
 結論として、日本株は今後長期的に間違いなく”買い”である。もちろん米国株が調整に入ることもリスクとして有り、そういう大きな変動も視野に入れつつ、割安、成長期待の日本株をこつこつと買い続けていくことが、相場を怜悧に見続ける肝を持つ個人投資家のあるべき姿と言えると思う。

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