キャッシュフローの作成代行を出品していますが、作成と合わせて、その後の活用を相談いただくことがあります。
そこで、キャッシュフローの活用事例をこの記事以降で紹介し、また詳細やサービス購入検討される方の一助になればと思います。
私も実務にてキャッシュフローを活用する場合もいくつかあります。
投資判断における、IRR(内部収益率)、期間回収法などがあります。
また、会計処理でも将来価値をディスカウントキャッシュフロー(DCF)より算出することもあります。
固定資産の減損損失の判定に用いる使用価値などです。
このあたりは、次回以降の記事で活用事例を紹介していきたいと思います。
まずは基礎である、現在価値計算とDCFの考え方となります。
経理としては基礎中の基礎となりますので、改めて説明する必要はないかもしれませんので、簡単に紹介します。
詳細を知りたい方などは、ネット上にたくさんの説明や解説があろうかと思いますので、それらをググっていただければと思います。
割引計算:
将来の価値から現在の価値を計算する際に、金利などの割引率を用いて、現在価値を算出します。
例;1年後に10,000円を受け取れる権利(債権)がある。
現在の金利は5%である(現状の日本ではあり得ない水準ですが、諸外国などでは十分に想定可能な範囲のため、わかりやすさ重視で)
現在の価値 :10,000円/(1+0.05(5%))=9,523円
すなわち、金利という時間効果を加味すれば、1年後の10,000円という債権は、9,523円の価値がないということになります。
逆に言えば、9,523円を預金に寝かせたままにすると、金利がついて
9,523円×(1+0.05(5%))=10,000円となります。
Discounted Cash Flow(DCF);
将来CFを各期間の割引計算を行い、現在の価値に置きなすといくらの価値があるのかを計算する手法です。
投資効果計算にも使いますし、財務会計でも時価評価、減損などでもめちゃ使います。
例:1年後に10,000円、2年後に10,000円、3年後に10,000円受け取る場合。 金利は同じく5%
1年目:10,000/(1+0.05)=9,523
2年目:10,000/{(1+0.05)の2乗}=9,070
3年目:10,000/{(1+0.05)の3乗}=8,638
合計:27,321円
時間効果を無視すると、3年合計が30,000円ですが、DCFになると、27,321円となります。
年数があれば利息が累乗されていく複利効果が効きますので、どんどん将来にいけばいくほど、現在価値は低くなります。