住宅ローンのしくみ

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マネー・副業
ご覧いただきありがとうございます。
先日、月1回恒例としている映画を観てきました。
今回は、佐藤健主演の「四月になれば彼女は」です。

結婚を間近に控えた婚約者が突然失踪することで、主人公である佐藤健さんが、失踪した理由を探っていくうちに、人を愛することとはどういうことなのか。ということを考え、やがて答えを導き出す。

こういった内容であると勝手に解釈しました。
興味がある方は、是非ご覧ください。

と、いうことで本題に入ります。
住宅購入は人生に1度の大きな買い物と言われますが、額が大きいだけにローンで購入するケースが一般的です。

国土交通省による「令和4年度住宅市場動向調査報告書」によれば、新築戸建てで約84%、マンションでも約60%超がローンを組むとあります。

住宅ローンは、何千万という額を20年~30年の長期間払い続けなければなりません。それだけに、金利に関しては1%未満の数字にも敏感になりますし、僅かな金利の差が後々生活に影響してきます。

ここでは、住宅ローンの金利の種類やその特徴等ついてみていきたいと思います。近い将来、マイホームをローンで購入予定である方の参考になれば幸いです。
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ローンの種類

住宅ローンの金利には、変動金利型と固定金利選択型、それに固定金利型の3種類があります。

変動金利型は、返済期間の途中で半年ごとに定期的に金利を見直します。毎月の返済額そのものは5年間変わりません。

固定金利選択型は、一定期間金利が固定されますが、それを過ぎると金利を見直すタイプです。

全期間固定金利型はローンを契約した当初から終了するまでの全期間固定された金利で返済します。

金利は変動金利や固定金利選択型よりは高いものの、最初から最後まで決まった額を返済します。

次に、それぞれの特徴を見ていきたいと思います。

変動金利型

変動金利型の金利は、預金金利を基準にして決定される短期プライムレートを採用しています。

プライムレートとは、銀行が企業に貸し出す際の最も優遇された企業に貸出す金利のことです。

1年以内の短期貸出金利を「短期プライムレート」、1年以上のものを「長期プライムレート」と呼びます。
※出典(SMBC日興証券「初めてでもわかりやすい用語集」)

なお、短期プライムレートは短期金融市場の取引を参考に各金融機関が独自に決定します。一方、長期プライムレートは債券市場の影響を受けやすく、短期プライムレートに比べ、金利の変動幅が激しいとされています。

変動金利型は、半年ごとに金利を見直しますが、返済額は5年間変わりません。それでは、半年ごとに金利を見直すことで何に影響があるのでしょうか。
それは、月々の返済額の中身です。

例えば、月々の返済額は5万円とします。5万円の内訳は、2万円が元本、3万円が利息とします。

半年後の金利見直しにより利率が上がったら、元本が2万円を割り、利息が3万円を超えます。しかし合計5万円を超えることはありません。

以上のように金利見直しによって影響が出るのは、月々の返済額の内訳なのです。

返済額に上限あり
例え市場金利が大幅に上昇し、ローン金利も連動した場合でも、5年後の返済額の見直しをする際は、見直し前の返済額の1.25倍が上限との決まりがあります。

5年後の返済額見直しの際、金利が大幅に上がったとしても、返済額も大きく上がる心配はありません。しかし、金利が上がれば利息が増え元金は減り、金利が下がれば利息が減り元金が増えます。

金利が上がり続け、元金が契約した回数で完了しない場合は、最後に一括で残額を払い込むようになっているようですが、それまでに借り換えや繰り上げなど何らかの処置をとる方がほとんどではないでしょうか。

変動金利型は、金利が低い商品が多いので借りやすいのがメリットと言えますが、市場金利が上昇トレンドに入りつつある、又は長引くと予想される場合には、思い切った見直しも必要になるかも知れません。

変動金利型の特徴をまとめてみました。
・ローン金利は市場金利により変動し、半年ごとに見直される。
・5年間は月々の返済額は変わらないが、金利の変動に応じて利息と元金の割合に変化が生じる
・5年後の返済額は、直前5年間の返済額の1.25倍までと上限が決まっている。
・固定金利と比較すると、安く設定している銀行がほとんどなので借りやすい
・市場金利によって上下するので、金利が気になる方には向いていない。
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固定金利選択型
固定金利選択型は、契約時に2年・5年・10年と一定の期間を定めて、その間だけ金利を固定するタイプです。

子供が独り立ちするまで返済額を固定しておきたい方や、頻繁に金利が変動するのは嫌だけど、かと言って最初から払い終わるまで同じ金利だと損した感じになるし・・・。そういった方に向いています。

金利は固定期間が終了するまで同じです。その間は金利が変動しないので、変動金利型のように返済額が同じでも、利息と元金の割合が変わる、なんていうこともありません。

設定期間が終了すると、自動的に変動金利に移行しますが、再び固定金利を設定することも可能です。ただし、金融機関により取り扱い内容に違いがありますので、事前に確認が必要です。

全期間固定金利型
文字通り最初から最後まで金利が変わらないタイプです。変動金利型や固定金利選択型よりは金利は高くなりますが、終始安定した返済額になりますので、住宅取得計画の見通しが立てやすくなります。

全期間固定金利に向いている方は・・・
・ローン支払い開始時から終了まで返済額が変わらないので、計画的な返済を行いたい方
・金利の変動に一喜一憂したくない方
・ある程度の期間、収入の確保が見込める方(公務員等)

全期間固定金利型は市場金利に翻弄されることはありませんが、当初から金利は変動型より高く、払い終わるまで高いままになる可能性もあります。

長い目で見ると安定している反面、利息の総額が変動型を上回るということも覚悟しておいた方が良いでしょう。

まとめ

以上金利の種類及び特徴について見てきました。それぞれ一長一短があるので、住宅ローンを組む際にはそれぞれの特徴を考慮して契約したいものです。事前に変動型と固定型を比較した方が得策です。
経済の動きを見るのが好きな方は変動金利型でも苦にならないかも知れませんし、大きな買い物をする以上、安心して計画的に返済したい方は全期間固定が良いと思います。
いずれにしても、状況によって返済額に数百万の差が出る場合も考えられますので、たとえ返済途中であっても、定期的に返済方法について家族等で話し合う他、ファイナンシャルプランナーに相談することも一考されてみてはいかがでしょうか。

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